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イベントレポート

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2014年2月27日(木)19:00~21:00

宮本 雅恵(みやもと まさえ) / 株式会社イメージ・ブランディング代表取締役

ビジネスで差がつく、デキ男ブランディングセミナー
~服装マネジメント編~

ビジネス環境が多様化し、肩書や学歴などでは通用しなくなる今後の社会において、重要なのが「印象管理」。自分を効果的に印象づけることが、チャンスを引き寄せ、ビジネスを成功に導くための近道になると考えられる。それでは自分自身をより良く認知してもらうためにはどうしたらいいか?そんな声にお応えして、イメージづくりのプロである宮本雅恵氏をお招きし、印象管理術(イメージブランディング)セミナーを2回に渡って開催。1回目の「服装マネジメント編」では、持って生まれた自分のボディカラーやビジネスにおけるベストカラーを活かす方法を中心に、スーツ、シャツ、ネクタイ、靴のコーディネートセオリーなど、個性を最大限に発揮するためのハウツーを、実践的なデモンストレーションを交えながらお話しいただいた。

「印象管理術」とはビジネスの成功を最短化するためのツール

セミナ―の対象者は、普段からスーツを着ているビジネスマン。同じスーツ姿でも着こなしひとつ変えるだけでその人のイメージ自体もがらりと変わる。今回は、そのイメージをセルフブランディングするための「印象管理術」セミナー。ブランディングコンサルタントとして日頃から人やモノのブランディングに携わっている宮本雅恵氏に、ビジネスマンの「戦闘服」であるスーツの着こなし方についてお話しいただいた。
「印象管理術とは、人間関係を円滑にし、ビジネスを加速させるためのツールです。相手に好印象を与えて信頼を得られれば、顧客数も増えるし販売単価も上がる。そのために好感度のあるイメージは不可欠です」
「メラビアンの法則」では、人の第一印象が100パーセントだとすると、そのうち55パーセントを占めるのが相手の視覚に訴える「ボディランゲージ」だという。顔の表情や服装はこの中に入る。声の印象である「パラランゲージ」は38パーセント。会ったときに何を言ったか、どんな言葉を発したか、といった「ランゲージ」の印象はわずか7パーセントにすぎない。つまり、人間はそれほどまでに「見た目の雰囲気」で印象が決まってしまうということだ。
「セルフブランディングは、A=アピアランス(見た目)、B=ビヘイビア(態度、行動)、C=コミュニケーションの3つを整えていくのが基本です。今日はこのうちAのアピアランスについて、とくにスーツを着たときの身だしなみについてお話ししたいと思います」
ここで注意したいのは、美醜の話ではないということ。スーツを正しく着ることは、自分の価値を上げるだけでなく、相手へのマナーにも通じる。きちっとした服装は相手への敬意の表われ。それが自分への好印象へとつながるのだ。

スーツを着こなすポイント

まず知っておきたいのは自分のパーソナルカラー。色のイメージを春夏秋冬に喩えたとき、日本人の男性の多くは「色白で肌にピンク味がある夏のイメージ」に当てはまる。こうした人に似合うのはミディアムグレーや紺色のスーツだ。
カラー術の次は服装術。ここでポイントとなるのが「サイズ」と「ディテール」と「コーディネート」だ。「スーツはサイズが命です」と宮本氏。「絶対にやってはいけない」のが「ワンランク上のらくちんサイズを着ること」。ジャストサイズとは「ちょっとした動きがきつい」くらいのサイズ。とはいえ、ビジネスの現場では「流行を意識したパンパンサイズ」もNGだ。このジャストサイズを知る上でいちばんわかりやすいのが後ろ姿。背中に縦皺ができれば「大きい証拠」で、横皺があれば「きつい」ということになる。
ここで参加者に立ってもらって、隣同士で「10項目のビジネススタイル」をチェック。
①肩はきちんとフィットしている
②ジャケットの襟は抜けていない
③シャツのネックサイズは合っている(指1~2本がはいる)
④ジャケットの後ろ襟からシャツカラーが出ている(1.5cm程度)
⑤前身頃に不自然なシワは入っていない
⑥ジャケットからシャツの袖口が出ている(1.5cm程度)
⑦ジャケットの着丈はヒップが隠れるくらいの着丈になっている
⑧パンツ丈はハーフクッション(*カフス〈シングル、ダブル〉は好み *裾幅 21cm前後)
⑨パンツのクリースがきちんとついている
⑩スーツのポケットにモノを入れすぎていない
以上の10項目がクリアできていれば安心。とくに重要視したいのは⑥の袖丈。袖にドレスシャツ(ワイシャツ)のカラーが出ているかいないかでは見た目全体の「ピリリ感」が違う。これは「お洒落ではなくマナー」だ。
もうひとつは、⑧のパンツ丈。
「いちばんNGは立った瞬間に靴下が見えること。パンツ丈は長すぎず、短すぎず。ちょうどいいのは立っていて裾にワンクッション入る(えくぼができる)くらいです」

