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イベントレポート

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2016年9月10日(土) 13:00~16:00

井元 龍太郎(いもと りゅうたろう) / Yahoo!知恵袋公認アドバイザー

ビジネスマン必見!こっそり秘密を教えます。
情報強者が絶対にやってる情報収集術2.0

情報収集が得意な人は、ネット上のどこからどのように情報を集めているのだろう?実は、Google検索以外にも情報収集のコツはたくさんあるのだ。
インターネットの普及によって誰でも簡単に、いつでもどこでも情報を手に入れることができるようになった。しかし情報が溢れすぎていて、その中から本当に自分が欲しい情報だけを集めるのはとても難しい。どこに上質な情報が集まっているのか知っているだろうか?
情報はビジネスマンにとっても経営者にとっても、学生にとっても主婦にとっても、最大の財産であり武器になる。情報の質は人生の質とも言える。このセミナーでは、情報の整理の仕方、活用方法も合わせて学んだ。
さらに今回はマーケティングを切り口とした話も。特にフリーランスやビジネスマンにとって有意義な講座となった。

ネットの中から必要な情報を取り出すスキルを学ぶ

「仕事をしたい人」と「仕事を頼みたい人」のマッチングサイト「Any+Times(エニタイムズ)」との共催で行なわれたセミナー。講師は、知識や経験、スキルなどをオンライン上で500円から売買できるサイト「ココナラ」で、独自に考案した情報収集術を“商品”として販売し、ビジネス部門のランキング1位を獲得した井元氏。その情報収集スキルを「PIC(ピック・Personal Information Collect)」と名付け、「世の中には情報があふれているが、必要な情報は、一人ひとり異なります。大切なのは、情報の価値を見極めるスキルなのです」と語る。

「情報は目に見えないものなので、価値を測るために指標化する必要があります。わかりやすくするために情報をお金として評価する“情報の評価額”という観点で考えると情報の価値がわかってくるようになります。僕は『ココナラ』のほかにも、セミナーなどの動画を販売するオンライン学習プラットフォーム 『Udemy(ユーデミー)』など、収集すべき情報の1つとして無料で使うことのできる web サービスを重視しています。これらは無料で使えるため僕自身のリスクは0であるにも関わらず、僕が発信する情報の価値が評価され、その売上は100万円を超えています。 もしこのwebサービスを知らなかったら100万円の売上はないわけで、情報という見えづらい価値を金額などで可視化することが大切です。他にも、このサービスを使わなければどれくらい時間を損しているかなど、時間を指標にして考えてみるのも情報という目に見えない価値を指標化する方法の1つです。インターネットは、ちゃんと検索すれば、8割〜9割の物事が解決できる場所なんです」

しかし、情報の検索の仕方は、ほとんどが自己流。他の人がどんなふうに検索をしているかなど、気にしたことがないという人も多いだろう。

「情報収集が早くできれば、得もできます。スタンフォード大学のクランボルツ教授が提唱した『計画的偶発性理論』というキャリア論があるのですが、これは『個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される』ということなんです。そうであれば、残りの2割を情報収集によって鍛えていきましょう、というのが、僕の提案です」

セミナー冒頭で、参加者は2人1組になり、自己紹介と、「自分の得意ジャンル3つ」をテーマに話すアイスブレイクを済ませている。そのうえで井元氏は、「今、どのくらいの情報収集力があるかを調べてみましょう」と、ひとつめのワークをスタートさせた。

「PCやスマートフォンを使って、いつもやっているやり方で、好きなことや気になることについて5分間で調べてください。そして、その後、どういう意図で、どんなキーワードを使って調べたかということを、先ほどアイスブレイクしたペアでシェアしてください」

他の人の情報収集術を知ることができるまたとない機会とあって、参加者たちは積極的に意見を交換していた。

「情報収集するうえで、おさえておきたい3つのポイントがあります。まずは、『その情報は本当に必要か』ということ。次に『強引力』。これは、集まってきた情報を、自分の得意分野に“引っ張って”きて、さらにその本質を見抜き、永遠に使える“真理”として活かす力です。3つ目は、『情報収集にかける時間を決める』こと。すべての情報を収集しようとせず、キリがいいところで諦めないと、時間を無駄にします。ITリテラシーを高めておけば、いつか必ず、いい情報に出会えますから」

情報収集は“広く浅く”より“ピンポイントに深く”

井元氏が提案する情報収集のやり方は、3通りある。

① オンラインサロンなど、同じ業界や趣向の人が集まるコミュニティに入る
② ジャンルごとに検索媒体を使い分ける
③ 長期スパンで使う自動検索を行なう

なかでも②については、キーワードを打ち込んで手動で検索するという、我々が毎日何十回と繰り返している方法について、効率アップのポイントを伝授。

「Googleは便利ですが、検索媒体としては、“広く浅く”です。もっと濃い情報が必要なら、たとえば生活がテーマなら『はてなブックマーク』や『NAVER(ネイバー)まとめ』、『Nanapi(ナナピ)』。ビジネスノウハウなら『U-NOTE(ユーノート)』、遊び関係なら『PlayLife (プレイライフ)』や『Holiday(ホリデー)』と、それぞれを得意分野に持つwebサービスを上手に利用しましょう」

