特集
2017 Aug.30
SURUGA Cycle Journal Vol.9
【連載】自転車と共にある家 / 横浜市在住 トニー・コリンズ氏

自転車と共に生活している人は、どのような家にお住まいなのでしょうか?“自転車を楽しむための家”で暮らしているサイクリストの方のご自宅を訪問し、取材させていただく企画です。第2回目は、神奈川県横浜市にお住まいのトニー・コリンズさんにお話を伺いました。
理想の自転車ライフを「夢」から「日常」へ


トニーさんのご自宅は、駅から徒歩5分ほどの場所に位置するマンション。高台に位置しているため、爽やかな風が家の中を吹き抜ける。マンションの最上階で開放的なところと、横浜みなとみらいや富士山などが見える眺望を気に入りこの場所を選んだのだという。坂や一方通行が多いトニーさんのご自宅近隣は、車で移動するより自転車の方が暮らしやすい。そんなところも自転車乗りのトニーさんにはぴったりなのだろう。



自分好みに合った間取りや内装にできることがリノベーションの魅力のひとつ。トニーさんは自転車を置くスペースを主に、中古マンションを購入してリノベーションすることを決意。玄関から入ったすぐ横に自転車用の部屋を設け、窓から富士山を望みながら自転車を愛でることができるお気に入りの空間が完成した。マンションだと自転車を置くスペースに困りそうなものだが、トニーさんのように壁を活用すれば、限られたスペースでも大切に保管することができる。




壁紙や天井の柱、細部にまでトニーさんのこだわりが光る。
全体のリノベーションにかかった費用は350万円ほど。一般的なリノベーションの予算と比較して約半額というから驚いた。良い施工会社や木材を自身で探したことでこの金額まで抑えられたそう。「自転車の為の家なんてお金がかかりそう…」となんとなく懸念してしまうかもしれないが、トニーさんのお話を伺うと、夢や憧れは遠い未来ではなく、自分の日常にできてしまうのだと感じた。


家から自転車で15分程走れば横浜みなとみらいを一望できる公園があるところも、
この場所を選んだ理由のひとつだ。
13歳から今日まで自転車に魅了され続ける日々

トニーさんが本格的な自転車に乗り始めたのは13歳のころ。故郷のイギリスで新聞配達のアルバイトを3年ほど続けながらお金を貯め、夢の自転車を手に入れた。16歳になると一人でフランスを旅行し「自転車旅」の面白さに引き込まれていったのだという。日本を初めて訪れたのは26歳のころ。最初はワーキングホリデーとしての滞在だったが、そのまま仕事を続け暮らしているうちに日本人と日本の伝統文化、地方の地酒や地ビールに興味を持つようになった。
自分の力でどこまでも。自転車だから感じられる旅の魅力


ロードレースの経験もあるが、風やその土地の匂いを感じながら走るツーリングの方が肌に合っていると感じ、世界各地、日本全国を自転車で旅し続けている。自分のペースで、自分の力だけでどこまでも行ける喜びを知ってしまうと抜けられないのだという。お酒を嗜むトニーさんは、美味しい地酒を求めて目的地を決めることも多い。次の自転車旅の計画もお気に入りのリビングでワインを傾けながら…。このゆっくりと流れる時間が至福のひと時なのだ。


旅の準備はリビングに自転車を出して行なう。
自転車での経験は仕事にも活かされている

トニーさんは「AP Advisers」に勤めており、日本に住む外国人向けに、住宅ローンや投資・年金等の様々なプランニングをしている。
また、大使館やイベント先では、どのようにして日本で住宅を購入するか等、これから日本に居住する外国人の方を対象に講師をすることもあるのだという。住宅やお金の話だけではなく、自転車旅の経験を活かし日本のおすすめスポットを紹介したりもするそう。
トニーさんに「将来の夢はなんですか?」と尋ねると、「やりたいことをやっている今がまさに理想の生活です」と答えてくれた。「やりたいこと」を遠い夢とせず、すぐに行動に移して自分のライフスタイルに取り入れてしまう力は、13歳の頃から変わらないように思える。自転車を愛する人は、走る姿だけではなく生き様までもが格好いい。そう思わずにはいられない時間だった。
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