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イベントレポート

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2016年3月19日(土)14:00~16:00

X0-barei- / コスプレイヤー

春からコスプレデビュー!初心者向けコスプレ講座

最近、ハロウィンなどのイベントで多く見かけるコスプレ。
自分もやってみたいけども、今一歩踏み出せない。「衣装はどこで買えるの?」「コスプレ用のウィッグってどうやって扱うの?」「イベントってどこでやってるの?」「コスプレにルールはあるの?」「友達を作るには?」現役コスプレイヤーで秋葉原のコスプレショップ店長が、あなたをコスプレの世界へご案内!気になる疑問に全力でお答えいただいた。

コスプレとは「好きなキャラクターになりきって楽しむこと」

近年のハロウィンイベントの盛り上がりで、「オタク」と言われる人々だけではなく一般の人の間でもすっかり定着してきた“コスプレ”。では「これからコスプレを楽しもう」という人たちは何から始めればいいのか。今回のセミナーでは「おたくの聖地」である秋葉原のコスプレショップ『Polka*Polka』店長の「バレイ店長」ことX0-barei-氏をお招きし初心者向け講座を開催した。
まずは「コスプレとはそもそも何か?」。
よく知られているように、コスプレとは漫画やアニメ、ゲームのキャラクター、あるいは警察官など実在する職業などの姿をウィッグや服を使って再現したもの。ここで大切なのは「それが好きかどうか」だ。
「コスプレとは、あくまでも好きなキャラクターになりきって楽しむこと。たまに営利目的のアダルトコンテンツなどと混同されることがありますが、そういうものとは違います」
歴史を辿ると日本人はもともと仮装好き。江戸時代には各地の祭りで仮装が行なわれていたという。
「京都の祭りでは芸妓さんが物語の登場人物になりきって祇園をパレードしていたといいます。その姿を描いた浮世絵も人気でした」
それが現在の形になったきっかけが「コミケ」と呼ばれて親しまれている同人誌即売会のコミックマーケット。この夏と冬の年2回開催されるコミケでは、1970年代頃からコスプレをする人たちが目立ち始めた。
「『海のトリトン』のコスプレをした若い女性が会場内にいて、それが大注目されたそうです」
以降、キャラクターのコスチュームを身にまとう人が増加していく。「コスプレ」という言葉もここから広まった。現在も「コミケ」はコスプレ発祥の地として「力を注ぐコスプレイヤーも多いです」。

衣装やウィッグの購入はインターネットで

実際にコスプレを始めるとして、まず用意するのは衣装。入手には「購入」、「自作」、「改造」といったいくつかの方法があるが、いちばん簡単なのはやはり「購入」だ。コスプレ衣装というといわゆるパーティーグッズのような安仕立てのものも思い浮かぶが、「最近は生地も縫製もデザインも垢抜けているものが多い」という。コスプレブームに乗って量産されるようになったこともあって「以前は3万円から6万円したものが1万円前後で手に入るようになりました」。人気作品の衣装となると公式商品の他にもいくつものメーカーが「~風」という形で販売している。一方、あまりメジャーでない作品のキャラクターとなると「自作」に頼ることになる。また学生服などがメイン衣装になっている「日常系作品」のキャラクターに扮するときなどは「改造」が手っ取り早い。
「他にもドレス系やアイドル系のキャラクターの衣装がつくりたければ、日暮里の問屋街でチュールなどの素材が安く揃います」
もっとも、「自作」は「料理と一緒でつづけないとコストが高くつく」。生地も道具も1回だけの使用ではもったいない。
「だから自作は裁縫好きでやりつづけることができる人向けです」
こうなると初心者にお勧めなのは断然購入。どこで買うかは「ネット通販」。スペースの限られている実店舗では売れ筋の商品しか置いていないからだ。それに対してネット上ではさまざまショップがたいへんな種類の衣装を販売している。『セーラームーン』や『ドラゴンボール』といった超人気作品になると、どこを選んだらいいかわからなくなるほどだ。そんなときは「楽天などに掲載されている口コミや評判を見て決めるといいです」。
X0-barei-氏オススメはアニメショップ専門店の『アニメイト』が展開している『アコス』。版権元から許可を得ている商品だけにつくりもオリジナルに忠実かつしっかりしている。ネットではなく実店舗で買いたい場合は「三大おたくエリア」である秋葉原、池袋、中野のショップに行くといい。
「店員さんのなかにはたいていコスプレイヤーがいるので相談に乗ってくれるはずです」
衣装よりもハードルが高いのがウィッグだ。これも通常はネットで購入。ハードルが高いのは「そのままの髪形では売っていないから」。自宅に届くウィッグはあくまでも「そのキャラクターの髪形がつくりやすくカットされている状態」。『ドラゴンボール』の悟空のように逆立った髪形を表現するにはハードスプレーで髪型をつくってかためる必要がある。初心者なら最初はウィッグショップで売っているスプレーを使うのがベター。難しく感じるかもしれないが、コスプレイヤーの間で人気の「カチカチくん」などのハードスプレーは「びっくりするくらいかたまってくれる」という。

いちばん大切なのは「ルールを守る」こと

衣装、ウィッグと並んで重要なのはメイク。二次元のキャラクターを再現するコスプレの世界では厚塗りが大事。上級者になるとテーピングによるリフトアップなども加わってくる。初心者が気を付けたいのは眉毛。眉毛の色をウィッグと同系色にするだけでイメージがずいぶん変わるからだ。これには舞台用化粧品のカラーペンシルがお勧め。1本800円程度のカラーペンシルは黒子を消すにも便利だ。逆に「なくていい」のはカラーコンタクト。人により体質や健康上の問題があるため、無理に着用する必要はない。目に色を入れたければ「あとから加工ソフトで簡単に編集できる」からだ。
実際にコスプレを楽しむ場は、コスプレイベントや撮影用スタジオなど多種多彩。ネット上の交流サイトに行けば、日々どこかで行なわれているイベントの数に驚くはずだ。まずは一般客として参加して雰囲気を味わうのも一案。こうした場では、コスプレイヤー同士は「コスプレネーム」と「SNSのアドレス」が入ったコスプレ名刺を交換しあうという。
最後に伝えたいのはルール。コスプレという楽しみには著作権法や複製法などの法律と抵触しかねない部分がある。だが日本ではそれを文化と見なし作品の制作者側も「非常に寛大な姿勢で見守ってくれています」。コスプレを楽しむには、まず自分から情報を仕入れてルールを守ることだ。
最近は海外にも広まっているコスプレ文化。コスプレのいいところは「好きな者同士であれば年齢は関係ない」ところだ。X0-barei-氏の「コスプレイヤーとしての夢」は「海外のお友達をたくさんつくること」だ。
「フェイスブックなどで知りあったお友達の国に行ってコスプレ撮影をしてみたいですね」

講師紹介

X0-barei-
X0-barei-
コスプレイヤー
秋葉原にあるコスプレショップPolka*Polka(ポルカポルカ)店長。利用客からは「バレイ店長」と親しまれ、買い物の相談はもちろん、メイクや衣装のアドバイスも行なう名物店長。初心者にもわかりすい説明から、相談のために通う人も多い。現役コスプレイヤーでもあり、「モデル」「MC」「ステージパフォーマンス」「イベント運営」など活動は多岐に渡る。フリーペーパー「秋葉原コスプレイヤーズMAP」編集長