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自分らしさを、カタチにしていく!

ガラス作家
佐藤 遥果さん

小さな頃からガラスの輝きが大好きだったという佐藤遥果さん(28)。装飾・美術系の専門学校に進み、ステンドグラスの制作や吹きガラスを学ぶと、「とにかくガラスに触れていたい」と神奈川県横浜市の(株)九つ井 陶郷 ガラス工房でガラス作家の道を進むことに。そんな佐藤さんにガラス作家のやりがいやこれからの夢などについてうかがいました!

好きな時間を見つめ直して、進路を決意!

インタビューに答える佐藤遥果さん

 花や緑といった自然はもちろん、学問としての自然環境にもずっと興味を持っていたという佐藤遥果さん。高校進学の際には、自然への想いと持ち前の行動力を発揮して、環境について学べる学校に進むことに。

「自然豊かな神奈川県足柄で生まれ育ったせいか、小さな頃から自然が大好きなんです。中学時代にもっと自然や環境保全について学びたいと、実家を出て群馬県尾瀬にある学校への進学を決意しました。もちろん一人で行くことに不安もありましたが、『これをやりたい!』と一度決めたら、すぐに行動しちゃう性格なんです(笑)」

 そこでの3年間でさまざまな自然に触れ、たくさんの知識を得ることができたという佐藤さん。高校卒業後の進路を考える時期になると、このまま自然環境に関する道を進むか、それとも別の道を進むか自分に問いかける時間があったといいます。

「自然と同様にずっと強い興味を持っていたのが、幼少期からそのキレイな輝きが大好きだったガラスの世界でした。自分が時間を忘れて集中できるものって何だろう? と考えたときの答えが、モノづくりをしている時間であり、ガラスに触れている時間だと気付いたんです」

 高校を卒業すると同時に、佐藤さんは再び新たなチャレンジに出るのでした。

つくるほどに難しい、ガラスの世界に魅了

作業中の佐藤遥果さん

「とにかくガラスに触れていたいという想いで、ガラスの制作について学ぶことのできる学校を探しました」と、群馬県から今度は長野県に引越し、装飾・美術系の専門学校に入学。ガラス作家への道をスタートさせました。

「専門学校ではステンドグラスについて学び、模写や絵つけ、技術の取得を3年間みっちり修行しました。海外にもいろいろなガラス作品を見に行き、どんどんその世界に魅了されていきました」

 卒業を目前に控えると、さらに1年間学校に残って、“吹きガラス”を学ぶことを決意。

「ガラスに触れていて、今度は吹きガラスができるようになったらもっと楽しいだろうなと思ったんです。実際に始めてみると、吹きガラスは奥が深くてやればやるほどにはまっていきました」

 製図、型紙を起こしてガラスを組んでカットして仕上げて磨いて…と1点制作するのに長い時間を要するステンドグラスと比べ、スポーツ的で即興性のある吹きガラスの魅力にどんどん引き込まれていったそう。

「スピード感があってやればやるほどに難しくって、いつもどんな仕上がりになるのかワクワクできる。吹きガラスのそんな楽しさに魅了されていきました」