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イベントレポート

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2015年11月8日(日)11:00~、13:00~、15:00~

Hammock Michiyama / 里山ハンモック代表

世界に1つのハンモックを手作りしよう!

3色の糸を選んで、ハンモックを自分で編んでいただく。作成するのは「子どもハンモック」。子どもは寝ころぶことができて、大人は座ることができる大きさと強度のハンモックを、家族で作って自宅の中にやすらげる空間を作ろう。大人も子どもも楽しみながらハンモックを作る時間となった。

カラフルな糸を使って編み上げる手作りハンモック

数週間前から、d-labo湘南の天井には、色とりどりのハンモックがディスプレイされていた。大人もゆったり横になれそうな大きなものから、ぬいぐるみサイズの小さなものまで。もちろん、そこで誰かが寝ているわけではないけれど、ただハンモックがあるというだけで、空間全体にリラックスした雰囲気が漂うから不思議だ。

今回のセミナーでは、「ハンモックのある暮らし」を提案するHammock Michiyama氏を講師に迎え、一家族でひとつ、ハンモックを手作りする。使うのは、自然素材で染め上げたコットン糸。参加者は、宝石箱のように色とりどりの糸の玉が並んでいる中から、3色を選んで席につく。

テーブルには、ハンモックを編むための器具があらかじめ設置されている。幅30cmほどの木のフレームに、白い糸が渡されていて、すぐに編み始められるようになっていた。

「最初の10分間は覚えることがたくさんあります」とMichiyama氏。まずは、専用の編み棒に、最初に使う糸を一巻き分巻き付けることからスタート。両面にフックのような出っ張りが付いたリーフ型の編み棒を片手に持ち、表、裏、表、裏と、糸を引っ掛けていく。

「巻き終えたら、フレームに渡した白い糸に、この色糸をからめて編んでいきます。やってみますので、皆さん集まってください」

フレームの前に座ったMichiyama 氏の周りに集まった参加者は、興味津々の表情。Michiyama氏は編み棒を手に、「一番下の白い糸の上に色の糸を、奥から手前に、7回通します。2本の糸の間隔はできるだけ均等にしてください。キツめに編んだ方がいいですね。一段が終わったら、8の字に切り返して、今度はその上の白い糸に、色糸をからめていきます。これを5本分、繰り返します」

それぞれがフレームの前に座って編み始める。最初は要領を得なくて、糸を入れる方向を間違ったり、多く編んだり少なく編んだりしてしまっている人が多かったが、3段目くらいになると、編み目がはっきりしてくるので、間違ってもすぐにわかるようになり、スピードも上がっていった。

Michiyama 氏もテーブルをまわりながら、「ここ間違ってますね」「戻ってやり直しましょう」「キレイに編めていますよ」「もう少しキツめに編んだほうがいいですね」とアドバイスをしていく。

5段分編み終わったら、2色目の糸を編み棒に巻いて、続きを編んでいく。参加者は皆、黙々と、集中して手を動かしていた。

パパとママで子どもを乗せてユラユラ!

家族や親子、夫婦で参加している人は、途中で交替しながら作業する。ときには、「ここ間違ってるよ」「そこ編んだの私じゃないよ」などといった、微笑ましい言い争いもありつつ、ハンモックは順調に出来上がっていった。小さな子どもたちも、お母さんと一緒に、編み棒を一生懸命操っている。

「ハンモックのかもし出すリラックス感とは真逆で、皆さん、ものすごく集中していますね」というMichiyama 氏の言葉に、場がふっと和む。

赤や青といったヴィヴィッドな色を選んだ人は、編み目がわかりやすいのだが、薄いイエローの糸を選んだ人は「白い糸と見分けがつかなくて難しい!」と苦労している。編み目が均等に、まっすぐになるように、糸を抜くときに角度を調整するのもきれいに編み上げるコツだ。一針一針丁寧に編む人、リズムにのってスイスイと編んでいく人と、人それぞれである。

「ここ、ひと目飛ばしてますね」「ほんとだ!調子良く編めてると思ったんだけどなぁ」「調子良くなったころが危ないんです(笑)」

開始から1時間で、最初の一人が完成!Michiyama氏が編み目をチェックし、両端の吊るす際のフックになる部分を仕上げる。最後に木のフレームを外せば、世界で一つの手作りハンモックの出来上がり。広げて披露すると、「きれい!」と歓声が上がった。

今回作ったハンモックは、耐荷30kgくらいの子どもサイズ。仕上がり第一号は家族連れだったので、パパとママが両端を持って、男の子が乗ってみることに。こわごわ腰を下ろしてみると…ちゃんと乗って、ユラユラと揺らすことができた。ニッコリ笑顔で記念撮影「ハイ。チーズ!」

ハンモックに揺られる、ゆとりのある毎日を

今回くらいのサイズのハンモックは、早い人なら40分くらいで編み上げるとのこと。大人も寝られるような大きなサイズのものは編む向きが異なり、ワークショップでの完成には1.5日前後かかるという。

全員のハンモックが完成したのは、セミナーが始まって1時間半になろうとする頃。編み終わったものを広げた瞬間、誰もが「わーすごい!」と大喜びしていた。達成感とともに、「間違えないようにと思うと緊張した」「けっこう疲れましたね」と、心地よい疲労感も。皆、ハンモックを大切そうに持って、笑顔で会場を後にした。

会社員として多忙な日々を過ごしていた8年前、木のてっぺんに設置されたツリーハウスに登った。そこでハンモックに揺られた時、自身が「解放されたと感じた」というMichiyama 氏は、その体験をきっかけに、ハンモックの世界へ。オリジナルのハンモックを製造販売するほか、レンタルやワークショップ、一般家庭への設置などを通じて、ハンモックと、そこから生まれる“ゆとりあるシンプルライフ”を提案している。

夢として掲げる言葉は、「すべての家庭にハンモックを」。その想いが伝わる、優しい気持ちになれるセミナーだった。

講師紹介

Hammock Michiyama
Hammock Michiyama
里山ハンモック代表
2008年10月より里山ハンモック(屋号)の事業主として活動開始。
里山のように循環する社会を目指し、ハンモックの製造販売、レンタル、ワークショップ、設置、開発、メンテナンス等、すべてのことに携わり活動の幅を広げている。また、新しい生き方や生活を模索し続けている旅人でもある。過去30種類もの仕事の経験を積み、すべてが今に活かされていると実感している32歳。現在の活動範囲は関東圏、後に全国を目指して日々精進している。