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イベントレポート

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2015年7月6日(月) 10:00~12:00

青木 弥恵子(あおき やえこ) / リンパ体操教室主宰。ピアニスト。

リンパ体操教室

リンパ体操で、健康的な身体づくりを!リンパの流れを良くすることは、腸内環境を整え、免疫機能を高めることにつながる。痛みの改善や、体力維持、アンチエイジングにも効果的。体操を続けている人々からは、肩こりが良くなった、冷え症が改善された、足のむくみが楽になった、体重が減ったなど、たくさんの声が届いているという。

リンパ体操+ツボ押し+ストレッチで元気に

「この体操は、リンパマッサージやストレッチ、ツボ押しなどによって、全身に張り巡らされているリンパの流れをよくすることが目的です。この梅雨の時期は、特に気圧の関係で自律神経のバランスを崩しがちですが、ツボを刺激することで自律神経も整っていきます。リンパ体操で『風邪をひきにくくなった』『冷え性が緩和された』という方もたくさんいらっしゃいます」

青木氏による通常のリンパ体操教室では、2時間みっちりと体操をするそうだが、今回はところどころで説明を挟みながらのダイジェスト版で実施することに。「鼻から吸って口から吐く」呼吸法を意識しながら、脈をはかって、早速、体操スタート。

最初は、座ったまま、音楽に合わせて肩をリズミカルに上げ下げする「肩コリ運動」から。肩を前後に回したり、手の平を合わせたまま腕を上げ下げしたりと、上半身のコリをほぐしていく。

次に立ち上がって両足を肩幅に開き、大きく円を描くように上に伸びたり、前に体を倒したりしながら、上半身を動かす。ウエストをひねったり、骨盤を前後左右に動かしたり、音楽に合わせてのウォーミングアップが続く。

再び座って下半身へ。足を伸ばしたり曲げたり、膝を上げ下げしたり、両膝をそろえて左右に倒したり。負荷が少ないので初心者でも安心だ。

「ここで水分補給をしましょう。水分が不足すると血液がドロドロになってしまいますので、飲みたくなくても、一口は飲んでください。普段の教室では、2時間で500mlを飲み干すようにしています」

続いては手の指を根元から指先に向かってマッサージ。朝起きたときに指がむくんでいる人には特に効果があるという。手を組んでひねったりブラブラさせたりと、末端までしっかりと刺激していく。

「ここからはツボ押しです。両手の親指を盆の窪(首の後ろの中央にあるくぼんだところ)に当てて、頭を手の平でほぐしていきます。目の疲れ、頭の疲れをとりましょう」

頭、首、耳、頬骨の下、鼻の横、目頭、目の下、こめかみと、順番にツボを刺激。頭頂部をトントン叩いたり、側頭部をギュッと持ち上げたりも。

「ここまでがウォーミングアップ。水分をとって、筋力アップとストレッチに移りましょう」

全身に巡るリンパをリンパ節まで流していく

よく通る声で説明をしながら、溌剌と体を動かす青木氏。小柄な体からはポジティブなオーラがあふれているが、実は、末期に近いステージⅢBのがんを克服したという壮絶な経験をもつ。

「私は末期に近いがんを患い、『このまま行くと一年生きられない』と言われたことがあるんです。でも忙しすぎて、死ぬのを忘れてしまいました(笑)。ほかにもいろいろな災難、病気、怪我にみまわれました。長い闘病生活のなかで、いろんなことを学びましたが、その知識をまとめて、体のための体操を考え、教室を始めて15年になります」

次は、ゴムボールや幅広の薄いゴムを使っての運動。マットに座って、足首から13センチ上、三陰交というツボのあたりでゴムを結んだら、伸ばした足を、「1、2、3、4、5、6、7、8…」と声に出してカウントをとりながら、左右に広げ、また閉じていく。それが終わると次はゴムを太ももで結び、同じく開閉の動きを繰り返す。

「足腰を鍛えるときは外側の筋肉から。声が小さいですよ、大きな声を出して息をしっかり吐くことで、リンパの流れもよりよくなります」

内側の筋肉はゴムボールで鍛える。ふくらはぎ、膝、太もも、膝下と、場所を変えながら、ゴムボールをはさんで押しつぶすことを繰り返す。

ゴムボールをあごの下にはさんで行う首のストレッチも効果的だ。ボールの弾力を利用することで、無理なく、しっかりとストレッチができる。

「ここからがリンパマッサージです。リンパを流すときには一方通行、往復はしません。また、あまり強くしごいてしまうとリンパが逆流してしまいます」

あごの下から耳下腺に向けて、鎖骨から両肩に向けて、肩から腋の下に向けて、と、各リンパ節に向けて一方向にさすっていく。足も指先からくるぶしへ、膝下へ、鼠蹊部へ、と、丁寧かつしっかりと、順番にリンパをマッサージ。リンパがどのように流れているか、どこに向かって流せばいいのかを、青木氏が的確にアドバイスしてくれるので、だんだん、自分の体に張り巡らされたリンパをイメージすることができるようになってくる。

こうして、全身くまなくリンパを流したことで、体は手足の先までポカポカに。巡りがよくなったことを実感する。

ほうれい線が気になる人は表情筋を鍛えて

再びストレッチ体操へ。「上腕二頭筋を鍛えます」「大臀筋、括約筋も引き締められます」と、鍛える筋肉をピンポイントに解説することで、体を動かす際の意識も高まっていく。ゴムボールも使いつつ、上半身、腰、下半身と、丁寧に動かす。四つん這いになって左手+右足、右手+左足を交互に伸ばす動きは、耳の聴こえに効果があるという。

幅広のゴムがここでも登場。ゴムの片方を足で踏み、片方を手に持って、引っ張ったりねじったりしながら体の脇の側筋を鍛える。ゴムを両手に持って腕を背中側に倒す動きは、肩甲骨周りに効く。

クールダウンでは、口を大きく開けたり、下くちびるを突き出したまま左右に動かしたりといったユニークな動きを行った。表情筋を動かすことで、ほうれい線が深くなるのを予防したり、目の疲れをとることもできるとのことだ。「年齢を重ねても豊かな食生活を送れるように」と、舌の筋力を鍛えることもアドバイス。

最後にもう一度脈を測って、リンパ体操は終了。体のすみずみまで、深く、しっかりと刺激された、充実した2時間となった。

青木氏の夢は、自身の体験から構築してきたこの体操が広がっていって、人々の健康に役立つこと。今回の教室でも、小田原や鎌倉など9カ所で開催されている教室から、生徒さんたちが大勢駆け付け、参加者のサポートをしてくださっていた。

「私は、さまざまな経験をした後で、“生かされた”。少しでも多くの方が、この体操を通じて、自分で自分の健康管理ができるようになれたら嬉しい。皆さんに喜んでいただけることが、何よりの願いです」

講師紹介

青木 弥恵子(あおき やえこ)
青木 弥恵子(あおき やえこ)
リンパ体操教室主宰。ピアニスト。
数々の病を乗り越えながら行なう「命の大切さ」の講演・体操教室などが、新聞やFM放送などを通じて反響を呼び、多くの人に勇気を与え続けている。現在9カ所のリンパ体操教室を主宰。