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2013 Mar.18
d-labo女子部始動記念
「FUJI FILM X-E1で学ぶ女性のための写真セミナー」レポート

愉しむ写真へ。
ちょっとした技法でもっと伝わる

好きなことや興味のあること、新しく挑戦してみたいこと・・・。さまざまな活動や人との出会いを通じて、多くの人の夢を応援していきたい!そんな想いから発足したd-labo女子部。

その始動記念として、「FUJIFILM X-E1で学ぶ女性のための写真セミナー(全4回)」が開催されました。今回の特別セミナーは、講師に日本大学芸術学部写真学科教授の浅井譲氏を迎え、富士フィルムの最新ミラーレスカメラ「X-E1」を使いながら、写真作品制作に取り組みます。初心者が本格的に学べるだけでなく、撮影会で制作した作品はなんと2013年3月15日(金)~21日(木)までフジフイルムスクエア ミニギャラリーで行われる写真展に展示されるというドリーム企画。全4回のセミナーの様子をレポートします。

《セミナースケジュール》

第1回:「X-E1」の仕組みを覚えよう
2013年1月18日(金) 19:00~21:00
第2回:「X-E1」を使って試しに撮影してみよう
2013年1月25日(金) 19:00~21:00
第3回:撮影会で作品制作しよう!
2013年1月26日(土) 13:00~17:00
第4回:撮った写真をみんなで講評し合おう!
2013年2月8日(金) 19:00~21:00

《協力》
富士フイルム株式会社

愉しむ写真へ。ちょっとした技法でもっと伝わる

良い写真って何?愉しむ写真へ

セミナーの様子

今回のセミナーに集まったのは、年齢も職業もバラバラな約20名の女性。d-labo女子部部長こと、d-laboスタッフの和智あゆ美のあいさつからセミナーはスタート!

「『みなさんカメラや写真が好き!』もしくは『これから好きになりたい!』ということでお集まりいただいたかと思います。このセミナーで好きなことや趣味、今回の出会いを楽しみながら、夢を見つめる機会になればいいなと思います。楽しみながら学んでいきましょう!」

女子部部長は、今回セミナーで使用する X-E1を持参し、意欲も満々。部員の皆さんには1人1台、X-E1を用意しました。

講師は日本大学芸術学部写真学科教授の浅井譲氏。大手化粧品会社の広告カメラマンとして勤務後、2004年に日本大学に移った写真家です。まずはご自身の写真展作品を紹介、解説してくれました。写真展作品は広告写真家のスタンスから離れ、「愉しむ写真」をモットーに作品づくりを行っているのだとか。

作品紹介のあとは、良い写真の定義についてのレクチャーから。

「広告写真は目的があり、わかりやすいものでないと成立しませんが、みなさんは趣味で写真を撮るわけですから、みなさんにとって良い写真とは、まずは自分が満足できることです。少しぐらいピントが合っていなかったりブレていても、自分がその写真を好きならかまわないのです。」

趣味で撮る写真というのは、あくまで自分の愉しみの中でやればいいということです。

FUJIFILM X-E1
FUJIFILM X-E1

人に伝わる写真へ。 まずはカメラの基礎知識をおさえること

「良い写真とは自分が満足している写真とお話ししましたが、そこからもう一歩進んで、人に見せて共感を得たいと思う時は、自分が好きなだけでは伝わりません。人に伝わる写真を撮るためには、ちょっとしたカメラの技法が必要となります。今回、富士フイルムさんからお借りしたX-E1は、初心者の方からプロの方まで使えるカメラです。このX-E1を触りながら、カメラの仕組みや写真表現を学んでいきましょう!」

まずはX-E1を使ってみようということで、部員たちは窓から見えるビルやスケートリンクなどを撮影することに。10分間の撮影タイム終了後、カメラの仕組みや操作方法などを教わりました。

「人間の目とカメラはほぼ同様の構造を持っています。人体の虹彩(こうさい)は絞り、水晶体がレンズ、網膜がフィルム、または撮像素子(デジタルカメラにおいてフィルムの役割を果たす)に相当します。」

虹彩とは、角膜と水晶体の間にある薄い膜。瞳孔の大きさを調節して網膜に入る光の量を調節する役割を持っています。これがカメラの絞りに相当し、絞りを開けば光が入ってきて、絞りを絞れば入ってくる光の量が減ります。

