スルガ銀行 Dバンク支店

SURUGA d-labo. Bring your dream to reality. Draw my dream.

イベントレポート

イベントレポートTOP

2015年7月25日(土)13:30~15:00

長島 歩(ながしま あゆみ) / ウエルシス静岡伊勢丹店店長

簡単バレエストレッチで健康に
体験型セミナー

美しく優雅な動作と音楽で人々を魅了するバレエ。「自分もあんなふうに美しく踊れたら」とバレエへ羨望の眼差しを向けたことがある人は多いと思う。そして同時に「自分には無理」と思った人も。しかし、ストレッチと組み合わせることで、バレエは意外にも気軽な存在へと変わる。女性の場合、激しい運動により硬い筋肉を得るよりも、しなやかな筋肉をつけることを理想とする人が多い。バレエは、体の軸(体幹)を鍛え、しなやかな筋肉をつけるのにぴったりな運動でもある。今回は、クラシックバレエの講師としての経験があり、現在は「ウエルシス静岡伊勢丹店」(d-labo静岡が入る建物の地下1階にある)の店長を務める長島歩氏をお招きしバレエ独特の美しい所作を身につけながら体の柔軟性を高めていくストレッチをご指導いただいた。

女性らしいしなやかな筋肉を身につけるバレエストレッチ

バレエは幼少の頃から始めていなければできないと感じる人も多い。しかし、今や「大人のバレエ」というジャンルも確立しつつあり、年齢問わず誰でも楽しめるようになってきた。

難しく考えず、体が少しでも柔らかくなればといった気軽な気持ちで始めてみてほしい。

体の柔軟性が高まれば、新陳代謝が活発になり、痩せやすい体づくりができるという嬉しい効果も。

体の筋肉には「赤筋(せっきん)」と「白筋(はっきん)」というものがある。これは魚の赤身魚と白身魚で考えるとわかりやすい。

マグロやカツオなどの赤身魚は、回遊魚でもあり、遠海まで泳ぎ続ける持久力を持っている。

逆にヒラメやカレイなどの白身魚は、普段は泳ぎ回っていないがエサとなる獲物を見つけると素早く動く瞬発力を持っている。

バレエストレッチでは、赤筋を主に使用することで持久力を持ったしなやかな筋肉や体幹(腹筋や背筋)を養うことができる。これにより、肩コリや腰痛の改善へと導いていく。

体の筋肉がない部分には、バランスを取ろうとしてお肉(脂肪)がつきやすい。

毎日少しだけでもバレエストレッチを続けることで、体はどんどん動かしやすくなり、しなやかな筋肉が身についていく。

バレエの簡単なポージングを覚え、バレリーナの気分に

指先までピンと伸びた美しい手。バレエ独特の手のポージングの作り方は意外にも簡単。

まずは両手をブラブラさせて脱力した状態で、親指を軽く曲げ、そして中指を内側に少し曲げる。ただこれだけで、指が長く見えるのだという。

各ストレッチの最後は、腕は肘を軽く曲げた状態で下ろし、指先は腿の前あたりで先に触れた手のポージングを作る。

これはバレエでは「アンバー」と呼ばれる形。手に生たまごを載せているような優しいイメージで。

次に脚は、両足のかかとをぴったりつけ、お腹の下のあたりに重心があるつもりでおしりをグッと締める。

肩はストンとおろし、目線は遠くへ。これはバレエでは「1番ポジション」と呼ばれる脚の形。各ストレッチの最後は、この手と脚のポーズをとることで終える。

会場内は美しいピアノの調べが流れ、それに合わせてストレッチを進めていく。

長島氏は「今日は自分はバレリーナだと思ってストレッチを楽しんでくださいね」と来場者に語りかける。

バレエストレッチは(1)笑顔で楽しく、(2)目線は常に遠く、(3)誰かに頭の上から引っ張られている感覚で重心をとり、身長はいつもより5cm高いイメージ、といった3点がポイントだ。

ピンとした姿勢になり、優雅な動作を身につける

今回のセミナー参加者は、バレエを観たことはあるが体験するのは初めてという人ばかり。バレエ初心者ということもあって、セミナー開始時はぎこちない動作と表情の参加者たち。

