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イベントレポート

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2014年6月12日(木)10:30~12:00

小野 菜津子(おの なつこ) / インド中央政府科学技術省公認ヨーガ講師/ヨーガ療法士

d-laboヨガ教室
~はじめてのヨガで癒しとリラックス~

ヨガと聞くと、体がやわらかくないとできない!というイメージの方も多いのでは? ヨガは身体に良さそうで興味はあるけれど、身体がかたいし、呼吸が難しそうだし...という方、ヨガを体験したことがあるけれど、大人数のクラスでついていけなかったからイマイチ良さがわからなかった...という方を中心にご参加いただいた今回の『d-laboヨガ教室』。一人ひとりに合った無理のない指導で、呼吸を通してカラダとココロがリラックスしていくのを感じる機会となった。

「痛気持ちいい」を追求し、自分と向きあう

この日、d-labo二子玉川に集まったのは9名の女性。平日の昼間という時間帯もあって、d-labo初となるヨガ教室はゆったりとした雰囲気の中でスタートした。
「今日はみなさん無理をされませんように」と挨拶したのは講師の小野菜津子氏。
「ヨガでは心地いい感覚を大事にします。筋肉に負担がかかるほど曲げるようなことはしません。深い呼吸がとれるポーズを確保しましょう。呼吸がはやくなるのは無理をしている証拠です」
小野氏のヨガ教室はリラックス重視。ヨーガ療法を取り入れ、参加者一人ひとりの体調を確認してから進めていくのが特徴。今回の教室でも、まずは9名の参加者全員に最近のコンディションやヨガの体験歴を訊いてみた。
「最近は膝関節の軟骨がすり減っているみたいで、無理をすると痛みます」
「雪の日に足を滑らせて脇腹に激痛が走りました。それから徐々に痛いところがずれてきて、今は手が痛いです」
「普段からスポーツをしていますが、昨年末に一過性の脳梗塞を体験しました」
「子どもの世話で忙しく、我慢しているうちに膀胱炎になってしまいました」
「10年前から首に痛みを感じ、うまく回らないようになりました」
「ヨガ歴は10年くらい。瞑想が好きです」
「体調はいいのですが、2人の子どもを世話するのに忙しく体重が増えてきました」
「以前に他のヨガスタジオに行ったのですが、体が硬くてついていけませんでした」
目立つのは「首・下半身の痛み」や「体の硬さ」、「忙しさ」など。こうした声に、小野氏は「体の左右のバランスの違いを見てみましょう」、「ヨガは我慢をしない。まずは自分を満たしてあげること」、「ヨガで全身を整えて、それぞれの部分に働きかけていきましょう」と、ひとつずつ丁寧に回答。参加者全員に対して言えるのは、この時間を「自分と向きあい、自分に優しくする時間」にすること。ヨガはスポーツとは違い、日常使う筋肉をじわじわと、緊張と弛緩を繰り返しながらほぐしていくもの。ポーズを取るときはけっして負担がかかりすぎないように。目安となるポイントは「痛気持ちいい」。上手にやるのではなく、いかに自分の体と向きあってこの「痛気持ちいい」を追求していくか。それが大切だ。

ポーズをとって筋肉をじわじわとほぐしていく

全員と言葉を交わしたところでヨガを開始。最初は座った姿勢。お尻の穴を締めるような感覚で座ると頭のてっぺんまで、すーっと上っていくような線がつくれる。これが「始まりの姿勢」だ。
「最初に開講の祈りをします。今日、この時間、私たちが自分自身と向きあっていけますように。体と心と思考が調和の状態に戻っていけますように。どうかお導きください」
小野氏が唱えるのは「オウム シャーンティ シャーンティ シャーンティヒ」というサンスクリット語の「マントラ=真言」。
「はーい、それでは仰向けに、死体のポーズ、『シャバアサナ』をとってください」
シャバアサナとは、くつろぎのポーズ。両足は敷いたマットの幅に。からだのすべての力を抜き、接している床の面積を感じてみる。息は鼻から吸って、口から吐く。これをゆっくりと繰り返す。頭や体の中のいらないものを外に出して抜いていきながら、新しいエネルギーを取り込んでいく。
ここからは「伸び」をしたり、ポーズをとったり、さまざまな体位をとりながら普段は筋肉優位、交感神経優位で頑張っている神経をリラックスさせていく。
「内股をギューッと締めて、爪先は遠くに。息を吸いながら、伸びて伸びて、吐いて脱力。腕も足も力を抜いてだら~としてください」
「親指と親指を合わせて、膝も合わせて遠くに伸ばすように。伸びている腰の感覚、脇の感覚を感じていきましょう」
「両手を真横に、肩の高さに開いて。手の平は下に向けてください。次に両膝を立てて、そのまま左に倒してください。そして顔は右に。耳が床につくくらい向けてください。痛気持ちいい、を追求していきましょう。呼吸は鼻から吸ってー、吐いてー」
「ここからは開きやすい骨盤を締めていきます。お尻を上げ下げして体幹を鍛えていきましょう」
どのポーズも無理のないペースと的確な指示のおかげで、初めての人でも戸惑うことはなし。こうした動きをしていくうちに、自然と感じてくるのが体の変化。
「下半身が重くなっていませんか。力が抜けると体が重く感じられるはずです。みなさん、脱力上手になってきましたね」

普段からいい姿勢になれば、スリムな体も維持できる

自分の体のどこが伸びているか、脱力しているか、それを意識する。ヨガでは「自分を客観視する」のも大事なポイント。こうした時間が「平常心を養ってくれる」。慣れてくれば日常生活の中でも「いい姿勢がキープできるようになる」と小野氏。立つときならば「足の親指の付け根の母指球で床を押す感じ」に。歯を磨いているときでも電車に乗っているときでも信号待ちをしているときでも、これを意識していると正しい姿勢が身につく。親指を意識すれば体の重心が内側にかかり、スリムな体を維持することもできる。
「いい姿勢をキープしていると代謝が変わるし、骨にもいいので疲れにくくなります」
約90分つづいたヨガ教室の最後は、もう一度「シャバアサナ」。最初にやったときに比べると、「点」や「線」で感じていたマットが「面」で感じられるようになっている。体がほぐれた証拠だ。
大きく深呼吸をして、「休まっている感覚」をたっぷりと味わう。仕上げは講師の奏でるマントラの声と「チーン」というティンシャ(チベットシンバル)の音。全員で体を起こし、マントラを唱えて「平和と調和」に感謝してヨガ教室は終了。
小野氏はヨガ指導歴9年。「夢」は「2人の子どもを育てながら日々の生活を充実させること」と、「自然溢れる場所に行って、青空の下でヨガ教室を開くこと」だという。
「日の出や日の入りの時間にみなさんと今日のような動くヨガや瞑想をしてみたいですね」  

講師紹介

小野 菜津子(おの なつこ)
小野 菜津子(おの なつこ)
インド中央政府科学技術省公認ヨーガ講師/ヨーガ療法士
全米ヨガアライアンス「Yoga Arts Level 1 Teacher Training」修了。ヨガ講師歴9年。2012年に2児の母となり、ヨガの知恵がどれほど女性にとって助けになるかを体感。月毎の周期で変わっていく女性特有のバランス、妊娠・出産・子育ての中で崩しやすいカラダとココロのバランスをヨガというツールを通して整え、より多くの女性に役立ててもらいたいと日々願う。