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イベントレポート

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2013年2月5日(木) 19:00~21:00

今泉 明子 (いまいずみ あきこ) / 医学博士皮膚科専門医
東京ミッドタウン皮膚科形成外科ノアージュ院長

切らずに目指せる美人黄金比
-美容皮膚科でできること-

人は、何を基準に「美人」と認識するのか。
「美しい」と感じさせる顔の黄金比とは。

美容皮膚科は1つ上の美しさを目指す、医療の中でも比較的新しい分野。今では一般の会社員や主婦が、シミやシワのケアなど、美容の一環として取り入れるようになってきましたが、それでも、「整形?」「切られる?」など、さまざまな誤解を持っている人が多いようです。人が認識する「美しさ」のセオリーと、美人黄金比を目指すために美容皮膚科でできる施術の最新事情を、日常のスキンケアアドバイスと合わせてお話いただきます。

口角を上げれば明るい顔に

本日の今泉氏はd-laboコミュニケーションスペースと場所を同じくする『東京ミッドタウン皮膚科形成外科ノアージュ』の院長である今泉明子氏。美容医療がテーマとあって、大半の参加者が女性というセミナーになった。
「今日はみなさんに少しでもきれいになって帰っていただきたいと思います。」
セミナーはエイジングケアに関する女性の気持ちをがっちりつかんだ今泉氏の言葉からスタート。まずは「美容皮膚科」という分野について、わかりやすく説明していただいた。
「美容クリニックというと敷居が高い、整形かしらと思われるのですが、普段は普通の皮膚科医として水虫や蕁麻疹(じんましん)などを診ています。」
そうした診療の中で、たとえば、にきびや怪我のあとをきれいに治したいという要望があったとき、今泉氏は美容皮膚科の医師となる。同じように、顔の「しわ」や「シミ」、「たるみ」「くすみ」を減らしたい、薄くしたい、あるいはなくしたいという患者の希望にも応える。レーザー治療や注射などは行なうが、整形外科と違い原則「切ったりはしない」。これが美容皮膚科だ。
今回取りあげたトピックは以下の3つ。
①老化とは何か?
②切らずに目指せる美人黄金比
③日常ケアと美容皮膚科の診療
最初に①について考えるべく、20歳代と60歳代の女性の顔を写真で見比べ「加齢による肌の老化」を確認。しわやたるみのない20代と並ぶと、自然なことだがやはり60代はそれらが目立つ。こういうとき、医師は顔を「上顔面、中顔面、下顔面の3つのパーツに分けて診る」という。「私たちアジア人はとくに中顔面、ミッドフェイスに老化が目立ちます。」と今泉氏。ここで早くも「みなさんには口角を上げる努力をしてほしい」と参加者へのアドバイスが。
「口角が下がったときにできる窪みは疲れた印象を人に与える。逆に口角をあげていただくと明るい顔に見えます。」

「美人黄金比」はメイクと美容医療で実現

つづいて「しわ」「シミ」「たるみ」「くすみ」などの原因を解説。皮膚を老化させているのは「紫外線」「フリーラジカルによる細胞の酸化」「ホルモン分泌低下」「皮膚の乾燥」の4つの要素。とりわけ肌のコラーゲンにダメージを与え、シミの元となるメラニン色素を活発化させる紫外線は大敵だ。この紫外線や喫煙などの環境要因がどれだけ人の肌に影響を与えるか、一例としてモニターに映し出されたのはアメリカ人の双子の姉妹。喫煙者である1人は紫外線の強い西海岸で暮らし、もう1人は東海岸で生活している。どちらの老化が激しいか。答えは当然ながら前者だ。顔のパーツや形はほとんど同じなのにしわは前者の方が圧倒的に多い。環境と日常のケアでどれだけ肌の質が変わるか、これを見るとよくわかる。
次に「美人黄金比」。ここからは4つずつ順々に表示された額や目、鼻、唇、顎のどれが好きかを参加者に挙手して答えてもらった。最後に、いちばん人気のあったものを組み合わせた合成写真で見てみる。するとそこに現われたのは見事な「黄金比」を持った美しい顔。キーワードとなるのは「1 : 1.6」という比率。唇なら上唇と下唇の大きさがこの比率となるのが理想的だ。顔の他の部分にもこれは当てはまる。物理的に変えにくい部分はメイクで対応。もっと上を目指すなら美容皮膚科の出番となる。
ちなみに、「魅力的な女性の顔」とは、「卵型の顔」「少しふっくらとした眼窩縁(がんかえん)と眉」「頬のなだらかなオージカーブ」「鼻筋が通っていて、鼻先が高く丸みがあり、鼻孔がアーモンド形」「ふっくらした自然な形の唇」「はっきりとした顔下半分と顎のライン」「小じわ、シワのないなめらかな肌」などの条件を満たしたもの。とはいえ、顔は人それぞれ。今泉氏は「その人がきれいに見えることが大事」と考えている。さらに言うなら「きれいに見えることや若く見えることよりも、若々しく元気に見える顔づくりをおすすめしたい」。人気女優でも、本当に今述べたような黄金比や魅力的なパーツをすべて持ち合わせた人はそうはいない。しかし彼女たちが魅力的に見えるのは、生き方や人柄など、それだけではない何かが働いているからだ。これは一般の女性にも言えることだろう。