「オートでももちろん撮れますが、シャッター速度・絞り・露出・感度(ISO)の関係性がわかるようになると、写真表現の幅が広がっていくのです。」

写真表現で大切なのは、"写す"から"撮る"へ意識を変えること。それにはカメラの基礎知識をおさえることが重要。

■シャッター速度について

シャッター速度はシャッターの開いている時間のことで、例えばX-E1の本体上部にあるダイヤルに書かれている数値の4000は、1/4000秒を示します。人間がカメラを持ってブレずにシャッターを押せるのは1/30秒以上です。1/8秒、1/4秒…と、シャッター速度が遅くなるほど、シャッターが開いている時間が長くなります。その間にカメラが動いてブレてしまうため、三脚を使用して撮影をする必要があります。

■絞り値について

絞り値(F値)は、レンズを通って撮像素子上に写る像の明るさのことで、X-E1ですと、F2.8からF22まであります。
絞り値を小さくすると、絞りが開かれてレンズを通る光が多くなります。絞り値を大きくすると、絞りが絞られてレンズを通る光が少なくなります。X-E1の場合、一番明るいのがF2.8で、この絞りをもっとも開いた絞り値のことを「開放値」と言います。
「開放値」がF4やF5.6のカメラでも問題はないが、ただ暗いところできれいに撮るにはF2やF2.8が必要とのこと。

■露出について

カメラは露出(撮像素子に当てる光のこと)が適性になるように、絞りとシャッター速度を調整します。逆に言えば、適性露出を決めるのは、シャッター速度と絞りなのです。露出の量を水に置き換え、同じ大きさの器に水を貯めると仮定して説明すると、水の量と流れる速さが同じ場合、水が流れる口径が大きいほうが、短い時間で水が溜まります。小さいほうは時間がかかる。カメラで言うと、絞りを開き、明るくすると、早いシャッター速度になり、逆に絞りを絞り、暗くすると遅いシャッター速度になります。
運動会や動物など、ブレやすい撮影シーンでは、絞りを開いて早いシャッター速度にした状態で撮る必要があります。日中にスケートリンクで滑っている人を撮影しようと思ったら、1/30ではブレてしまう。1/500あるいは1/250にすれば、ブレずに写せるそうです。反対に夜景や柔らかな湯気を撮りたい時はシャッター速度を遅くしたいので、絞りを絞ることが大切。
また、カメラの露出は「18%グレーの反射率」が基準になっているため、例えば雪景色を撮影した時、灰色に写る場合があります。そんな時はカメラの露出補正機能を使い、明るく設定して撮影する必要があるのです。

■感度(ISO)について

「撮像素子には感度があり、どのくらい光の量があれば適性なのかが決まっています。もともとは国際標準化機構(ISO)で策定された規格ですが、高感度になるほど数値が大きくなり、少ない光で撮影できるため、暗いシーンや動きのある被写体に適しています。フィルムの場合、1回フィルムを入れると交換ができないので、決まった感度でしか撮影できません。しかし、デジタルカメラの場合、シーンに合わせて感度を上げたり下げたりできるので、とても便利です。X-E1では感度を6400まで設定できます。
感度を上げると明るく撮影が行え、ブレも抑制できますが、画像の粒子が粗くなったり、色の分離などが起こったりと、写真の写りに悪影響を及ばしてしまうため、感度についてきちんと知っておくことが大切です。

セミナーの様子d-laboコミュニケーションスペースから見たミッドタウン・ガーデンの様子

写真表現に欠かせない「ボケ」

セミナーの様子

「写真のちょっとした上達のコツをお話します。おすすめなのは写真展や写真集を見ること。」

なかなかプロの良い作品を真似できないですが、意識するだけで違ってくるといいます。それは構図の参考になったり、感性が磨かれたりするから。また失敗を恐れることは全くなく、何度か失敗を繰り返しながら改善していくことで、スキルが身に付くとのこと。

