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イベントレポート

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2014年9月5日(金)10:30~12:00

小野 菜津子(おの なつこ) / インド中央政府科学技術省公認ヨーガ講師・ヨーガ療法士

d-labo 子育てママの朝ヨガ教室

子育てというまたとない幸せの中でもやはり"自分のための時間"は取る必要がある。誰かのためではなく自分のために、ヨガを通じて内面と対話し、カラダやココロからのメッセージを受け取る。自分で自分を癒すセルフメンテナンスの方法も学びながら、参加者同士一緒に楽しい時間を過ごした。

「子育てママ」たちの体と心をほぐす

d-labo二子玉川ではお馴染みとなった小野菜津子氏のヨガ教室。今回は「子育てママの朝ヨガ教室」と銘打って、0歳児から3、4歳児の子どもを持つ「ママ」たちにヨガを楽しんでもらうこととなった。
参加者は最近、出産を体験した女性5人。「女性は赤ちゃんを産むと骨盤が開き気味になることが多いので、今日は骨盤を締めることを意識したヨガをやりたいと思います」と小野氏。まずは一人ひとりの参加者に子どもの月齢や年齢、子育てや体の変調などの悩みを質問。キッズスペースを利用してのリラックスした雰囲気の中、いつものように参加者のコンディションを知ることから教室はスタートした。
「子どもがまだ生まれて2か月なのに体重が7キロもあって、抱っこしていると肩がこります。今日はそれを何とか改善できれば……」
「最近は股関節がかたくなったので、以前のように足を開けるようにしたい」
「体が肩、背中、腰と全体的にこっている」
「背中がかたくてすごく張るので、それをほぐしていきたいです」
「ぎっくり腰が心配。先月もやってしまって癖になってしまいそうです」
聞いていると、体の悩みは「こり」や「張り」、「腰痛」などが中心。こうした状態は「交感神経=頑張る神経」と「副交感神経=安まる神経」のバランスを整えることで改善されてゆく。小野氏によれば「こうやって自分の悩みなどを話すのもヨガ」だという。
「なぜかというと、『自分とは何なのか』を知ることがヨガの目的のひとつなんですね」

ヨガは続けていくと「頭がすっきり」してくる

マットの上に座り、「始まりの姿勢」をとって「開講の祈り」。そして仰向けになってストレッチを開始。
「両手は体から少し離して手の平を上に向けてください。軽く目を閉じて、大きな呼吸を繰り返していきましょう」
呼吸は「鼻から吸って口から吐ききる」。吸うときは「新鮮なエネルギーが入ってくるイメージで吸う。お腹はしっかり膨らませましょう」。吐くときは「いらないものを出すイメージ」。何度もゆっくりと呼吸を繰り返していくうちに、体と心が自然とリラックスしていく。ここが整体とヨガの違い。呼吸を重視するヨガは体がほぐれるだけではなく、続けていくうちに頭もすっきりしてくる。
仰向けのまま、次のポーズへ。今度は両手を頭の上に伸ばし、両足も「かかとを遠くに伸ばす」感じで伸びをする。同じポーズで深い呼吸を繰り返し、また次のポーズへと移行。姿勢によって腰に効いたり首筋が伸びたりと効果が実感できる。膝を立てる。両足をぴたりと合わせる。両手を真横に伸ばす。肩甲骨を床に広くつける……そうやってさまざまなポーズを取りながら自分の気持ちのいい場所をさがしてみる。自分の体を知ることもヨガのポイント。どの動きや姿勢も小野氏が言葉で解説しながら手本を見せてくれるので初心者でも迷うことなくできる。一方、ママに同伴した子どもたちといえば、ヨガ教室の静かな雰囲気も影響しているのか、皆落ち着いて遊んでいる。
「それではここからは骨盤を締める動きをしてみます。両足を立てて、足の裏で床を押してお尻を持ち上げてみましょう。膝をギュウウーッとしながらお尻を上げてみてください。ただし膝が開いては意味がないので、お尻を上げることよりも膝を閉じることを優先してください。産後間もない方はより注意して行なってくださいね」
呼吸は「吐きながらお尻を上げて。吸って、下に戻して。この動きをすることでヒップアップになります」。
骨盤を締めたら膝の後ろで指を組んで前後にごろごろ。床を使って肩からお尻までをマッサージ。勢いで起き上がったところで、小野氏から「目がはっきりと見えていませんか?」と質問。肩甲骨をほぐすと「目の見え方が変わってくるんです」。

呼吸をしながら「体がリラックスしている感覚」を観察する

今度は座った姿勢で、屈んだり、ねじったり、丸めたり、伸ばしたり、といった動き。終始一貫しているのは深く吸って吐くという呼吸法。「吸ってー、吐いてー」という小野氏のかけ声がメロディーとなって部屋に響く。スタートして1時間近く。ママたちの体はすっかりほぐれ、気が付くと「自然に座骨の真上に頭のてっぺんが来ている感じ」になっている。
ラストが近づいたところで頭頂を刺激。正座の状態からおでこを床に下ろし、お尻を持ち上げて頭のてっぺんを床につける。次に頭を前後に揺らしてほぐす。真ん中に戻して円を描く。逆にも描く。そのあとは両手の拳を重ねてその上に額を置く。少し休んだところで起き上がる。「すっきりした感じはしますか?」という小野氏の問いに「はい」と頷くママたち。
最後はふたたび仰向けになっての呼吸法。手はお尻の横から離して手の平は上に。肺のすべてを使って「完全呼吸」を心がける。
「鼻から息が止まるまで吸ってー。おなか、肋骨、鎖骨、頭のてっぺんまで吸いきる感じで吸ってください。そうしたら吐いてー。ゆっくり吐いてください」
呼吸法はそのまま数分間続行。
「自然な呼吸で軽く目を閉じて。体がリラックスしている感覚を味わってみてください」
日常ではなかなか得難いリラックスした時間。そこに「オウム シャーンティ シャーンティ シャーンティヒ」という小野氏の唱える「マントラ=真言」が。
起き上がるときは指先から少しずつ動かして、ゆっくりと目を開けて光を取り入れる。座った姿勢で、全員でマントラを口にする。3回つづく「シャーンティ」という言葉はサンスクリット語で「調和」や「平和」を意味する。1回目は自分自身の、2回目は身の周りの、3回目は世界全体の「調和・平和」を祈りながら唱える。この場所で整って心地良くなった平和な空気が周囲にも広がるように、口の両端をあげて自分自身に微笑みながら繰り返す。
参加者は誰もが「リフレッシュできました」と満足げ。
「みんなでやれば、ヨガはより気持ちよくなります。今日は自分自身の心の平和に近づけたことに感謝して終わりとしましょう」
90分のヨガ教室は小野氏の挨拶で終了した。  

講師紹介

小野 菜津子(おの なつこ)
小野 菜津子(おの なつこ)
インド中央政府科学技術省公認ヨーガ講師・ヨーガ療法士
全米ヨガアライアンス Yoga Arts Level 1 Teacher Training修了。ヨガ講師歴9年。2012年に2児の母になり、ヨガの智慧がどれほど女性にとって助けになるかを体感。月の周期で変わっていく女性特有のバランス、妊娠・出産・子育ての中で崩しやすい身体と心のバランスをヨガというツールを通して整え、より多くの女性に役立ててもらいたいと日々願う。