スルガ銀行 Dバンク支店

SURUGA d-labo. Bring your dream to reality. Draw my dream.

イベントレポート

イベントレポートTOP

2015年4月5日(日)11:00~12:00 / 4月15日(水)11:00~12:00 / 4月22日(水)11:00~12:00

つじ あかね / ボディメイキングスタジオ アウリー代表

d-labo 湘南 ピラティス教室
~ピラティスで身体の歪みスッキリ、まっすぐBodyへ~

ピラティスって何?難しい?身体が硬くても大丈夫?という初めての方も、安心して参加していただけるピラティス教室。基本の呼吸方法からはじめ、身体の左右バランスを整え、綺麗な姿勢になるために大切なインナーマッスルを正しく使い、歪みのないまっすぐな身体作りを目指した。

ピラティスならではの筋肉へのアプローチ

ピラティス、と聞いて思い浮かべるのはどんなイメージだろうか。なんとなく「ヨガのようなもの」を連想する人も多いのでは?実は、ピラティスとヨガはまったくの別物。ヨガが、精神的な安らぎを得ることを大きな目的としているのに対して、ピラティスは、その発案者であるドイツ人看護師、ジョセフ・ピラティス氏が、自身の病を克服しようと考えだした、リハビリテーションのためのエクササイズ法なのだ。だからピラティスでは瞑想は行なわない。インナーマッスルを意識して、身体を整えていくことが目的だ。

今回のピラティス教室の講師である辻氏とピラティスとの出会いも、クラシックバレエダンサーとして世界的に活躍していた辻氏が怪我をしたことがきっかけだった。リハビリを目的にピラティスに辿り着いた辻氏は、アメリカで資格を取り、インターンを行なった後、帰国。現在は銀座にスタジオを構え、一般の人からアスリートまでを指導している。

3回にわけて行なわれた辻氏のピラティス教室。初回開催日は、男性参加者も目立った。

「ほとんどの人が『ピラティスは初めて』ということで、基本から始めていきたいと思います。まず呼吸法。ピラティスの呼吸は、鼻から吸って、口から吐きます。ヨガでは鼻から吸って鼻から吐くので、呼吸法も違うんですね。では、“立ち”の姿勢をやってみましょう。背骨の柔軟性を確かめることができます」

拳ひとつ分くらいの幅で足を開いて、立つ。頭を前に倒して、その重みで背中が曲がったところから、再び頭を上げていく。

「肩甲骨は自由な骨なので、手をブラーッとさせれば、自然にリラックスできます。頭を上げていくときは、尾骨のところからひとつずつ、背骨を積み上げていくように。24個ある骨を、順番に積み上げていくのはなかなか難しいけれど、自分の身体に意識を集中して、やってみましょう」

背骨をひとつずつ積み上げていく…頭ではイメージができるのだが、思いのほか背骨(背中?)が堅く、滑らかな動きにならない。ギクシャクしながらも、何度か同じ動きを繰り返すうちに、身体もようやくほぐれてきた。

小さな筋肉もしっかり意識して鍛える

「背骨を積み上げる」に始まり、「座骨をマットにグサッと、コンセントをさすように座る」「チャックを閉めるようにお腹を引き締めて」「お尻の上にコップを載せて、そこから水がこぼれないように」など、ユニークな表現が、普段の生活のなかでは意識することのない骨や筋肉への注意を高めさせる。アウターマッスル(表層筋肉)ではなく、インナーマッスル(深層筋)を鍛えようという、ピラティスの意図がよくわかる。

「ピラティスでは、呼吸のときにお腹を膨らませず、胸を膨らませます。片手を胸に、片手をお腹に当てて、胸を膨らませる呼吸をやってみましょう。続けるのは結構大変ですよね。お腹は薄くなっていますか?その状態をキープしたままで、動きを足していきます」

