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二人の夢を、一緒に叶えたい

シルバーアクセサリー職人
浅井 充志さん
レザー職人
浅井 幸代さん

元々はグラフィックデザイナーとして働いていた充志さん(45)と、パッケージデザイナーとして活動していた幸代さん(38)。浅井さんご夫妻はその後、それぞれにシルバーアクセサリー職人、レザー職人の道を志し、夫婦で神奈川県藤沢市にショップをオープン。現在は鎌倉を拠点に、二人で協力して職人とショップ運営を両立させています。そんな浅井さんご夫妻に、現在のやりがいや今後の夢などについてうかがいました!

モノづくりを、生涯の仕事にしたい

浅井充志・幸代さんの作品

 グラフィックデザイナーとして、11年にわたってデザイン事務所に勤めた経歴を持つ浅井充志(あつし)さん。その後「自立してやっていきたい」とフリーランスで4年間活動。シルバーアクセサリーの制作を本格的に手がけるようになったのは、ちょうどこの頃でした。

「子どもの頃から何かをつくるのが大好きでした。シルバーアクセサリーに興味があり、いろいろと調べながら独学で制作をはじめたんです。仕事と並行して、いつしかどんどんのめり込むようになりました」

 また奥さまの幸代さんがレザー職人を志したきっかけは、充志さんとの結婚だったそう。

「結婚を機に、パッケージデザインの仕事から離れたのですが、何かつくりたいという気持ちが強くありました。そこで自由になった時間を活用して、母が以前つくっていた革製品を手がけてみようと思ったんです。実際に習いはじめると、すぐにハマりました(笑)。同時に、二人でモノづくりをしていきたいって、強く感じるようになったんです」

 お互いがつくった製品を発信したいと思いはじめたときに、近所の百貨店のブースに2週間出店するチャンスを得た浅井さんご夫妻。この出来事が、後のショップオープンにつながったと言います。

モノづくりの原点は、お客さまとの会話!

インタビューに答える浅井充志さん

 百貨店のブースに出店した2週間には、たくさんの収穫があったそう。

「僕たちが出したシルバーアクセサリーやレザー製品が、とても良く売れたんです。それで完全に調子に乗っちゃいました(笑)」と充志さん。「売れ行きもそうですが、そのときにお客さまやモノづくりの職人さんなど、いろんな方と知り合うことができ幅が広がりました」と幸代さん。ビッグサイトで行われる『デザインフェスタ』などさまざまなイベントに積極的に出店し、ネットワークを拡大していくきっかけにもなりました。

 そして2004年。「自分たちの店を持とう!」と、充志さんはデザインの仕事をつづけながらも、シルバーアクセサリーとレザー製品の制作・販売を行う第一号店を、神奈川県藤沢市に夫婦でオープンさせました。

「その頃からずっと、お客さまの要望に合わせてつくるスタイルをとっています。グラフィックデザインはいかに多くの人の興味を惹くかが重要ですが、シルバーアクセサリーやレザー製品はその逆で、お客さまの好みや理想にいかに応えていくかという作業です。これが大変で難しさもあるのですが、一方でやりがいでもあり楽しさでもあるんです。モノづくりの原点は、お客さまとの会話だと思っています(充志さん)」