さらに、ちょっと専門的ですが、デジタルカメラにとってフィルムの役割を果たす撮像素子や、ローパスフィルターの役割など、勉強になるお話もたくさん伺いました。

「写真表現において撮像素子の大きさは重要で、撮像素子が大きくなればカメラも大きくなります。逆に言えば、コンパクトカメラや携帯のカメラには大きな撮像素子は入りません。小さなカメラは被写界深度(ピントが合っているように見える範囲)が深く、何でも写り過ぎてしまい、写真表現が制限されてしまいます。例えば、人物の背景をぼかしたいときや、ボケ(意図的にぼかすこと)を大切にしたい時はある程度、大きな撮像素子が必要となります。X-E1はボディがコンパクトながらも大型の(APS-Cサイズ/23.6×15.6ミリ)を搭載しているので、ボケを大切にしたやわらかな写真表現が可能です。」

X-E1はレンズ絞りの形も真円に近く、ボケがキレイなのだとか。写真表現において、ボケはとても重要。絞りを大きく開くと被写界深度が浅くなり、ピントを合わせた部分の前後がぼけ、主体を引き立てたり、ソフトなイメージの演出ができるなど、写真表現に欠かせない効果をもたらします。また、マクロモードで被写体に隣接して撮影した場合も背景がぼけやすくなります。さらにクローズアップで撮りたいときや、あるいは望遠で撮りたい時は、X-E1はレンズが交換できるため、適したレンズを選べば、より表現の幅が広がります。

2回目のセミナーの最後には富士フイルムの担当者よりd-labo女子部の写真展について説明がありました。

「写真展は、東京ミッドタウンウエスト1階にあるフジフイルムスクエアのミニギャラリーで開催されます。実はなかなか使えない場所なのですが、みなさんのためにそのスペースを確保しました。開催期間は3月15日~3月21日。フジフイルムスクエアは、1日1,000人以上の方々が来場されます。みなさんの作品プリントは、X-E1のプリントに長けた技術者が行います。写真展のポストカードもご用意しますので、ぜひお友達にお知らせください。」

セミナーの様子

テーマは花。撮影会で作品制作へ

セミナーの様子

1月26日の撮影会は、d-laboコミュニティスペースとスルガ銀行ミッドタウン支店の会議室を利用して行われました。6ヶ所に撮影のためのラィティングなどを施し、被写体となる花をセッティング。「本来はライティングも自分で考える必要がありますが、4回のセミナーの中でライティングまで覚えて撮影するのは不可能ですので、今回はある程度のライティングをこちらで用意しました。ただ今日、経験していただいたことはご自宅での撮影に応用ができると思います!」

前半は受講生を6グループに分け、各10分ずつ、各ライティングセットを回って、撮影しました。ライティングの種類には定常光(電球・蛍光灯)、自然光(太陽光)、瞬間光(ストロボ・フラッシュ)があり、それぞれを体験。

後半は自由に作品制作を行いました。自分の好きな花を選び、好きな場所で、自分の思うままに撮影していくというもの。受講者たちはどう撮ろうか悩んでいる様子はあまり感じられず、どちらかというと、積極的にシャッターを押しているという印象。その真剣な表情から集中している様子が伝わってきました。ある程度写真を撮ったあとはd-laboを出て、東京ミッドタウンの屋外へ撮影に出かけた人も。アクセサリーや花器などの小物を持参した人もいて、それぞれ工夫しながら撮影をしていました。後に写真展が控えているため、無我夢中で撮影していた人が多かったようです。あっという間に時間が過ぎた撮影会でした。

セミナーの様子セミナーの様子
セミナーの様子セミナーの様子

講評会へ

セミナーの様子

2月8日のセミナーのテーマは講評会。冒頭で浅井教授から今回の写真展で大切なことについてお話がありました。

「写真展では自己満足だけでなく、鑑賞者の満足も大事です。だから客観性が必要で、自分以外の人にも伝わる写真であることが大切。また、今回はグループ展なので、写真のセレクションも考えなくてはいけません。個展ですと、自分の主観で決めればいいのですが、グループ展では同じ絵柄やシーンがあった場合、調整も必要になってきます。今日は講評会を通じて、作品候補を決めていきましょう!」

