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イベントレポート

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2016年10月20日(木) 19:00~20:30

土方 洋(ひじかた ひろし) / スタジオココアッソ 代表取締役

知っている人は行なっている「装いで成績を上げるコツ」とは?

ビジネスの場において、多くのビジネスパーソンが着用しているスーツ。それはほかの服装よりもスーツの方が、信頼関係をはやく構築できる、という理由からでしょう。そんなスーツも、ただ“着ているだけ”と“意図をもって着ている“とでは、違う見え方、印象となることをご存知でしょうか。それは、ファッションやトレンドというあいまいな概念ではなく、ほんのちょっとした身だしなみ、つまり「装い」が大きく影響するからです。今回のセミナーは、堅苦しく難しいファッションの話ではなく、「リアルに使える装い」という観点から、みなさんに気付きを得ていただき明日からすぐ活用していただけるコツをお話しいただいた。

お洒落な人が成績を上げているわけではない

本日の講師はオーダーメイドの「営業支援スーツ」を提供しているスタジオココアッソの土方洋氏。「営業支援スーツ」とは「装いで成績を上げる」ことを目的としたスーツ。ビジネスパーソンなら誰でも着ているスーツだが、実はそれを意図的に着るかそうでないかによって成績に差が出る。この事実に土方氏が気付いたのは、前職である株式会社コナカに勤務していたときのことだったという。
「コナカではスーツ事業部で大勢のお客さまと接していました。で、あるとき気が付いたんですね。特定の方々がものすごく成績が上がっているということに」
なぜだろうか。自分なりに調査してみると「成績が上がる人は装いがとてもうまい」というメソッドを発見した。ここで言う「装い」とは「お洒落」とは異なるもの。お洒落な人、ファッションにこだわる人というのは流行に敏感で、新しい色や柄が出れば進んでそれに挑戦する。それに対して「装い」の人は「ずっと同じような色とか柄を使っている」。
「見ているとおもしろいことにお洒落な人が成績をあげているわけではないんですね。というのも、ファッションというのは自己満足。ひとりでもできるものなんですけれど、装いというのは相手がいないと成立しない。要は相手にどう判断されるか。まわりからこの人はこういう人だよと好感を持って受けとめてもらうことができれば成績も上がるんです」
「装いの人」の共通点は「ぶれない軸を持っている」こと。たとえば1年を通してネイビーのスーツしか着ない人がいたとする。面白味はないかもしれないが、反面、そういう人はまわりの人には記憶されやすい。その人自身の「個」が相手の中で独自化し、常に固有名詞となって現われることとなる。それを「うまくコントロールできるようになったら楽」。自然と成績も上がっていくというわけだ。

「断捨離」で自分の装いに必要なものだけを残す

では「装いの人」となるにはどうすればいいのだろうか。第一段階で「絶対にやってほしい」というのが「断捨離」だ。
「大人の皆さんは洋服はたくさん持っている。箪笥の中は何年も着ていない服でパンパンになっているはずです。自分にとって何が必要で何が必要でないか。まずはおもいきっていらない服を捨ててみてください」
ここでの判定基準は「ときめくかときめかないか」。いきなりスーツを判定するのは難しいので、最初はカットソーから始めるといい。物を捨てるには思いきりが必要だが、「慣れてくるとすごい勢いでできるようになります」。カットソーでウォーミングアップができたら、次はネクタイ。おそらくはクローゼットの中に「地層みたいに折り重なっている」であろうたくさんのネクタイを使うもの以外は処分する。中には配偶者や恋人からプレゼントされたものもあるかもしれないが、「好みじゃなければはずしてください」。ネクタイの次はシャツ。よれよれだったり、黄ばみがあるようなものは二度とクリーニングボックスには入れずにゴミ箱に入れる。
「シャツが終わったらいよいよスーツです。ここまで来ると今まで見えていなかったものが見えてくるはず。てかてかになっていたり、食べこぼしで汚れているものは寿命ですから処分しましょう」
難しいのは「誰にでもある思い出のスーツ」。高かったスーツやよく着たスーツには愛着があるし、「いつかまた着るかも」という思いがある。が、実際には「そのいつかはけっして来ない」。仮に来たとしても時代や自分自身の体型の変化で着られないはずだ。
「手放すスーツや洋服は、今までありがとう、という感謝の気持ちで送ってあげてください。そうすれば、また新しい相棒が来てくれるものです」
断捨離が済んだ時点で残っているもの=自分がときめいたものこそが「必要なもの」。もし足りなければ買い足せばいい。
スーツを着るとき、具体的な「装い」のポイントは襟まわり。人と人が会ったとき、無意識に目がいくのがこの場所だからだ。最近のスーツの特徴は「ゴージ(上襟と下襟のつなぎ目)が高いところにきている」点。スーツを着るときは、下のシャツの襟を「少し大きめに開いてゴージと揃える」こと。すると横のラインが揃って「合っている感じがする」。そして胸ポケットには白いハンカチーフを。これだけで第一印象は格段によくなる。
パンツのポイントは「腰位置」。履く人は同じでも、実はパンツにはそれぞれに最適の腰位置がある。鏡で見ながらベルトの位置をどこに持ってくるかパンツごとに確かめてみよう。ほかにもジャケットを選ぶときは「肩幅や袖丈、フロントのボタンのゆとり」などに注意すること。参考にするなら雑誌の写真よりも動きのあるテレビ。キャスターやタレントが着ているスーツ。それが市場の中心(トレンド)となっているものだからだ。

「色」と「形」で「ぶれない軸」をつくる

「装い」で「ぶれない軸」をつくるのに大事なのは「色」と「形」。ジェームズ・ボンドなら「グレーのスーツ」。東京都知事の小池百合子氏ならば「グリーン」。似合うか似合わないはともかく、色や形は「言ったもの勝ち」といった面もある。同時に色には「この色はこんな感じ」という万人に通じる強力なイメージがある。そのほぼ自動認識に近い「色」の持つイメージをうまく自分のものとすれば、それが自分だけの「装い」になる。
一般の人間が自分の「装い」をつくりたいと思ったときは、「少しずつ変えていくこと」。いきなり身なりを変えてしまうとまわりが戸惑うし、何より自分自身に拒絶反応が出てしまう。
「装いはダイエットと同じ。無理なくできる範囲でちょっとずつ変えていくといいです」
そして選ぶのは自分がときめくことのできる色や形。もしそれを見出すことができなければ、カラー診断の専門家などに相談するというのもひとつの手だ。
「情報だらけの今の時代は選ばれるのが大変な時代です。こういうときはスペックを語るよりも自分を好きになってもらった方がいい。相手からどう思われるか。コツコツでいいのでご自身の装いをつくっていってください」
「仕立てたスーツを着てくださる方々に幸せになってもらうこと」が夢だという土方氏。
「ほかにも生地を織ってくれる人や服を縫ってくれる人。アパレル業界を支えてくれている職人さんたちにも幸せになってほしいですね」

講師紹介

土方 洋(ひじかた ひろし)
土方 洋(ひじかた ひろし)
スタジオココアッソ 代表取締役
「ココアッソのオーダーメイドスーツは成績が上がります。それが営業支援スーツです。」をミッションに掲げ、2014年11月創業。独自の採寸には定評があり、また圧倒的な提案力でその人の魅力を最大限に引き出すことに全力で取り組んでいる。誰にでも分かりやすく、即実践出来る装いに関するセミナーも行なっている。