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イベントレポート

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2015年6月23日(火)19:00~21:00

田代 恭崇(たしろ やすたか) / リンケージサイクリング株式会社代表・サイクリングプランナー・アテネオリンピックプレイヤー自転車競技(ロードレース)選手

ロードバイクのある充実した生活

ロングライドから走り易いサイクリングイベント、人気のヒルクライム大会、仲間と楽しむエンデューロ大会、壮大なスケールの海外大会への出場など「チャレンジ系」、しまなみ海道、奥入瀬渓谷、伊豆、富士山といった「トリップ系」、そして世界のトップ選手の走りを間近で感じる「見る系」とロードバイクの楽しみ方はたくさんあります。憧れのロードバイクやクロスバイクを購入し、いろいろチャレンジをしたい方や楽しみの幅を広げたいと思っている方にむけて、サイクリングプランナーの田代氏にロードバイクのあるライフスタイルをより充実させるための1年間の楽しみ方をお話しいただきました。

「自転車の楽しさを人に伝えたい!」

湘南・江の島でサイクリングツーリズム事業を手がけている田代恭崇氏。d-laboでは2回目となる今回のセミナーでは、月別に1年を通じた「自転車の楽しみ方」を提案。「乗る」だけではない、「観る」「触れる」「買う」といったさまざまなロードバイクの魅力について語っていただくこととなった。
元オリンピック選手であり、現役時代はブリヂストンの契約選手として全日本選手権やヨーロッパでの優勝経験を持つ田代氏。引退後は「すべてをやりきった」と自転車と訣別。しかし2013年に機会に恵まれアマチュアレースの最高峰と言われている「オートルート・アルプス」に参加。スイスのジュネーブからフランスのニースまで、アルプス山脈を駆け抜けるレースで「プロの世界とは違う自転車の魅力を再発見した」という。
「『オートルート・アルプス』は19もの峠を越えるハードな大会。だけど楽しい。1日のレースが終わると、世界中から集まった参加者たちと毎晩宴会。人と話したり、飲んだり食べたり。自転車にはこういう楽しさがあったんだな、とあらためて知ったんです」
この楽しさを何とか人に伝えたい。そこで昨年、勤めていたブリヂストンサイクルを退社して『リンケージサイクリング』を設立。湘南を拠点に信州や富士山などへのサイクリングツアーを催行している。今回のセミナーもそうした活動のひとつ。まずは目前に迫った7月から、講師いわく「独断と偏見」の「楽しみ」を追ってみた。

観るなら『ツール・ド・フランス』、走るなら「しまなみ海道」

「7月といえば『ツール・ド・フランス』です」
世界のトップ選手が21日間で3,600キロを走る「世界最大の自転車レース」は、今年は7月4日に開幕。日本での中継は時差の関係で深夜に及ぶが、多少の寝不足は覚悟のうえで観戦したいものだ。
「同じ7月には『リンケージサイクリング』の白馬合宿もあります。走行距離は初日が40キロで2日目が100キロ。晴れれば日本アルプスの眺めが最高ですよ」
しっかり自社の「番宣」をしたあとは、8月の『オートルート・アルプス』へ。前述したように田代氏も参加したこの大会はアマチュアなら誰でも出場可能。エントリー費も7日間で10万円と手が届く金額だ。欲しいのはアルプスを走る体力と「休日」だけだ。
ヨーロッパ遠征は難しい、という人におすすめなのは「これも番宣だけど、うちの『富士山一周サイクリング』」。スタート地点は御殿場にあるスルガ銀行の「サイクルステーション」。獲得標高はヒルクライム1本半に相当する1,636メートル。万が一リタイアしても「サポートカーがいるので安心です」。
9月は『ツール・ド・東北』。すでに募集は締め切られているものの「まだボランティアでの参加が可能」。「楽しみ」はエイドステーションでの地元の人たちとの語らいと「ホタテなど地元産のおいしい食材」。「被災地の今」を知ることのできるイベントでもある。
もうひとつ9月の「楽しみ」は日本人も多数参加する『ホノルル・センチュリー・ライド』。魅力はハワイの美しい景色。参加はツアーが便利。9万から15万円の予算で100マイル(160キロ)のコースを走ることができる。
10月に走るなら、イチオシは「しまなみ海道」。広島県の尾道から愛媛県の今治市までをつなぐ「海道」は片道約70キロ。自転車道やラックが整備、また自転車ショップやレンタサイクルが用意されたホテルもあるこの道は「サイクリストに優しい」。瀬戸内海の島々をいくつもの橋で結んだ海道沿いの景色は「絶景」の連続。ただし「橋に上がるには毎回ビル5階分くらいは上がらなきゃいけないので思っているよりはきついかも」とのこと。それでも息を切らすだけの価値はあるだろう。