講評会はプリントアウトした作品を会議室のテーブルに並べて行われました。

「今回はライティングを使って撮影したので、いつもと違う趣きの写真が撮れたのではないでしょうか。同じ花を撮っていても構図が違っていたり、それぞれの表現が出ていて面白いですね。トリミングについてはよく聞かれるのですが、最初からトリミングをしなくても済むようにに構図を考えて撮ったほうがいいです。考えながらバリエーションを撮るのもいいですね。しかし、後から気がつくこともありますから、その場合はトリミングをしてもかまいません。」

構図とともに空間の作り方も重要。ホワイトスペース(余白)を活かした作品では、広がる空間の中でどこにピントが合っているかで、撮影者が伝えたいことがわかるそうです。

浅井教授が一人ひとりの作品を見て、コメントしていきます。

セミナー参加者の作品

受講生の反応は…

「先生が選んでくれた写真が、自分が良いと思ったものではなかったので、びっくり。」
「プリントして大きく見るとイメージが違いますね。」
「どれを写真展に出そうか迷ってしまいます。」
「もう少し撮ったほうがいいかしら…。」

みなさん、けっこう謙虚です。他の受講生の作品を見ながら、大半の人が作品選びに悩んでいる様子でした。この日は前回の撮影会に参加できなかった人や、もう少し作品を撮りたいという人のために、撮影セットを2つ用意。希望者はチャレンジすることができました。

駆け足でしたが、充実した内容の全4回のセミナーも終盤に。最後に浅井氏の夢について伺いました。

「僕の夢ですか…。また自分の写真展をやりたいですね。それと今回のセミナーのアシスタントをしてくれた僕の教え子が一人前のカメラマンになること。あとは、プライベートでは息子がいるのですが、いつか孫ができたら写真を撮って作品をつくりたい。このように夢はたくさんあります。これまでも願うことや信じることで達成できているような気がします。これからもそうして夢と向き合っていきたい。」

夢は叶うと信じて進んでいく。まずは身近な夢から見つけていくのも良いかも知れません。

d-labo女子部の活動として、初めての取り組みだった今回の写真セミナー。普段なら出会うことのない人たちがセミナーで一緒に学び、写真展を目指しました。これを通じて、友だちができたり、夢を見つけるきっかけになったら…。これがd-laboの願いです。セミナーは参加者全員の記念撮影で幕を閉じました。

最後に記念撮影!
最後に記念撮影!

Information1

「FLOWERS」d-labo女子部 FUJI FILM XE-1で学ぶ写真セミナー発表展

今回のセミナー受講者の作品が東京ミッドタウンウエスト1階にあるフジフイルムスクエア ミニギャラリーに展示されます。「伝えること」を意識して制作に取り組んだ部員たちの作品をぜひご覧ください!

開催日時:2013年3月15日(金)~2013年3月21日(木) 10:00~19:00
場所:フジフイルムスクエア ミニギャラリー

「FLOWERS」d-labo女子部 FUJI FILM XE-1で学ぶ写真セミナー発表展

公式サイト
http://fujifilmsquare.jp/detail/13031503.html

Information2

浅井 譲氏

日本大学 芸術学部 写真学科 教授
1980年日本大学芸術学部写真学科卒業後、(株)ポーラ化粧品本舗に入社し、フォトグラファーとして活動。2004年に同社を退職し、写真家として独立するとともに母校の助教授に就任、後進の指導にあたる。2009年より現職。(社)日本広告写真家協会会員。日本写真芸術学会会員。新写真派協会会員。

日本大学 芸術学部 写真学科 公式サイト
http://www.art.nihon-u.ac.jp/department/photography/

Information3

FUJIFILM X-E1

フジフイルムの最新ミラーレスカメラ「X-E1」は、女性でも扱いやすいコンパクトサイズでかつ上質なデザイン。一つひとつダイヤルをまわす操作感を楽しめるアナログ操作系ダイヤルも魅力。また、ローパスフィルターを廃することでフルサイズ一眼同等の解像感を実現しました。さらにフジフイルムしか出来ない「フィルムシミュレーション」はとてもやさしい色合いを表現でき、皆さんのフォトライフを豊かに彩ります。本格的な写真作品を作りたい方や、これから写真撮影を趣味にしたい方に最適なカメラです。

公式サイト
http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/x/fujifilm_x_e1/

Information4

一眼レフ購入ローン

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文 高橋真由美(Inner Promotion Network)