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2016 Jun.2
Topic on Dream ~夢に効く、1分間ニュース~ Vol.136

ロードレースシーズン到来!
自転車競技選手・西加南子さんが語る「2016年、私の挑戦」

ロードバイクと西さん

現役生活は約20年。『全日本選手権』では2009年に優勝、『ジャパンカップ』においては3度優勝(2010年、2011年、2014年)と、長きに渡って女子ロードレース界で活躍してきた西加南子選手。ここでは日頃からスルガ銀行サイクリングプロジェクトのイベントにもご協力いただいている西さんに、自転車競技選手として2016年シーズンに賭ける思いを伺うとともに、西さんをよく知るTYPE FACE代表の渡邊民人さんとCCP代表の木島努さんのお二人にそのお人柄を語っていただきました。

怪我でバランスを崩した2015年、今年は……?

西さんにお会いしたのは今年最初の実業団レースを1か月前に控えた4月、沖縄でのトレーニングから都内へ戻ったばかりのご本人に、まずは2015年シーズンを振り返っていただきました。

「昨年は春に海外遠征先のニュージーランドで落車。顔の怪我だったんでそんなに影響はなかったはずなんですけど、バランスを崩したというか、そのままシーズンを通してずるずるといっちゃったという感じでしたね」

ナショナルチームの一員として年明けからレースに出場していた昨年、それに対して今年は「じっくりとトレーニングができました」。花粉症の西さんは毎年スギ花粉が飛ぶ時期はそれを避けて沖縄でトレーニングに励むのが恒例。海外遠征の予定がある場合はどうしてもレースに合わせた調整をしなければならないといいますが、今年は「ウエイトトレーニングなどの土台づくりが丁寧に出来た」とのこと。ご本人によると昨年に比べると「筋肉量が増えた」そうです。

「ただこれがレースの結果にうまくつながるかどうか、いいのか悪いのかはレースをしてみないとわかりませんね」

沖縄でのトレーニングの舞台は名護市。午前中はウエイトトレーニング、午後は自転車での走り込みが日課。信号が少なく「10分も走れば信号のない平地と山」という立地で、今年は満足のいくトレーニングができたようです。

「昨年は成績がよくなかったので、今年はもっと頑張らなきゃ。そういう思いはあります」

西さんが今年出場するレースは5月第3週の『JBCF ブルー タイムトライアルin鴨川』、『JBCF ブルー クリテリウムin鴨川』の他、6月の『全日本選手権ロードレース』、10月の『ジャパンカップ』など10戦あまり。その他、「練習をかねて」いくつかのイベント系レースに参加する予定だといいます。

このなかで「調整してピークをあわせる」のは、JCF(日本自転車競技連盟)が主催する『全日本選手権ロードレース』と『ジャパンカップ』の2戦。プロの選手といえど「シーズン中にコンディションをピークにもっていけるのはせいぜい2回くらい」。そうなるとやはりターゲットになるのは、注目度の高いこの2つのレースになります。

「今はとにかく6月に伊豆大島で開催される全日本選手権のことしか頭にないですね。来月には試走に行く予定です。」

今年の目標のひとつは全日本選手権で3着以内に入って表彰台に乗ること。実現すれば2011年以来の表彰となります。

「自分にできるのは反復とチャレンジ」

ウエイトトレーニングをする西さん

シーズン中は東京近郊で生活。週に2回筑波山に走りに行くほかは、室内でのウエイトトレーニングやローラーでの練習、河川敷でのトレーニングが中心。週末は男性のチームメンバーと一緒に朝練にも出ます。

「コースは千葉ニュータウンから印旛沼まで。男性が一緒だとアベレージが時速40キロくらいになっていい練習になります」

ほかの女子選手がどんなトレーニングをしているかは「だいたいみんな同じようなことをしているので気にならない」。食事も「食べ過ぎないようにしているだけで、極端な糖質制限などはしていません」。それよりも心がけているのは「質の高い練習」をすること。西さんの考える「質の高い練習」でもっとも大切なのは「いかに疲れを早くとるか」。疲れが早くとれれば、翌日も「質の高い練習」ができるからです。

