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イベントレポート

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2015年12月5日(土)10:30~12:30

眞鍋 一宏(まなべ かずひろ) / くつ幸房IPPO代表

Key Capを作ろう!

さまざまな色の革のパーツを組み合わせて、鍵を収納するKey Capを作製。明るい色や落ち着いた色、可愛らしい色など、さまざまなパーツを組み合わせてオリジナルKey Capを作った。各パーツには事前に縫製のための穴をあけてあるので、初めての方でも簡単に作ることができた。
Key Capの真ん中には、毎月辻堂で開催されている人気マーケット「サンデーマーケット」のさまざまな色の革のパーツを組み合わせて、鍵を収納するKey Capを作製。明るい色や落ち着いた色、可愛らしい色など、さまざまなパーツを組み合わせてオリジナルKey Capを作った。各パーツには事前に縫製のための穴をあけてあるので、初めての方でも簡単に作ることができた。
Key Capの真ん中には、毎月辻堂で開催されている人気マーケット「サンデーマーケット」の可愛いロゴマーク入り!可愛いロゴマーク入り!

和やかな雰囲気の中、レザークラフトに挑戦

藤沢市湘南台の駅前で、手作り靴の教室「くつ幸房 IPPO」を営む眞鍋氏。今回のワークショップは、ネットショップが簡単にオープンできるオンラインストアサービス「STORES.jp」と、d-labo湘南のコラボで行なわれた特別展示会に出品いただいたことをきっかけに開催された。

3つのテーブルに分かれて座った参加者たちに、眞鍋氏は、「まずは、せっかくご縁があったのですから、テーブルごとに、おひとり30秒くらいで自己紹介をしてください」と提案。男性も女性も、夫婦や家族、友人同士、あるいは単身で参加していた人たちは、それぞれに自分のことを話し始めた。最初はぎこちなかったが、だんだんと場もほぐれてきて、和気藹々としてきたところで、眞鍋氏の「では、そろそろ始めましょうか。皆さんが盛り上がっているなか、ちょっと私、寂しくなってきちゃったので(笑)」という言葉でワークショップ開始となった。

今回作るのは、鍵を収納するためのレザー製キーキャップ。あらかじめカットされたパーツを、眞鍋氏がひとりひとりに配る。レザーの色がレッドやイエロー、ブラウンなど数色あるが、眞鍋氏は「色を変えて欲しかったら各自で交渉してくださいね」と言いながら、無作為に渡していく。受け取った参加者からは「かわいい!」という声が上がった。

次に、パーツを縫い付けていくための糸と針を配る。眞鍋氏の手元に用意されていたのは、レッド、ターコイズブルー、ブラウン、ブラックの糸。「糸の色は選べるようにしましょうか」とのことで、参加者は順に眞鍋氏の前に並んで、配られたレザーの色との相性を考えながら好みの糸を選び、40cmほど切ってもらって、針とともに受け取り、席に戻る。

すべての材料がそろったところで、いよいよキーキャップ作りがスタート!

世界でひとつのキーキャップを作る

最初に作るのは、キーキャップのフタになる部分。針に糸を通して、丸いパーツを2枚、ドーナツ型のパーツ1枚、そして間にタグになる小さな長方形のパーツを挟んで、計4枚のパーツを縫い合わせていく。パーツにはあらかじめ糸を通すための穴が開けてあるので、そこを波縫いの要領で順番に縫っていけばいいのだが、やはり素材が革となると、布を縫うようには簡単にいかない。一針一針、苦労しながら、しっかりと穴に通していく。

「糸がベタベタすると思いますが、これは、ロウがひいてあるためです。ロウの摩擦で、縫った後の糸が抜けにくくなるわけです」

波縫いの要領で一周すると、空いている穴を縫うことになるので、もう1周縫う。最後は、目立たない側に糸を出したら、糸端を結んだりせず、そのまま切って、ボンドで留めてしまう。これで、フタの部分が完成する。

再び糸を追加でもらい、今度は、フタの対向となるパーツを、タグの反対側に縫い付けていく。このとき、眞鍋氏が「リング(キーホルダーの輪っか部分)を通してから縫ってくださいね」と注意するが、数分後、「ああ~通し忘れた~」という悲しい声が。ロウの付いた糸は、縫う時もそうだが、抜くときもやはり摩擦があって抜きにくく、「もう~」と言いながら糸を抜いては、急いでやり直す参加者を、眞鍋氏も微笑みながら見守る。

作業がこのあたりまで来ると、参加者たちも出来上がりまでの工程が予測できるようになったのか、だんだんと手の動きも慣れてきて、同時におしゃべりも楽しめるように。「これで合ってますか?」「その色の組み合わせ、かわいいですね!」「そちらは渋い感じでかっこいいですね」と、会話もはずんでいた。

最後は、タグの、リングの下の部分に3カ所穴を開けて、そこを縫い付け、ボンドで留めて完成。120分の時間内で、全員が、ハンドメイドのオリジナルキーキャップを仕上げることができた。

物作りの喜びが、人と人とを繋げていく

「ちょっと宣伝させてください」と眞鍋氏が紹介したのは、今回作ったキーキャップにもロゴマークがあしらわれている「サンデーマーケット」のこと。辻堂の浜見山交差点近くにあるこだわりのベーカリー「麦波ベーカリー」で、毎月第一日曜日に開催されているマーケットで、藤沢や茅ヶ崎、小田原などから、農家や魚屋、雑貨屋などが集まって、おいしいもの、楽しいことを提案している。眞鍋氏も出店しており、「ちょうど明日、第一日曜日ですので、今日作ったキーキャップを持ってきていただければ、いいことがあるかもしれません(笑)」と告知する。

眞鍋氏は現在、湘南台のカフェで、「自分で自分の靴を作る」教室を開催している。「足を測るところから始まって、仮縫いして、縫い上げて…だいたい、延べ24~25時間ほどで1足仕上がります。自分の好きなデザインの靴を、自分の手で作る。自分が欲しいものを形にすることで、物作りの楽しさを知っていただければ、と思っています」

参加者にとっては、物作りの喜びとともに、人とのコミュニケーションを楽しんだ時間となった。

多忙なサラリーマン時代を経て、「好きなことをやりたい」と、趣味として始めた靴作りで起業をした眞鍋氏。夢についても、「だれもが好きなことをできるような、そんな世の中になったら」と語る。今日作ったキーキャップにも、眞鍋氏のそんな想いが宿っているに違いない。

講師紹介

眞鍋 一宏(まなべ かずひろ)
眞鍋 一宏(まなべ かずひろ)
くつ幸房IPPO代表
大学卒業後、15年間大手ゼネコンに勤務し、オフィスビルや商業ビル、分譲マンションの施工に携わる。会社内での異動を機に、趣味として靴づくりをモゲ ワークショップで習い始める。靴づくりの場を提供したいと、2007年に勤めていた会社を退社し、2008年に藤沢市内の自宅で「くつ幸房 IPPO」を始める。現在は湘南台1丁目のCOZY HOME内のカフェにて靴教室を開催中。
http://www.ippo-kutsu.com/(IPPO HP)