さらに、「具体的に、辿り着きたい情報にフォーカスする」「調べたいキーワードそのものだけではなく、同義語、類義語、反義語を入れて検索の幅を広げる」「検索条件(今から24時間前までの情報に限る、など)を設定する」といったテクニックで、手動検索スキルがぐっと上がる。

「お気に入りの記事をひとつ選んで、その記事に到達するようなキーワードを考えて、Googleで検索をかけてみる“逆引き”は、手動検索を鍛えるよいトレーニングになります。やっていくうちに、その分野でどんなキーワードが相性がいいのかがわかってきます」

最も重要なのは、自分で「こんな情報があるのでは?」という仮説を立てて検索することだと井元氏は言う。たとえば「セミナー開催のための場所を探したい」と考えたとき、「会社 貸し出し セミナー イベント 会議 無料で」で検索するなど、具体的な言葉や数字で、4語以上のキーワードをたてる。実際に井元氏はこの検索方法で、無料の会議室を探すことができた。

「ネットに情報を提供している人は、それを見てほしいから、記事のタイトルを工夫するんです。『イケてる』『まとめ』『知らないと損をする』『究極』『〜すぎる(凄すぎる、など)』といった言葉は、よい情報を探し出すためのゴールデンキーワードだと言えます」

ここで次のワーク。最初のワークで調べたことを、「検索媒体を変える」、ゴールデンキーワードを使う」というやり方で、もう一度調べてみて、それを再びペアでシェアする。検索キーワードを変えることで、出てくる情報も変わってくるということがよくわかった。

「コンテンツを自動でチェックしてくれるGoogleアラートにゴールデンキーワードを登録しておいて、記事が更新されたらRSSリーダーの『feedly(フィードリー)』で見ることができるように設定しておけば、時間の節約になります。さらにwebサービス『IFTTT(イフト)』で自動的に通知させればなお便利。自動収集は上級編ですが、おすすめのテクニックです」

収集、整理、応用を繰り返して情報強者に!

情報の「収集」について学んだ後は、「整理」を学ぶ。

「僕は情報をどんどん入れる“第二の脳”として『Evernote(エバーノート)』を使っています。検索ができること、ショートカットができることがポイントで、手書きのメモだとこうはいきません。『Evernote』はオンライン専用なので、さらに気になる情報はオフラインでも利用できる『Pocket(ポケット)』へ。二段階のフィルターを通すことで、情報をふるいにかけることもできます」

「収集」した情報を「整理」できたら、次はその「応用」だ。「身に付けたいのは“ヨコ・タテ思考”です。ヨコとは『発想を広げること』。日本のことを調べたら『海外ではどうだろう』と比較してみるといったことです。タテとは『時系列に考える』こと。自分や他人の過去においてその情報がどうだったかということまで考えなければ、視野が狭くなってしまいます」

情報を収集し、整理し、応用する。これを何度も繰り返していくうちに、手元に集まる情報の質は上がっていくわけだが、最終的に選び取った情報を活用する時には、人は決断をし、その選択に責任を持つことになる。「たとえば、癌で余命3ヶ月の命だとわかったとしたら、そこからの情報収集はとても大切ですよね。質の高い情報収集術を持っていれば、悔いなく決断できるはずです」

フリーランスとしてさまざまなプロジェクトに関わっている井元氏にとって、情報収集術はビジネスの根幹。「自分の得意なスキルは何なのか」を常に意識することで、得た情報がビジネスと結びついていくのである。

今回のセミナー参加者には、井元氏オリジナルのゴールデンキーワード集がプレゼントされた。情報収集のスキルアップに大いに役立つに違いない。

井元氏に直近の夢を伺うと、「春に参加した政府主催のプログラム『世界青年の船』で知り合った人たちの拠点となる場所を、福井・鯖江に作りたい」とのこと。現在、井元氏自身が住む街の空家問題の解決にもつながるアイディアだ。そこからまた、新しいビジネスが生まれていくのだろう。

講師紹介

井元 龍太郎(いもと りゅうたろう)
井元 龍太郎(いもと りゅうたろう)
Yahoo!知恵袋公認アドバイザー
「好きなことで自分も周りも幸せになる~No1よりOnly1~」のミッションを掲げ、現在活動中。好き・得意スキルを売り買いできるオンラインマーケット「ココナラ」の祝3万商品出品記念で発表された売上ビジネス部門にて、オリジナルで編み出した情報収集術が第1位を獲得。これまでに350名以上への指導をし、満足度98%以上と高い評価を得ている。
今年は、日本政府が主催する世界のリーダーを育てるプログラム「世界青年の船」の中で英語での講演や、鳥取の大山町で複数回講義からなる情報リテラシーに関するコースの開催など、自分の考えやスキルをシェアするため全国各地で講演を行なっている。