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こころと技術で美しさを引き出す

メイクアップ・アーティスト
清水 友香さん

芸能関係の仕事をする父親の影響で、幼少期から芸能業界に触れることが多かったという清水友香さん(30)。中学生の時にプロにヘアメイクをしてもらうことがあり、「なんてステキな仕事だろう」と感動し、自分もやってみたいと、メイクアップ・アーティストの道を志すことに。高校に進学すると、学校に通いながら専門学校でメイクなどを学び、さらに休日にはアシスタントとして現場を経験。卒業後は渡米してさらに経験を積み、現在はフリーランスとして活躍。そんな清水さんに、仕事のやりがいや今後の夢などについてうかがいました!

メイクをしてもらい志したヘアメイクの道

清水さんの仕事道具

 東京・浅草に生まれ育った清水友香さん。芸能業界に関わるお仕事をされていた父親の影響もあり、小さな頃から演劇やコンサートなどに触れる機会が多かったそう。子どもながらに魅力的な面と難しい面の両方を感じ取りながら、いつか自分も芸能業界に関わる仕事がしたいと感じていたといいます。そして中学2年生の時に出会ったのが、ヘアメイクという仕事でした。

「たまたまプロの方に、ヘアメイクをしてもらうことがあったんです。キレイにしてもらってワクワクする嬉しさもありましたが、それ以上にその仕事自体がとても素敵だと感じたんです。芸能に関わる仕事がしたかったこともあり、ヘアメイクの道を進もうとそのときに決意しました」

 高校に進学してからは、昼間は学校、夜にはヘアメイクの専門学校に通うことに。

「人の髪に触れたりメイクをしたりすることが、とにかく好きでした。だから高校と専門学校を両立させることは大変ではありましたが、苦労とはまったく思いませんでした」

 と、高校時代を充実した時間だったと振り返ります。それ以外にも学校が休みの日にはアシスタントとしてヘアメイクの現場を経験して少しずつ実績を重ねていきました。

多様な人と一緒にモノをつくる喜び

インタビューに答える清水さん

 高校に通いながら専門学校でもヘアメイクを学んだ清水さん。18歳になると、日本とは違い「ヘア」と「メイク」が専門的に分業されるアメリカでより本格的に学ぼうと、一人でニューヨークへと旅立ちました。

「ホームステイで英語を特訓しながら、メイクをさらに専門的に学ぼうと思いました。またそれと同じくらい、いや、それ以上かもしれませんが、いろんな方とのコネクションを増やす努力をしました」

 ファッション雑誌やファッションショーなどで報酬なしで手伝いをしたり、フォトグラファーと一緒に作品づくりをしたり。

「生活はもちろん厳しかったのですが、それ以上にいろんな人たちと関わりを持つことが大切でした。この頃のコネクションが今に生きていたりするんです」

 その努力は徐々に報われ、NY生活も3年目になるとファッションだけでなく、映画をはじめとした映像系やCMといった広告系など、関わるステージがさらに拡大していくことに。

「ヘアメイクの仕事を通して、メイクをした人の喜ぶ笑顔に触れその楽しさや魅力を改めて感じることができました。特に発見だったのは、ヘアメイクの仕事はいろいろな職種の人と一緒に仕事ができるということ。さまざまな業界の人たちと何かを一緒につくりあげていく喜びも、実感することができました」

 メイクアップ・アーティストとしての実績を重ねた清水さんは、今度は日本での活動をスタートさせるのでした。