Vゾーンを意識してドレスシャツとネクタイを選ぶ

後半は「スーツのスタイリング」から。胸の空きが広い2つボタンには顔を小さく見せる効果があり、3つボタンは「華奢な人や細い人向き」。その中間に位置するのが3つボタンで、上のボタンをとめない「段返り」だ。
「スーツの着こなしでもっとも重要なのは2つのVゾーンです」
シャツの第一ボタンをとめたときにできる襟元の「小さなVゾーン」と、ジャケットのボタンをかけたときにできる「大きなVゾーン」。このときにできる「シャツの襟とジャケットのラベル、そしてネクタイの3つが織り成すハーモニー」を意識することが大事だ。
ジャケットの色は「ネイビーが正統」。これにグレーを持っていれば問題ない。プラス、軽快な演出がしたいときはブラウンかライトグレー。柄は無地が基本だが、変化をつけたければストライプ入りの生地を選ぶといい。
下に着るドレスシャツの定番は「セミワイドスプレッドカラー」。パワフルに見せたいときはストライプ柄に白い襟の「クレリック」もおもしろい。ネクタイは「色や柄で遊べる」貴重なアイテム。ストライプは「戦う攻めの柄」、ドット(水玉模様)は「洗練されたエレガントな柄」、幾何学模様は「お洒落感と貫禄をプラスする柄」、チェックは「親しみやすさを感じさせる柄」、そして自分のパーソナルカラーを前面に押し出したいときはソリッド(無地)のものを結ぶ。女性が多い場ならピンク色やドット柄を、プレゼンの場などで自己を主張したいときはソリッドやストライプでも赤のパワータイを、とシチュエーションに合わせて選ぶといいい。ネクタイの色の原則はシャツより明るくないこと。ストライプ柄のネクタイで、スーツやシャツも同じストライプだった場合は3つのストライプ幅をを変えるのが鉄則。
「スーツを買うときは、それに合ったシャツを2枚にネクタイを3本一緒に買う。そうするとあとの着回しが大変便利です」
最後のポイントは「ソックス」。靴下は腰掛けたときにすね毛が見えないハイソックスで。
これもまた「マナー」のひとつだ。
「身なりを整えることは自分に責任を持つということ。ビジネス成功への身支度です」
あらためて聞く「スーツの着こなし術」。参加者には有意義な2時間となったはずだ。

講師紹介

宮本 雅恵(みやもと まさえ)
宮本 雅恵(みやもと まさえ)
株式会社イメージ・ブランディング代表取締役
大学卒業後、大手化粧品会社に入社し、化粧品、アパレル、下着、ジュエリー等の商品開発を経て、ファッション事業部長やカタログ事業部長を歴任。企画開発から販売推進、生産管理、カタログ制作、人財教育~マネジメントに至るまでの幅広い経験を積み重ね、独立。その後、アメリカでAICI国際イメージコンサルタントを取得。前職時代に培ったカラーやメーク、スタイリング等の専門スキルを活かし、独自のイメージブランディング・ノウハウを提唱しながら、「ヒト」や「モノ」のイメージづくりのプロフェッショナルとして、化粧品や食品関連の事業戦略、ブランド、ショップの立ち上げ、人財教育やイメージコンサルティング等に従事。