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イベントレポート

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2013年5月28日(火) 19:00~21:00

住吉 誠(すみよし まこと) / ANAセールス株式会社主任添乗員

地球は、ますます、おもしろい。
~アフリカ編~

旅行者のニーズが大きく変化し多様化する海外旅行。世界中の情報が瞬時に入手しやすい時代となったいま、多くの旅行者が新たな旅先を求めている。今回は新たな旅先として手付かずの大自然、野生動物の営みなど誰もが感動するアフリカの旅を海外旅行のプロフェッショナルがご案内します!いままでに出会ったことのない旅を体験してみませんか。

アフリカは「遠くない」「暑くない」

 海外ツアーに参加する際、頼りになって安心を与えてくれるのが添乗員。講師の住吉誠氏はその添乗員となって27年の大ベテランだ。これまでに地球上のさまざまな場所を訪れてきた住吉氏だが、ベテラン添乗員をしても「すごい!」と毎回感動に身が震える地域があるという。それがアフリカだ。
「アフリカは人間の起源となった土地。お客さまの中にはサバンナを見て涙を流される方もいらっしゃいます。アフリカという名の由来にはたくさんの説があって、その中には〈人が帰るところ〉といったものもあります。言葉にするのは難しいのですが、どこか故郷に帰ったような気持ちになるのです。」
 アフリカは50数ヶ国の国を擁する大陸だ。チュニジア、モロッコ、エジプトといった砂漠の国もあれば、ケニアやタンザニアのように野生動物の宝庫といった国もある。この大陸に対し日本人が持つ一般的なイメージは「遠い」「暑い」。が、それは誤り。実際のアフリカはそれほど遠くないし暑くもない。
「ケニアでしたら日本からスペインやポルトガルに行くのと所要時間はほとんど変わりません。東京とナイロビの平均気温を比べてみると、標高1,600メートルのナイロビの方が涼しくて快適。まずは『遠い』『暑い』というイメージを払拭していただきたいと思います。」
 今日のセミナーではそのアフリカのなかでも人気の高いケニア、ルワンダ、南アフリカを紹介。住吉氏には、前半はサファリを中心としたケニア、ルワンダの旅を、後半は南アフリカの魅力について映像とともに存分に語っていただいた。

野生動物と大平原、そして南十字星。感動満載のサバンナの旅

 ケニアの最大の魅力は「普通の生活をしているところに普通に野生動物がいたりする」ところだ。人々が洗濯をしているケニア近郊のナイバシャ湖。ふと水面を見ると、そこにはカバの群れがいる。あるいは湖近くのホテルのレストランの庭。子どもたちがバレーボールをしているその向こうの茂みにはキリンがいたりする。日常の中に普通にスケール感の違う動物が存在しているというこの不思議な感覚はここならではのものだ。カバやキリンだけではない。フラミンゴ、モモイロペリカン、シロサイにクロサイ、シマウマ、インパラ、ヒョウ、チーター。次々に紹介される野性動物たちに会場の目は釘付け。そこに「カバは実は溺れます」、「キリンのキック力はライオンも恐れるほど」、「フラミンゴが赤いのはエサの藻にニンジンと同じベータカロチンが含まれているから」とベテラン添乗員ならではの解説が続く。ちなみにシロサイが白くないのにシロサイと呼ばれるのは「下草を食べるため口が広くなっているのを現地の人が『ワイド』といったところ『ホワイト』と勘違いされた」ことが原因だったとか。そのため種類の違うクロサイは「白」の対の扱いで「黒」にされたのだという。また、飛行機のジャンボジェット機の名は、もとを辿ればスワヒリ語の「ジャンボ(こんにちは)」に行き着く。19世紀、ケニアから欧州に象が送られた際、名前としてつけられたのがこの「ジャンボ」という言葉。いつしか「ジャンボ」は象のように巨大なものを指す意味となり、ボーイング747型機の名称にも採用されたのだった。
 そのアフリカ象を見られるのがアフリカ最高峰のキリマンジャロ(5895メートル)を望むアンボセリ国立公園。ここで目にするのは耳を動かし低周波で会話しあう象の群れ。群れについていけなくなった年老いた象。それを狙う肉食獣たち。そして最後は力尽き、やがては白骨化する象。象に限らず、アフリカではこうした「自然の摂理」を目の当たりにする。これもまたサファリの感動のひとつだ。
 サバンナの旅の魅力は野生動物だけに終わらない。360度の大平原から昇る朝日と沈む夕日。そして満天の星空に輝く南十字星。サファリは動物の行動時間に合わせて早朝と夕方に行なわれるため、昼は「ゆったりとしたホテルライフ」を過ごすこともできる。ホテルは東南アジアなどでもよく見るコテージタイプのリゾートホテル。アルコールもたしなめるし、ウエスタンスタイルの食事は日本人の口にも合う。ダチョウやワニ、ラクダなどの野生動物の「エキゾチックミート」も味わえる。
 前半の最後には、動物園を含めて、世界でもここでしか見ることのできないルワンダのマウンテンゴリラを紹介。レンジャー同行のゴリラトレッキングは1日5グループ40名限定。この地上にいまや700頭あまりしかいないマウンテンゴリラに出会う旅は見る者に何か大切なものを教えてくれるだろう。