外面を変えれば内面もきれいになる

セミナーはハイライトであるアセスメントの時間に。希望した3人の参加者の顔を今泉氏が客観的にチェック。より魅力的にするためのアドバイスを与えてくれた。聞いていると「眉頭の毛を少し切って」「にきびあとを少し治して」「口角を上げて」と具体的かつ簡単なものばかり。多くの人が気にする「ほうれい線」はそれそのものではなく、目の下部分をボリュームアップすることで消えたりする。これが「治療」なのだという。
最後のパートはスキンケアと診療内容の紹介。紫外線はとにかくSPF(紫外線防止指数)の高い日焼け止めでカット。しわには保湿ではなく化粧水による「保水」が有効。眼筋マッサージにフェイスラインのマッサージ、舌体操や口内マッサージなど、日常できるスキンケアを伝授。どれも今すぐにでも実行可能なものばかりだ。
そしてボトックス。別名「しわとり注射」と呼ばれるこの治療はタンパク質を体に注入するというもの。眉間のしわとりについては厚労省にも承認されている。このボトックスとヒアルロン酸をうまく使えば疲れた顔の人でも見事に若返る。整形外科と違い、効果が現われるには少々時間がかかるが、自然さを追求するなら美容皮膚科の治療がおすすめだ。
シミとりには、メラニン色素にターゲットを絞ったレーザー治療、顔のその他の部分にも効果のある光治療がある。これらの治療は男性にも人気が高いという。
今泉氏の患者は20歳前後の若い女性から80 代までと幅広い。ここ5年診ている87歳の女性は初診のときに「私はきれいな顔をして死にたいんです。」と希望を述べたという。「これこそ美容医療が目指すべき究極の形」と感じた今泉氏は「自分は美のかかりつけ医でいよう!」と医師としての想いを新たにした。
今泉氏の「夢」は「10年後もこの仕事を続けること」だ。
「一人でも多くのお客様に接したい。ちょっとした顔のコンプレックスを治すことで内面もきれいになるし自信がつきます。みなさんにはぜひ美容皮膚科を利用して、自分をアップグレードしていただけたらと思います。」
女性なら誰しもが追い求める「永遠の美」。それはほんの少しの意識と治療で手に入れることができるのかもしれない。そんな気付きに充ち溢れたセミナーとなった。  

講師紹介

今泉 明子 (いまいずみ あきこ)
今泉 明子 (いまいずみ あきこ)
医学博士皮膚科専門医
東京ミッドタウン皮膚科形成外科ノアージュ院長
幼少期にアトピー性皮膚炎で悩んだことをきっかけに、同じ悩みを抱える人の手助けをしたいという思いから皮膚科専門医を目指す。2002年聖マリアンナ医科大学大学院卒業。聖マリアンナ医科大学付属大学病院皮膚科、日本赤十字医療センター皮膚科で勤務後、最先端の美容医療を学ぶため渡米。ニューヨークのワイルコーネル医科大学(皮膚科)にて勤務、化粧品の開発などに関与。2007年3月、東京ミッドタウン皮膚科形成外科ノアージュの院長に就任。丁寧なカウンセリングをモットーとしている。シワの施術で人気のボトックス® ※においては、認定指導医として全国のドクターに技術指導を行うなど、エイジングケアの美容医療においては第一人者。※厚生労働省から唯一その効果を承認されたボトックスビスタ