レース観戦、グラベル、エンデューロ、シクロクロス……楽しみはいろいろ

同じ10月には「観戦」も楽しめる。田代氏も「よく走っていた」という『ジャパンカップ・サイクルロードレース』。「ポイントがとれるシーズン最後の国際レース」では「海外の選手たちの本気の走り」を観ることができる。そしてもうひとつ注目なのは昨年からスタートした『ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム』。こちらは「興行レース」ながら、『ツール・ド・フランス』の優勝選手をはじめ、世界のトップ選手たちの「すごい速い」走りが体感できる。
「雰囲気は『ツール・ド・フランス』そのまま。オーガナイズも同じシステムです」
11月は『ツール・ド・おきなわ』。「シーズン最後の大きな大会」は「ゴールしたあと海に入るのが楽しい」。とりわけおすすめは2日間で331キロを走る「沖縄本島一周サイクリング」だ。また幕張では新車の試乗ができる『サイクルモード』が開かれる。ここでほしい自転車を見つけたら、12月は「新車購入」を。毎年この時期にはメーカー各社の新車デリバリーが開始される。高価な新車やパーツ購入には「スルガ銀行の『ロードバイク購入ローン』が便利です」。
スルガ銀行の宣伝もしてもらったところで、年明けの1月は『美ら島オキナワCentury Run』と、「寒いときは寒いときの楽しみを」と『Rapha』主催の「グラベル(非舗装路走行)」の大会を紹介。2月は「シクロクロス」のテレビ観戦と、お台場で開催される『シクロクロス東京』。3月は『東京エンデューロ彩湖』に『リンケージサイクリング』主催の「大観山ヒルクライミング」。4月は「世界のトップ選手が競う『パリ~ルーベ』を観ましょう」。石畳の上を時速40キロで走るレースは「観てて興奮する」。「走る」なら東京の名所をまわる『バイシクルライドイン東京』を。自転車で走ると東京が意外とコンパクトにできていることがわかるはずだ。
5月は「日本最大のステージレース」である『ツアー・オブ・ジャパン』観戦と、『アルプスあづみのセンチュリーライド』。それに「クローズドイベントなので紹介者がいないと参加できない」という『東京→糸魚川ファストラン』にも注目。6月は大人気の『Mt.富士ヒルクライム』。純粋なサイクリングならば「新緑の奥入瀬渓流」が最高。観戦を楽しむなら「日本一」を決める「全日本選手権大会」に出かけるといい。
1年のどこを見ても「楽しみ」でいっぱいの「ロードバイクのある生活」。田代氏の「夢」は「多くの人に自転車の魅力を伝えること」。「目標は100万人です!」

講師紹介

田代 恭崇(たしろ やすたか)
田代 恭崇(たしろ やすたか)
リンケージサイクリング株式会社代表・サイクリングプランナー・アテネオリンピックプレイヤー自転車競技(ロードレース)選手
1974年 東京生まれ。大学サイクリング部で自転車ロードレースを始め、卒業後プロに転身。10年間「チームブリヂストンアンカー」に所属、ヨーロッパプロレースや全日本選手権等多くの優勝を飾る。2004年アテネ五輪日本代表。2007年現役を引退、翌年ブリヂストンサイクル株式会社に入社。スポーツ自転車の商品企画、販売促進、広報、マーケティング、ショールーム運営、サイクリングイベント等の業務を6年間担当。2013年世界一過酷なアマチュアサイクリストの祭典 “オートルート・アルプス” で日本人初完走を果たす。2013年に同社を退社し、2014年よりフリーランスとしてサイクリングの魅力を伝える活動を始める。同年、サイクリングイベントやスクール、コーチを行なうリンケージサイクリング株式会社を設立し、現在に至る。
公式サイト LINKAGE CYCLING