実は、1年中がオンシーズン！パラオの海は、“魚たちの楽園”

パラオ共和国は、東京都ほどの国土。
工場が1つもないため、海＆空はクリアなブルー！

2012年に、世界複合遺産に「ロックアイランド群と南ラグーン」が登録されたパラオ。このことからも、いかに美しい海であるかがわかるはず。自身も各地の海に潜ってきたという西元さん＆北田さんに、パラオの魅力を伺うと…。

「パラオでは、積極的な商業漁業が行なわれていません。島民が食べる分だけを捕獲します。そのため、魚たちがダイバーを恐れず、すぐ近くを泳ぐことができます。

さらにパラオは、魚が安心して繁殖できる環境。それゆえ、大群＆親子の魚にも遭遇可能。出産などのレアシーンも…！まさに“魚たちの楽園”なんです」（西元）

「パラオは冬がオンシーズン…と思われがちですが、実はどのシーズンでもOK！魚が周囲を回遊しているだけではなく、パラオ自体が生息地になっているので、いつだって多くの魚で溢れている。1年中いつ潜ってもハズレなしなんです。

そしてパラオは、『こんなシーンを見られるなんて！』という“運命の出会い”が待っている海！私も、現在のような仕事をしているのは、パラオで竜のように現れたマカジキを目にした感動がきっかけです（笑）」（北田）

そんなパラオには、ダイビングスポットがたくさん。なかでも、2人がオススメするスポットとは…？

オススメ・ダイビングスポット×3

①大物＆大群に興奮！「ブルーコーナー」

ブルーコーナーとブルーホールは、ダイバーが「一度は潜りたい」と熱望する、世界有数のポイント。うち、魚たちとの遭遇が楽しいのは、ブルーコーナー。魅力は、なんといっても大物＆魚群です。

「ギンガメアジやバラクーダの大群は大迫力！さらに、ナポレオンフィッシュにも出会えますよ。ナポレオンフィッシュは性転換する魚ですが、パラオでは性転換中の個体＆ハーレムまで…！これは、繁殖地だからこそ見られる、激レアな光景なんですよ」（西元）

②親子のマンタに遭遇！「ジャーマンチャネル」

マンタには、かなりの高確率で遭遇できる。右下は親子のサメ。パラオにはサメも多数！

ブルーコーナーと併せて潜りやすいジャーマンチャネルは、ダイバーの憧れ・マンタの集う場所。しかも、親子のマンタを見ることもできるとか…。

「生まれたてのマンタの親子に遭遇したときには、感動しましたね。お腹の厚い雌のマンタが泳いでいたのですが、その厚みが、一瞬でもとのサイズに戻って…。見たら、生まれたての子マンタが、マママンタを追って泳いでいました。全長80センチほどの赤ちゃんマンタは、私たちのことも魚だと勘違いしたらしく、周囲をくるくる泳いでくれたんですよ（笑）」（西元）

出産シーズンは1～2月ですが、マンタの成長は非常にゆっくりであるため、それ以外の時期でも子どものマンタを発見することは可能。

またジャーマンチャネルには、クリーニングステーションも。クリーニングステーションとは、クリーニングフィッシュと呼ばれる小さな魚・エビなどが住む場所。魚たちは、自分の体表に住む寄生虫などを、クリーニングフィッシュに食べてもらうためこの場所を訪れるとか。

「クリーニングフィッシュは、テーブル状の珊瑚・岩などの陰に住んでいます。なので、その周囲をマンタがくるくる回っているんです。親マンタは大きな珊瑚、子マンタはミニサイズの珊瑚の周りを泳いでいて。まるで絵本のようなかわいらしい世界でした。マンタはほかの海でも見られますが、“家族の物語”が見られるのは、パラオならではですね」（西元）

③“ダイバーだけ”の神秘の空間「シャンデリアケーブ」

世界的にも珍しい水中鍾乳洞、シャンデリアケーブ。洞窟を出た浅瀬には、小物たちも。右下は、ニシキテグリ。

北田さんが、「自然の神秘に感動した」というのが、シャンデリアケーブ。海中にある入り口から入っていくと、5つのエアドームがあり、シャンデリアのように天井から鍾乳石が垂れさがっています。

