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イベントレポート

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第1回2014年8月21日(木) 19:00~21:00
第2回2014年9月 4日(木) 19:00~21:00
第3回2014年9月19日(金) 19:00~21:00

宮本 雅恵(みやもと まさえ) / 株式会社イメージブランディング 代表取締役

<全3回>
ビジネスで差がつく印象管理術
~アピアランス・ビヘイビア・コミュニケーションを磨く~

ビジネス環境が多様化し、肩書や学歴などでは通用しなくなる今後の社会において、重要なのが「印象管理」。自分を効果的に印象づけることが、チャンスを引き寄せ、ビジネスを成功に導くための近道になると考えられる。それでは自分自身をより良く認知してもらうためにはどうしたらいいのか? 印象管理に重要なのは、A=アピアランス(見た目)、B=ビヘイビア(態度・行動)、C=コミュニケーション。今回はイメージづくりのプロである宮本雅恵氏をお招きし、アピアランス・ビヘイビア・コミュニケーションを整えるために、全3回に渡って印象管理術(イメージブランディング)セミナーを開催。見た目のイメージアップ術や、立ち居振る舞い、コミュニケーションマナーなどを、実践的なデモンストレーションを交えながらお話しいただいた。

1回目:好感度の高いアピアランスで第一印象を高める
2回目:立ち居振る舞いで信頼と品格を伝える
3回目:印象に残るコミュニケーション力を身につける

3回の講座で「イメージ(印象)をセルフブランディング(管理)する」

d-laboのセミナーではお馴染みの宮本雅恵氏。今回の「d-labo男子部」では、3回に渡って「印象管理術=イメージブランディング」講座を開催した。1回目の「アピアランス(見た目)」はこれまでのセミナーでもご紹介いただいた内容。このレポートでは2回目の「ビヘイビア(態度・行動)」と3回目の「コミュニケーション」を中心にお届けする。「男子部」の名の通り、参加者はビジネスマンが中心。講座では自分自身の印象をアップするための「セルフブランディング」術を学んでいただいた。
まずは講師の宮本氏から「セルフブランディングとはなんぞや」を解説。
「セルフブランディングは自分自身の印象管理。相手に対して瞬時に存在感を示し、『この人と付きあうといいことがあるかも』と人に思われるような、仕事を円滑に進めるための戦略ツールとお考えください」
「印象」には、「ファーストインプレッション=初対面の印象」と「ラストインプレッション=印象の余韻」の2つがある。第一印象で「アピアランス(見た目)」が大切なのは当然。服装や髪型などの身だしなみを整えることは必須だ。次に大切になってくるのは「ビヘイビア=立ち居振る舞い」。「ビヘイビアには大きく分けると、〈顔の表情〉、〈身体の表情〉、〈声の表情〉の3要素があります」と宮本氏。
さらに細かく見ていくと、「顔の表情」にも気を付けたいポイントが3つある。まずは「笑顔=スマイル」、それに「視線」、そして相手に対する「頷き」や「相槌」。こうしたポイントをおさえていくことで「顔の表情」にも差が出てくる。
スマイルは「前歯を見せる」のが基本。このとき注意したいのは「上の歯」だけを見せること。下の歯を見せると「意地悪な顔」になるからだ。人間は歳をとるとどうしても側頭筋がたるんでしまうので、口角を上げた笑顔をつくるために見せる歯の本数は、年代によって異なるという。
「20代から30代なら上の歯6本。40代は8本。50代を過ぎたら歯茎が見えるくらいおもいきり笑ってください。笑顔は相手を受け入れるということ。笑うと相手が寄って来るはずです」

