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イベントレポート

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2015年3月22日(日) 10:30~12:00

黒澤 大介(くろさわ だいすけ) /

フォークソングギター講座 ~あの頃の夢を今、叶えよう!~

懐かしの曲、大好きな曲を、味のあるフォークギターで弾いてみよう、という今回の講座。「フォークギターを始めるきっかけを掴めなかった方」、「今から始めるのは無理だとあきらめてしまっている方」、「好きな曲を演奏できるようになりたい!と考えている方」にオススメだ。「大人の家庭教師」を運営するトライグループでギター講師として活躍する黒澤氏より、ギターの構え方から音の出し方まで、丁寧に分かりやすく、そして楽しく教えていただいた。

コードを覚えて『贈る言葉』を弾こう

d-labo湘南初の音楽セミナーは、「大人の家庭教師」を運営するトライグループとのコラボレーションで実現した。会場にはずらりとフォークギターが並び、参加者がそろったところで、講師の黒澤氏から「ギターを触ったことがある、とか、昔ちょっと弾いていた、という方、いらっしゃいますか?」と質問が。手を挙げた人はほんの2、3人。ほぼ全員が未経験からスタートするレッスンとなった。

「今日は、簡単なコード(和音)を使って曲を弾くことに挑戦したいと思います。課題曲は『贈る言葉』の半分くらいまで。がんばってやってみましょう」

まずは、フォークギターの簡単な説明から。ギターの弦6本は、下から1弦、2弦、3弦…6弦と呼び、それぞれ開放弦(弦を押さえない状態)にE(ミ)、B(シ)、G(ソ)、D(レ)、A(ラ)、E(ミ)とアルファベットがついている。音を合わせるチューニングは、上の6弦から順番に鳴らして、弦の張り具合を調整していく。今回用意したギターは事前に黒澤氏がチューニング済みだったが、ギター持参で参加していた人は、チューニングメーターを使って、黒澤氏と一緒に音を合わせていった。

「皆さんの前にコード表があります。これを見れば、どの弦のどの場所を押さえればいいかわかります。見ながらやってみましょう」

最初に学ぶコードは基本の「C」。参加者たちは、見よう見まねで遠慮がちに音を鳴らしてみた。

「指の押さえ方のルールはあるんですか?」
「基本的にはありますが、今日はご自身が押さえやすいやり方でやってください」

次は「G」。「カントリーソングなどでよく使われるコードですね。こんな感じです」と黒澤氏が即興のフレーズを弾いた。西部劇の酒場のような旋律が会場に響いて、参加者たちの顔もほころんだが、いざ自分でコードを押さえようとすると、指が思いどおりに動かないようで、悪戦苦闘する様子が見られた。黒澤氏は「卵を握るような感じで、指を立てるのがコツです」と、アドバイスをしながら一人ひとりを見て回る。

「これは僕の持論ですが、コード弾きができるようになるにはどうすればいいかというと…もうやるしかない(笑)。僕も中学生の頃から、歌いながらとにかくジャカジャカ鳴らしてました。それを続けていくと、いずれは弾けるようになるんですね」

しばらく練習した後、皆で「C」と「G」を続けて弾いてみることに。「C」から「G」、「G」から「C」へと、指を移行させるのが難しい。しかし、ふたつのコードを繰り返しているだけでも、なんだか“音楽っぽく”なってくるから面白い。

今日の超難関、「Bm7」をクリア?

ブルース系の音楽によく登場する「D7(Dセブン)」、メランコリックな雰囲気の「Am(Aマイナー)」、フォークソングで頻繁に使われる「Em(Eマイナー)」と、順番に覚えていく。合間合間に黒澤氏が「こんな感じですね」と演奏するバラエティに富んだ音楽も楽しくて、参加者たちの気分もほぐれ、だんだんと盛り上がってきた。

「では、『D7』と『Am』を交互に弾いてみましょう。少し暗いですが曲を弾いている感じになりましたね。実は『贈る言葉』のAメロ(歌いだしのパート)は、この『C』『G』『D7』『Am』の4つのコードで弾けてしまいます」

そして、黒澤氏が「今日一番の難関。だいたい、このコードが引けずにギターをあきらめてしまう人が多い」という「Bm7(Bマイナーセブン)」を教えてもらう。コードを押さえる指の形が難しくて、ちゃんとした音がなかなか出ない。黒澤氏は一人ひとりに声をかけながら、指をサポートしたり、姿勢をアドバイスしたり。参加者たちは真剣に、何度も何度も練習をしていた。

「難しいですが、ここで、『できない』となってしまうのではなく、ごまかしながらでいいので進んでください(笑)。大切なのは、完璧にできることではなく、音楽を楽しむこと。コードなんて、実はどうでもいいんです。歌って、ギター弾いて、楽しいなぁ、という気持ちがあれば、いずれはできるようになります」

自分はどんな曲が好きで、どんな曲を弾きたいのか。フォークにロックと、いろいろな音楽があるなかで、自分が心から「かっこいい」「好きだ」と思える音楽を思い描きながら、とにかくギターを弾いてみる。そうすればきっと、いつかは弾けるようになる。黒澤氏の言葉に励まされながら、参加者たちは弦を鳴らしていく。

全員で演奏!音楽の喜びを改めて知る

いよいよ、全員で『贈る言葉』に挑戦する時間になった。

「できる方は自由にアレンジしてください。弾きながら歌える方は一緒に歌ってください(参加者から『無理!』という声)。今日はBm7までは出てこないので、いけると思っています。さあ、がんばりましょう!」

演奏は一瞬の緊張の後、慎重に始まった。静かなイントロから、Aメロへ。テンポが遅れたり、音があっていなかったりと、もちろん完璧とはいかないけれど、今日初めてギターを触ったという人がいるとは思えないほど胸に沁みる『贈る言葉』が、黒澤氏の歌声とともにd-laboに響いた。

演奏後はほっとした笑顔と、拍手が沸き起こった。

「今日は父と娘で参加しました。とても楽しかったので、またやりたいと思います」
「引っ越しのときにギターを捨ててしまってから15年くらいになりますが、また買おうかなと思いました」
「やりたい曲があるのですが難しくて…。でもがんばってトライしてみます」
と、参加者は満足げに感想を述べてくれた。

「またやりたいな、と思った方は、ぜひ自分のギターを買ってください。そして、買うなら一番好きなものを、無理できる限界の、いいものを買ったほうがいいです。エリック・クラプトンに憧れているならマーチンを。好きなアーティストの真似をして、好きな曲を練習するのが、上達する秘訣です」
と黒澤氏。

「皆さんに音楽を楽しんでいただけることが、僕の力になります。また何か機会がありましたら、ぜひ参加してください」

好きなことを楽しむ姿勢こそ、夢を叶える原動力になる。そのことを実感できたギター講座だった。

講師紹介

黒澤 大介(くろさわ だいすけ)
黒澤 大介(くろさわ だいすけ)

1969年生まれ、北海道帯広市出身。洋楽に影響を受け13歳からギターを弾き始める。高校卒業と同時に上京、バンド活動を開始し、その後ソロに転向。活動内容は作詞、作曲、伴奏、DTM、コンポーザー、アレンジャー、ギター講師と幅広く、その生き方はまさに「LIFE IS MUSIC」。2008年に単身渡英しロンドンにてライブを行なう。2009年、韓国映画「ユガムトシ」にギターおよびコンポーザーとして参加し、活動の幅を世界に広げる。 2012年には新しいメディアとしてUSTREAM配信に挑戦。現在までの累計視聴者数は20万人を超える。