「生物とは異なる、自然の力に息を飲むはず。ダイバーしか辿り着くことのできない、トクベツな空間なんですよ」（北田）

朝・昼・夜で、異なる海中世界が…！
存分に楽しむなら、クルーズ泊を

クルーズ船・パラオスポート号。放射状に広がる夕日、水平線から昇る月、天の川…と、
1日中大自然を満喫できるのもうれしい。

パラオの海を存分に満喫するならば、クルーズ泊がベストとか。そのワケとは…？

クルーズ泊がオススメの理由×3

①夕方・早朝も潜れるのは、クルーズ泊だけ！

海では、朝・昼・夜で、異なる光景が広がっています。それを丸ごとすべて楽しめるのは、1日中海に出ているクルーズ船のダイバーのみ！

「プランクトンを食べるため、くるくると海中を泳ぐマンタを見るなら、夕方がベストですが、ホテル泊でダイビングショップを利用しボートでやってきたダイバーは、安全のために、夕方6時頃までに港に帰らなければならないという決まりがあるんです。

また夜は、クルーズ船の船尾の灯りに集うプランクトンを目当てに、マンタが周囲に集まります。マンタの出現時刻は、夜9時から早朝4時。早めに寝て深夜に起き、目の前で乱舞するマンタをずーっと眺めている乗船者もいらっしゃいますよ」（西元）

ほかにも、こんな“早朝だけ”の景色を見られるとか…。

「新月前の早朝には、10,000匹以上のカンムリブダイ（上の写真）が集まる、放卵放精を見ることができます。水中で見ていると、カンムリブダイの雌が1匹、スーッと水面に上がっていく。すると5匹ほどの雄が、それを追って浮上。その後は、水中に煙のようなものが広がり、あっという間に放卵放精が行なわれるんです。

このような “神秘の瞬間”に立ち会うことができるのは、クルーズ泊の特権です」（西元）

②潜れる回数が多い！遭遇チャンスもUP

ホテル泊+ダイビングショップの利用であれば1日で最大2本のところ、クルーズ船に3泊していれば、最大11本+ナイトダイビング+早朝ダイビングを楽しむことができるそう。潜る回数が多い分、素晴らしい光景との出会いも増えるはず！

たとえばパラオスポート号の場合、ブルーコーナーをメインに31ポイントに行けるようになっており、その日のベストなポイントを選んでくれるのもメリットです。

③休憩時は、スーツを脱ぎリラックス。快適に過ごせる

「ホテル泊の場合、毎日、港からボートで海へ。さらにダイビングポイントまでは1時間以上かかります。でもクルーズ船の場合は、クルーズ船からポイントまで、ボートで10～20分です。ダイビング後はクルーズ船に戻り、温かいシャワーを浴びたり、次のダイビングまでサンデッキでのんびりしたりすることも可能。時間も効率的に使えますし、寒さに耐える忍耐も必要ありません。パラオの海は、温かく透明度が高いので、安心して潜れるのが魅力。クルーズ船は、その快適さをより高めてくれますよ」（北田）

パラオスポート号がパラオを運行しているのは、8～3月です。今回紹介したもの以外にも、さまざまなダイビングスポットやレックダイブ（戦跡・沈船）などの見どころが溢れるパラオ。はじめての方もリピートの方も、“一歩上行くパラオ・ダイブ”を楽しみたいなら、クルーズ船を選んでみてはいかがでしょうか？

Information

パラオスポート号

スポートツアーズが運行する、ダイブクルーズ船。パラオでの日本人ダイバー向けのクルーズ船は、現在2隻。うち1隻がパラオスポート号。今回紹介したような宿泊型のダイビングだけでなく、宿泊のない日帰り外洋ファンダイブやビーチ＆外洋体験ファンダイブなども実施している。

エイチ・アイ・エス スポーツイベントセクション

H.I.S.内で、スポーツ体験・スポーツ観戦ツアーなどを扱うセクション。パラオスポート号乗船のダイビングツアーも取り扱う。また、パラオスポート号乗船のダイビング日帰りツアー、マリンスポーツをするパラスポツアー、洋上ホテルツアーも。

ダイバーズローン

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※審査の結果、ご希望にそえない場合がございますので、あらかじめご了承ください。