相手にとって心地好い環境をつくる

視線は「相手の目と目の間をふわーんと見る」。こうすることで目線が落ち着き、見られる側も安心する。「相槌」や「頷き」は「相手を受け入れているというサイン」。これがないと相手を無視していることになってしまう。
立ち姿は「胸を出すのではなく上から吊られているようなイメージ」にするといい。このとき足は「踵をつけて、爪先は拳ひとつぶんくらい開ける」と正しい姿勢になる。歩き方は「頭から爪先まで1本筋が通っているような歩き方が」が颯爽として見える。ポイントは「上半身を動かさないこと」。膝を伸ばし、踵で音を立てるように歩く。そう考えると、ビジネスシーンではやはり底の堅い革靴を履いておきたい。座り方は背筋を伸ばしての「半座り」が姿勢よく見える。いちばんベストなのは、手首から先をテーブルに出して、少し身を乗り出すといった姿勢。こうすると積極的でパワフルに見えるだけでなく、相手に安心感や親しみを感じてもらうことができる。
お辞儀のフォームは「会釈」と「中礼」と「最敬礼」の3つ。廊下ですれ違うときや会議室に入るときは頭を15度くらい下げる「会釈」で十分。最も使う「中礼」は30度。お礼やお詫びを申し述べる際の「最敬礼」は45度。頭を下げたときにつま先から1メートルくらい先の床を見ると思えばいい。忘れてはいけないのは「言葉を先にして、頭を下げるのを後にする=語先後礼(ごせんごれい)」と、「素早く下げて、ゆっくり上げる=ファーストインスローアウト」だ。
もうひとつ、ビジネスシーンに必ずあるのが「名刺交換」だ。ここで重要なのは「名刺はただの紙切れではない」ということ。
「名刺はご自分自身であり、相手の方そのものと思って丁重に扱ってください」
渡すときはまず名刺入れを台座にして名刺を乗せ、端だけをそっと持って胸の位置から渡す。先に渡すのは「仕事をいただく側」。渡したら「少し下がって、よろしくお願いいたします」と頭を下げる。
話すときの「声」は「高さ」と「大きさ」、「速さ」を意識。男性の声は女性に比べると低めだが、「初めての投げかけの言葉は声を高くして明るい感じにする」ように心がける。「大きさ」や「速さ」は相手に合わせる。
抑揚をつけ、強調したい言葉はそれを口にする前にわずかに「間」を置き、「カタカナを読む感じ」でゆっくりめに発すると効果的に響く。人とコミュニケーションをとるときは、まずこうした点を踏まえて会話を進めていく。

「聴き上手」「話し上手」になるポイント

コミュニケーションでもっとも大切なのは「アサーティブな関係」をつくること。どちらか一方が得をするのではなく、お互いが満足できる心地良い関係。それが「アサーティブな関係」だ。そのためにまずなっておきたいのが「聴き上手」。会話をするときは、相手が8で自分が2くらいの割合でいると、相手に気持ち良く喋ってもらうことができる。会話中は「頷き」や「相槌」を。ときには「おうむ返し」で共感を示す。さらに「オープンクエスチョン=“はい”や“いいえ”で終わらない質問」をすることで、会話はより深まっていく。そして自分が物を言うときは常に「お手数ですが」や「よろしければ」、「おそれいりますが」といった「クッション言葉」を心がける。相手に何かをお願いするときは「~していただけますか」という依頼形を。命令形や否定形は使わないのがマナーだ。
スピーチやプレゼンテーションといった場では「センテンスを短くして簡潔に話す」。ポイントは「接続語を文末でなく文頭に持ってくること」。また、自分がリーダーであって人を動かす場合は「I=私メッセージ」を使う。「自分はこうだ」と言ったあとに「あなたは、みなさんはどうですか」と問いかける。ここに「小泉元首相やカルロス・ゴーン氏のような力強いジェスチャ―」が加われば印象がより強烈になる。
セミナーではこうした「ポイント」を参加者全員で実践しながら習得。3回目に開いた懇親会では、さっそく身に付けたばかりのコミュニケーション力で互いに親睦を深めあった。
現在、「英語を特訓中」の宮本氏。「夢」は「2020年の東京オリンピックでボランティアとして活動すること」だ。
「海外のお客さまを相手に日本の文化や経済、スポーツのことなどを話したいですね」
 

講師紹介

宮本 雅恵(みやもと まさえ)
宮本 雅恵(みやもと まさえ)
株式会社イメージブランディング 代表取締役
大学卒業後、大手化粧品会社に入社し、化粧品、アパレル、下着、ジュエリー等の商品開発を経て、ファッション事業部長やカタログ事業部長を歴任。企画開発から販売推進、生産管理、カタログ制作、人財教育~マネジメントに至るまでの幅広い経験を積み重ね、独立。その後、アメリカでAICI国際イメージコンサルタントを取得。前職時代に培ったカラーやメーク、スタイリング等の専門スキルを活かし、独自のイメージブランディング・ノウハウを提唱しながら、「ヒト」や「モノ」のイメージづくりのプロフェッショナルとして、化粧品や食品関連の事業戦略、ブランド、ショップの立ち上げ、人材教育やイメージコンサルティング等に従事。