砂漠が花に覆われる南アフリカの「奇跡の2週間」

 セミナー後半はサッカーワールドカップで注目を集めた南アフリカの旅。観光地としてのこの地の最大の目玉は隣国ジンバブエとザンビアの国境にあるユネスコ世界遺産の「ヴィクトリアの滝」だ。ここに行くのは「乾期と雨期の間の8月がベスト」と住吉氏。ちょうどこの時期、南アフリカは「花の王国」と化す。例えば、普段は砂漠地帯だという北ケープ州北西部のナマクワランド。ここでは8月は雨によって大地一面がオレンジ色のアフリカデイジーに覆われる。人々はこれを「奇跡の2週間」と呼ぶ。この南アフリカ同様、1年のうちでもごく短期間しか見られない貴重な景色は世界各地にある。住吉氏が主任添乗員を務めているANAセールスではそうした季節や時期にこだわった旅行商品「ANAワンダーアース」を2012年12月から販売。旅に「質」を求める人々に大変な好評を得ているという。
 南アフリカでは花巡りの他、ワイナリーを訪ねたり、ペンギンを観察したりもできる。もちろんサファリも楽しめる。紹介されたのはクルーガー国立公園でのサファリ。ここでのサファリの特徴は、オープンカー状態のサファリカー。むき出しになった車にライオンや象が近付いて来る。ドキドキするような瞬間だが、「じっと静かにしていれば動物は物だと思ってくれる」という。ケニアでは不可能なナイトサファリを体験できるのも南アフリカの魅力。「夜に活躍」する肉食獣たちを観察できるのは滅多にない機会だろう。
 住吉氏の夢は「添乗員でいるうちに月まで行く」こと。そしてもう1つ、添乗員としての心構えに通じる「夢」がある。
「添乗員は黒子、例えて言うならお豆腐のようなものです。お豆腐は場所を問わずどなたにも食べていただける。やわらかいけれど形は崩れない。味がないようで味がある。私もお豆腐のように生きていきたいと願っています。」
地球は、ますます、おもしろい。そのテーマにぴったりの住吉氏のお話に会場からは大きな拍手が送られた。

講師紹介

住吉 誠(すみよし まこと)
住吉 誠(すみよし まこと)
ANAセールス株式会社主任添乗員
添乗暦27年、これまでに70か国を訪れ総添乗日数は5,000日を越えるベテラン添乗員。お客さまの安全を第一に考えつつ、お客さま個々の想いにお応えするきめ細やかなサービスが好評。アフリカは得意なエリアのひとつ。歴史や文化、動物生態まで幅広い知識で旅行者を楽しませている。

セミナーでご紹介したアフリカなど新たな旅先へご案内。
ますます、おもしろい地球へ、出かけよう!
ANAワンダーアース