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イベントレポート

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2015年7月10日(金)14:00~15:30

大谷 眞理子(おおたに まりこ) / 長沼静 きもの学院 教室長

習うが勝ち!ゆかた着付講座

今年の夏はゆかたの着姿に差をつけよう!簡単にゆかたが着られるよう基礎からレッスンするので、初めてゆかたを自分で着る方も安心して受けていただくことができる。着崩れをささっと直す方法や、ゆかたで外出する際のマナー、シワになりにくい畳み方や保管方法なども伝授。ゆかたは自分で着られるけど、より美しい着姿を学びたい方にもおススメだ。

d-labo湘南に色とりどりの“ゆかたの花”が咲く

夏の湘南では、大規模な花火大会や盆踊りから、商店街や町内会のみじかなおまつりまで、あちらこちらで毎週のように夏まつりが開催されている。そんなときに、ゆかた姿で出かけられたら、しかもそれを自分で着られることができたら、どんなに楽しいだろう…。今回の講座には、そんなゆかたへの憧れを抱いた女性たちが集まった。講師は、長沼静 きもの学院 横浜校で教室長として教える大谷氏。夏らしい絽の小紋を涼やかに着こなしている。

「今日は、1時間半という短い時間ですが、ゆかたが初めてという方でも、ひとりで着られるところまでいきたいと思っています」

夏のきものといえば、平安時代に上流階級の人が麻の単衣を着ていたものがはじまりで、江戸時代には湯上がりに着るもの=ゆかたが一般的となり、現代では夏の風物詩として、多くの女性に愛されている。「ゆかたは、素肌に直接、あるいはワンピースのような「ゆかた下」の上に着て、素足に下駄、が基本となるので、着付を習う入り口としてはちょうどいい」と大谷氏。早速、もうひとりの講師である藤沢校教室長平川氏が前に立ち、実際に着るところを見せながらの、着付け講座がスタートした。

今回は、ゆかたは参加者が持参。オープンスペースであるためTシャツなどの軽装の上から着ることに。「では、ゆかたを肩に羽織ります」という大谷氏の声をとともに、参加者たちの色とりどり、さまざまな柄のゆかたがパッと広げられ、会場は一気に華やかな雰囲気になった。

素足で着るゆかたは、裾線をくるぶしの辺りに。裾が決まったら、胸元の合わせだが、ここで大谷氏が「合わせだけはちゃんとしてくださいね。私も、帯が崩れている人を見かけたらささっと直して差し上げますが、合わせが逆の方は、脱がないと直せませんので(笑)」。羽織ったゆかたを両手で広げたとき、右手で持っている方を下に、左手の方を上にして合わせる。

腰骨の辺りでゆかたを押さえ、腰ひもで腰周りを固定していく。バストをくるむようにしっかりと衿元を合わせつつ、ひもを巻いていくのがなかなか難しい。

ここで、着付小物の「きものベルト」が登場。衿の合わせが開いてこないようにクリップで留める便利グッズで、特に着崩れしやすいゆかたには活躍する。マジックテープの伊達締めも、衿元を固定するのに役に立つ。

衿、背中、おはしょり…要所要所を確実に

ゆかたが着られたら、次は帯。まずは、用意された帯を使って、基本的な“文庫結び”に挑戦。伊達締めに帯板を挟み、その上から帯を2~3回巻いたら、前でひと結び。

「文庫の長さは、だいたい肩幅くらいが目安です。真ん中を落として二山作り、中心をリボンのように巻いて、余った分は帯の中へ…。後は形を好きなように整えて、右手で文庫の中心を、左手で帯の背中心を持って、合わせの方向にぐるっと後ろへ回せば、はい、出来上がり」

参加者たちも見よう見まねでゆかたを着ていく。おかしな所から手が出てしまったり、きものベルトを留める位置がわからなかったり、着ていくうちに裾が下がってきたりと、四苦八苦しながらも、大谷氏、平川氏が会場を回りながらテキパキとアドバイスをするうちに、だんだんと様になってきた。

「後ろの衿の抜きも大切です。衿が首に付いてしまったら暑いですから。首の後ろの、骨が出っ張っている所から、こぶしひとつ分抜いてくださいね。それよりも詰まっていると、お子さまや男性の着方になってしまいます」

衿がきちんと抜けていると、女性らしく、しっとりした雰囲気になる。衿の合わせはしっかりと、背中はまっすぐ中心がずれないように、おはしょり(帯からのぞく身頃の部分)は帯の下から人差し指1本分くらい…と、要所要所をおさえていくことが、仕上がりの完成度を左右する。

「きものは、左右対称にできているので、きちんと高さを合わせていくと、鏡がなくても着られるんですよ」

d-labo湘南の壁は一面が鏡になっているので、そこに映る姿を見ながら前後を確認したり、友人同士アドバイスをしたりしながら、全員が着付を完成。「きれい!」「かわいい!」という声とともに、「やっとできた」「これじゃ花火大会に行く前に疲れちゃうね」という感想も。

「帯を締めると、『自分で着た!』という実感が出ますよね。慣れていないと、なかなか慌ててしまいますけれど、焦らずに直せばいいんです。2回、3回と着ていくうちに、早く、きれいに着られるようになってきますから」

ゆかたやきものをもっと気軽に楽しんでほしい

限られた時間の中で、できるだけ経験を積んでほしい、と、大谷氏はすぐに2回目の着付をスタート。今度は、タオルを使っての補整にチャレンジしてみることに。体型によってタオルの本数や補整の仕方が変わってくるので、大谷氏、平川氏が参加者の間を回りながらチェックしていく。「あんまりキツいと気分悪くなっちゃいますよ」「ちょっと裾が短いですね」「後ろ、もう少し衿抜きましょう」など、次々とアドバイス。

2回目の挑戦では、持参した帯を使ってみる人も。ゆかたに加え、帯の色柄も増えて、会場はますます華やかになった。1回目に比べると手つきもぐっとスムーズになり、全員がなんとか自力で着付を完成させるまでに上達。「皆さんすごくきれいにできていますよ」と、大谷氏も太鼓判を押す。

「1時間半でなんとかここまで着られるようになりました。お家に帰ったら、忘れないうちにもう1回着てみてください。わからなくなってしまったら、お教室に来てくださればお教えします。今日は文庫結びをやりましたが、帯もかわいい巻き方がいろいろありますし、さらには、どうきれいに着るかということもある。着付にはまだまだ上がありますので、ぜひこれを機会に、きものをもっと楽しんでほしいと思います」

最後に、たたみ方のレクチャーを受け、講座は終了。大谷氏は、「今日は若い方もたくさんいらっしゃって、よかった。皆さんがより気軽に、きものを着られるようにお手伝いしたい」と夢を語った。

講師紹介

大谷 眞理子(おおたに まりこ)
大谷 眞理子(おおたに まりこ)
長沼静 きもの学院 教室長
きもの講師歴28年と、きものに関するあらゆる知識・経験が豊富で、花嫁着付やCM撮影などの着付師としても活躍している。多くの方にきものを楽しんで欲しいという信条を持ち、明るくパワフルな授業が魅力。可愛らしく個性的なきものの着こなしにはファンも多い。