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イベントレポート

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2015年11月26日(木)10:30~12:30

吉田 匡 / パンとエスプレッソと 湘南店

ラテアート作り体験教室

秋も深まって、あたたかい飲み物が恋しい季節になってきた。そんな季節にぴったりのイベントが、d-labo湘南で開催。7月に開催し、大好評を博した「ラテアート作り体験教室」が、再び実施された。湘南T-SITEのパンとコーヒーのお店、「パンとエスプレッソと 湘南店」から講師の先生をお招きし、ラテアート作りを体験していただいた。コーヒータイムをオシャレに演出してくれる、人気のラテアート。自作のラテアートが描かれたコーヒーの味は、きっと格別なはず。

コーヒーカップとミルクピッチャーの距離がカギ

カップの中のコーヒーをキャンバスに、ミルクを絵の具にして絵を描くラテアート。7月に開催され、好評を呼んだ「ラテアート作り体験教室」第2回として、湘南T-SITEの2号館にあるパンとコーヒーの店「パンとエスプレッソと 湘南店」から、再びバリスタの吉田氏を講師にお招きした。前回は、クマやライオンといったラテアートの写真がサンプルとして用意されていたが、今回は、iPadを使ってそれぞれのサンプルの制作過程動画を見ることもできるように、レクチャー体勢も進化。

ラテアートのポイントは、コーヒーカップとミルクピッチャーとの距離。蒸気で泡立てたミルクをコーヒーに注ぐ際、高い位置から注ぐとミルクはコーヒーの底に沈み、ピッチャーをカップに近づければ、ミルクが表面に浮いて白く残る。

「最初は、ハートや丸を作った後で、ピックを使ってクマや犬などの動物を描いてみましょう。ミルクを注いで形を作った後、ピックの先に周囲の茶色い部分を付けて、絵を描いていきます」

早速、順番に挑戦。バリスタのセミナーでもよく使われるエスプレッソマシンで、吉田氏がエスプレッソを作り、ミルクを泡立てて、参加者に渡す。手を添えて、高い位置からミルクを注ぎ、半分ほど入ったところでピッチャーとカップの距離を近づけ、最後、丸い形に白い部分を作る。ピックを使って、境界部分を波縫いするようにぼかしていけば、ライオンのタテガミが出来上がった。

「一瞬で終わっちゃった」「ただ手で持ってるだけだった…」と、最初の挑戦は、あっという間に終了してしまったよう。参加者はそれぞれに、出来上がったラテアートを写真に撮った後、おいしそうにいただいていた。

個性あふれるオリジナルのラテアートも登場

17歳の頃からラテアートを始めたという吉田氏。自宅に機械を買って、ひたすら練習。「親に出すコーヒーも全部ラテアートでした(笑)」。現在では、年に数回大会に出場し、毎回、好成績をおさめている。

「ラテアートの大会では、ピックを使わず、ミルクを注ぐだけで絵を作る“フリーポア”という方法をとる人がほとんどです。ただ、年に1回、何でもありの大会があって、そのときには、時間をかけてピックで描く人もいます。鳥が何羽も飛んでいるような、芸術的なラテアートもありますよ」

参加者の中には、用意したクマや羊のサンプル画像そのままではなく、自分なりにアレンジを加えたり、空いたスペースに文字や、ハート型を添えたりする人も。紙にオリジナルのデザインを描いて吉田氏に見てもらい、アドバイスを受けながら作る人もいた。

ある参加者は、帽子をかぶったかわいい女の子が描かれたラテアートの画像を見せてくれた。「あるカフェのラテアートなんですが、実はこの時、オーダーしてからなかなかコーヒーが出てこなくて、ちょっと文句を言ったんです。そうしたら、こんなめちゃめちゃかわいいコーヒーが出てきて(笑)。これじゃあ時間がかかるよね、でもかわいいからいいや、って。逆に、もったいなくてなかなか飲めなかった」

ラテアートを作り終わった参加者同士も、だんだん打ち解けてきて、「それどうやって作ったんですか?」「かわいいですね」「写真撮ってもいいですか?」と、会場はコーヒーの香りとともに、和やかな雰囲気に。

2巡目以降の挑戦は、オリジナル作品が続々登場。ネットでラテアート画像を探して用意してきた参加者もいた。苦悩の表情がコーヒーの上に浮かんだ、思わず吹き出してしまうようなユーモラスなラテアートである。ミルクの上にピックで茶色のコーヒー部分をすくいながら絵を描くのは同じだが、茶色い部分のコントラストをつけるのがなかなか難しい。ご本人も「絵を描くのが好き」というだけあって、なかなかの仕上がりとなり、大きな拍手が起こった。

作って、見て、飲んで楽しんだラテアート

「最近では、コーヒーカップから動物やキャラクターが飛び出しているような、3Dラテアートも人気ですが、コーヒーとミルクが分離するので、味わいの一体感は落ちます。でも、コーヒーは嗜好品ですから、何がいいとか悪いとかいうことはありません。時代の流れもありますし、いろいろ楽しんでほしいと思います」

最後は、参加者のリクエストに応えて、吉田氏が作品作りを披露。クリスマス前ということもあり、トナカイを作っていただいた。ミルクを注ぐ緩急だけで仕上げる“フリーポア”でリーフのようにして2本の角を作り、顔を後から描いて、完成。参加者からは「かわいくて飲めない!」の声も。

「今は、家庭用のエスプレッソマシンでもいいものがたくさんあって、1万円くらいのものでも結構ちゃんとしたラテができるので、ぜひ、買っていただいて、ご自宅でもラテアートを楽しんでもらえたら。それから、お店でラテアートが出てきたら、『スタッフが頑張ったんだな』と思ってあげてください(笑)」

吉田氏の「コーヒーの楽しみ方を広げていきたい」という思いが伝わった2時間。楽しく作って、おいしく飲んで、第2回ラテアート作り体験教室も大成功となった。

講師紹介

吉田 匡
吉田 匡
パンとエスプレッソと 湘南店
パンとエスプレッソと 湘南店(旧midi a midi /湘南T-SITE 2号館1階)のバリスタ。UCCコーヒーマスターズ関東大会3位。バリスタ歴6年。他のコーヒー関連の大会にも多数出場。常に第一線で活躍し、ラテアーティストとしてはトップクラスの腕前。
d-labo湘南での講師は2度目となる。