特集
2012 Nov.29
d-laboロケットニュース24 Vol.8
再生回数140万回! おもちゃの機関車を宇宙へ飛ばした動画が父から子への最高のプレゼントだと話題に
国内、海外問わず、おもしろいニュースやネット上での出来事などを独自の切り口で紹介するロケットニュース24。その中からd-laboが独自の視点でセレクトしたニュースをお届けします。
今回の主役はアメリカに住む父親とその息子。
息子のおもちゃの機関車を宇宙まで飛ばすという夢のような計画を思いついた父親。はたして夢を乗せた機関車は宇宙に辿り着くことができたのか?
お子さんがいるお父さん、お母さん必見ですよ!ぜひご覧ください!
ロケットニュース24 2012年9月27日掲載記事

父と子による、宇宙を舞台にしたある壮大な動画がいま世界で注目を浴びている。なんと、父親が息子のためにおもちゃを宇宙に飛ばし、宇宙での様子までも撮影してしまったのである。
「A Toy Train in Space」というタイトルの動画には、おもちゃの機関車が成層圏へと到達し地球に帰還するまでの一部始終が捉えられている。その壮大さと我が子を愛する父の想いが人々の心を惹きつけ、動画公開からわずか5日間で再生回数140万回を突破しているのだ。
カリフォルニアに住むロンさんは、4歳になる息子のためにある計画を思いついた。我が子が大事にしているおもちゃの機関車スタンリーを宇宙へ飛ばし、その様子を撮影するというものだ。
気象観測用の気球にHDカメラとGPS付きの古くなった携帯電話、そしてスタンリーを取り付け準備完了。動画では、「バイバイ、スタンリー」と言って機関車にしばしの別れを告げる息子の姿が映されている。彼が手を離すとスタンリーは大空へと旅立って行った。
スタンリーはみるみるうちに高度を上げていき、約1時間かけて上空2万9000メートルの成層圏に到達した。その後、気球の破裂とともに急降下し、約20分で地球へ帰還。発射地点から約43キロ離れたとうもろこし畑で発見された。
成層圏から捉えた美しい光景もさることながら動画の完成度も素晴らしい。映像制作に関わる仕事をしているというロンさんは、自ら動画を編集しスタンリーの顔に表情も加えた。さらに我が子を想う父親の愛情も感じられる内容となっており、父から子への最高のプレゼントに仕上がっているのだ。
ちなみに、彼は計画を実行する前に連邦航空局へ連絡を取り、同じ時間に近くを飛ぶ飛行機がないことを確認。気象観測気球を飛ばす際の規則もすべて順守し、当局の指示に従って行ったとのこと。
また、2か月前から風向きを観察し続けてスタンリーが落下する場所を測定。ベストなタイミングを見計らって実行したという。その結果、周辺に民家のないとうもろこし畑へスタンリーを帰還させ、なにひとつ被害を出さずに安全に計画を成功させたのだ。
大好きな機関車が宇宙へと旅をする、そんな壮大で夢のある計画を自分自身でやってのけた父ちゃんはカッコイイ。さらに、安全面も考慮し万全の態勢を整えて周囲に配慮した父ちゃんはカッコよすぎて息子も惚れるレベルだ。まさに、父ちゃんのなかの父ちゃんである。