ピラティスの動きは、シークエンスになっている。薄いお腹をつくった状態から、骨盤を後ろに傾け、腰を上げ、胸を上げ、手の動きを加え、と、足し算をしていくように、動きを連続させていくのが特徴的だ。

お腹の両脇にある“腹斜筋”を鍛えるエクササイズのころになると、参加者から苦笑まじりの「キツい…」というため息がもれ始める。仰向けになって足を90度に曲げた状態で上げ、そろえたままで左右に下ろしていくのだが、プルプルと震えて筋肉で支えられない。

「グッと瞬発力で動かすのは、アウターマッスルです。そうではなく、インナーマッスルを使って、同じスピードでゆっくりと動かしてください。身体のどこを使って動かすのか、しっかり意識しましょう。ピラティスは、筋肉だけでなく、頭も使うんですよ」

座骨に繋がっている小さな6つの筋肉“外旋六筋”を鍛えるエクササイズでは、横向きに寝て足を重ねた状態から、下の足を使って上の足を持ち上げるのだが、右側はできても左側は全然できない、など、自分の身体が思いどおりに動かせないという衝撃体験も。

「インナーマッスルを鍛えることは、怪我の予防にもつながります。特にスポーツをしている人には、自分の身体に自信をもっている方も多いですが、実はアウターマッスルだけが鍛えられているということがほとんど。身体の内側、体幹も鍛え、筋肉の質を上げることで、スポーツパフォーマンスの向上も期待できます」

さらにうつ伏せからお腹を上げていくエクササイズ、右手と左足、左手と右足をセットにして動かす“スイミング”というエクササイズなどに挑戦した後、最後はしっかりストレッチをして、ピラティス教室は終了。参加者は皆、充実した笑顔を見せていた。

ピラティスで人生を豊かに

辻氏がピラティスと出会ったときには、まだ日本にはピラティスは入ってきていなかったという。足の指1本1本、小さな筋肉のひとつひとつを意識するその細かさに、「最初はすごく驚いた」そうだ。指導者となった現在も、「レッスンを重ねていくうちに生徒さんたちの身体がどんどん変わっていくのを見るのが楽しい」と笑う。

「ピラティスに関わることで、ひとりでも多くの人の生活や人生を豊かにすることができたら、という気持ちで活動しています」

「マラソンやサーフィンなどのスポーツをやっている人はもちろんですが、今から何かを始めたい、前向きになりたい、と思っている人にこそ、ピラティスを体験してほしいですね。ピラティスはもともと、病院のリハビリテーションから始まったもの。自分の身体を深く知ることは、病気や怪我を未然に防ぐことにもなります。皆さんがポジティブな毎日を送るためのお手伝いができたら、と思っています」

大好きなハワイでのピラティス合宿も開催しており、毎年大好評なのだとか。プライベートでは1歳半の子供の母親でもある。
辻氏の全身からあふれる健康的で明るいパワーに、元気をもらった1時間だった。

講師紹介

つじ あかね
つじ あかね
ボディメイキングスタジオ アウリー代表
DK Body Balancing pilates Method マスタートレーナー / BASI Pre-and-Post Natal Teacher Training Course 取得YFF 認定コース、YBR認定コース終了 IADMSメンバー 2011 インストラクター オブ ザ イヤー 敢闘賞受賞
幼少よりクラシックバレエを始め、松山バレエ学校、同バレエ団を経て、パリへ留学。英国Vienna Festival Ballet にてソリストとして活躍中に怪我をし、ピラティスと出会う。米国ネバダ州立大学公認 DK Body Balancing Pilates を取得しラスベガス、カリフォルニアにてインターンを行なう。帰国後は、一人ひとりに合わせたオーダーメイドのレッスンを行ない、バレエスタジオをはじめ各所でワークショップを実施するなど、一般の方からダンサー、アスリートまで指導する。近年は自身の妊娠を機にマタニティーピラティスのクラスや、ハワイピラティスリトリートなどを国内外で実施している。