長島氏の「みなさん、顔がこわばっていますよ、笑顔で!」といった優しい励ましで、だんだんと緊張もほぐれ、表情も明るくなっていく。

セミナー終了の頃には、参加者全員が肩が開き、体幹がしっかりし、姿勢も美しく女性らしい優雅な雰囲気と変わっていった。

以下、今回のセミナーで行なわれたストレッチをご紹介。どれも簡単な動作なので、自宅でクラシック音楽などをかけながら取り組んでみてはいかがだろうか。

こまめな水分補給を心がけ、ストレッチの最後は、手は「アンバー」、脚は「第1ポジション」の形、そして笑顔をお忘れなく。

●首や肩のコリに椅子に座って行なう動作。
(1)両手を肩に軽く置き、お腹に力を入れる。そのまま背泳ぎをするイメージで肩を回す。肩こりの原因になる肩甲骨の周りの筋肉の固まりをほぐしていく
(2)耳の後ろ辺りに手を置き、ゆっくり息を吐きながら首をななめ前に倒す。首を伸ばすことで血流がよくなり、首のコリの改善によい
(3)両手を頭の後ろに置き、大きく息を吸って吐きながら首を前に倒す
(4)(1)の逆回しで、今度はクロールをするイメージで。その後、(2)(3)を行なう

●骨盤を整えるバレエの「パッセ」という動作で行なうストレッチ。バランス力が強化され、骨盤の歪みを戻す。
(1)立った状態で、足は「第1ポジション」に置いた後、ピンと伸ばした右足のつま先を左脚の膝横あたりへ持ってくる(バランスをとるのが難しければくるぶしの辺りでもOK)手は腰の辺りで上半身の力を抜く
(2)そのまま右足を内側に入れたり戻したりする動作を繰り返す
(3)反対の脚でも行なう
(4)最後、手は「アンバー」、足は「第1ポジション」に

●ラインのきれいな脚へすらっとした真っ直ぐな脚のラインやキュッと引き締まった足首を目指す。椅子の背もたれやテーブルを使い行なう動作。呼吸はゆっくりと。
(1)両手で椅子の背もたれにつかまり、右脚を後ろに開く。肩は下げ、目線は遠くへ。足裏全体を床につけた状態から、ゆっくりとかかとをあげていく。その後、もう少し右脚の位置を後ろに下げ、同じ動作を繰り返す
(2)左脚も同様に行なう太ももの横の部分(骨盤より下)に少し骨が出っ張った部分がある人は、時間があるときに軽く叩いてあげると元に戻りやすい。この骨は、すぐ出やすくそして戻りやすい。シルエットのきれいな脚への第一歩に
(3)最後、手は「アンバー」、足は「第1ポジション」に

●体幹の強化に バランス力UP
(1)足は「第1ポジション」においてからつま先立ちをして、肩はストンと落とす。お腹はグッと持ち上げるイメージ
(2)膝で軽く反動をつけて、両脚をそれぞれを横にくの字に広げてかかとを床につけ、元に戻る
(3)最後、手は「アンバー」、足は「第1ポジション」に

●脚のむくみに。仕事の合間などの休憩時に椅子に座って行なう動作。
(1)つま先はつけたまま、両足をバタバタ動かすことで血流改善効果と、骨密度アップが期待できる。
(2)次に片脚を軽く上げ、膝の下辺りへ手のこぶしを持っていき、気持ちよいポイントでグリグリと刺激していく。これは椅子に座ったままでもよいが、横になった状態で行なうとさらにリラックスできる

●膝や腰の痛みに椅子に座って行なう動作。ももの辺りの筋肉がなくなってくると、体のバランスが崩れ、膝に痛みが起こる原因に。筋肉をつけることで、改善へと導いていく。
(1)座ったまま片脚をまっすぐあげる。このとき、つま先は上を向いたまま。
(2)反対の脚も同様に行なう。このストレッチには腰痛にも効果が

●美しく歩くポイント
歩くとき背中が丸くなってしまう人は、手を後ろにひくようなイメージで歩くと自然と肩が開き、姿勢がよくなる。
足はかかとから体重を落としてあげる感覚で。なお、ヒールの靴では体が3時間しかバランスを支えられないのだとか。
また、太ももの裏の筋肉が固まり、腰痛の原因にも。3時間以上の外出の場合は、歩きやすい靴を別に持参するとよい。

講師紹介

長島 歩(ながしま あゆみ)
長島 歩(ながしま あゆみ)
ウエルシス静岡伊勢丹店店長
クラシックバレエを3歳から始め、幼少期にレニングラード国立バレエ団日本公演に子役として出演。その後大学在学中より神奈川県横浜市にあるワカババレエアカデミーで講師として活躍。FTPバレトンプログラム資格取得。