まわりを見れば、昨年と今年の大きな違いは「若い選手が出てきたこと」。

「昨年や一昨年のレースだったら、だいたいトップを走る顔ぶれは決まっていたんですけど、昨年の『ジャパンカップ』からはジュニアから上がってきた若い選手たちの活躍が目立つようになってきました。そのなかで私がどれだけやれるか。自分にできるのは反復とチャレンジングなトレーニング、身体の良い状態を保つことだけですね」

機材については、今年からはBHというメーカーのフレームを使用。「想像していたよりもよかった」というフレームは「軽くて反応がいい」のが特徴です。

「ダンシングするのに軽くていい。逆に言うといい走りができなくてもフレームのせいにすることはできませんね」

現在のところ悪い条件は見当たらない西さん。『全日本選手権』では表彰台を、『ジャパンカップ』でも2年ぶりの優勝を期待したいところです。

ユニフォームとデザイナーの渡邉さん

その2年前の『ジャパンカップ』優勝に「感動した」というのが、西さんのユニフォームをデザインしている渡邊民人さん。西さんの印象を尋ねると、「一言で言うなら、しなやかな女性です」と答えてくれました。現在はデザイナー、前身は自転車専門誌『FUNRIDE』誌の編集者だったという渡邊さんが西さんと出会ったのは5、6年ほど前。SNSで知り合い、それがきっかけで交流が始まったといいます。

「サイクリスト同士で一回飲もうかと、それで西さんにお会いしたんですね。ただの飲み会だったんですけれど、ジャージをリニューアルしたいとおっしゃっていたんで、じゃあ僕がやります、ということになって、それから今日に至るまでデザインを担当させてもらっています」

渡邊さんが手がけた西さんのユニフォームは大きく分けて2種類。前期のものは黒地に赤い帯という「アグレッシブ」なイメージ。それに対して現在のものはグレーにピンクのマルチストライプという、どこか女性らしさが加わったようなデザイン。そこには渡邊さん自身の西さんに対する印象の変化が投影されています。

「西さんって実はすごく女性らしい人なんです。柔軟さがあって、それでいて芯が通っていて、ぶれがない。それを一言で表わすと〈しなやか〉という言葉になるんです。ユニフォームも最初は普遍的な戦う人というイメージで作ったんですけど、今ではそこに西さん自身の生き方をプラスしています。いずれは西さんが進んでいくであろう指導的ポジションとか、サイクリングの楽しさを伝える活動とか、そういう多様性を表わす柄としてのマルチストライプだったり、いろんなものを包み込んでいくという意味でグレーという色を選んでみました」

渡邊さんが思いを込めて作ったジャージ。それを着た西さんが優勝する姿を見るのはデザイナー冥利に尽きるようです。

「余裕を持って勝負を楽しんでほしい」

西さんと木島さん

「西さんの第一印象ですか?チャーミングな方だなと思いました」

そう語るのは街乗りを意識したサイクリング用ウェアを製造販売しているCCP代表の木島努さん。CCPのウェアの特徴は「自分でサンプルを着て、試して作っていく」ところ。そのためアイテムはどうしても男性用が中心になっていました。それを変えたのが人を介して知り合った西さん。「女性でも着られるXSが欲しい」という要望を受けたのを機に、サイズ感や着心地などをアドバイスしてもらうようになったといいます。

「洋服というのは基本的に背が高くて痩せていると何を着ても格好良く見えるものなんです。だけど最近のようにスポーツがここまで一般化してくると、それだけじゃないということがわかってきました」

木島さんが西さんから教えられたのは「筋肉のきれいさ」。

「西さんのスタイルを見て、ウエスト回りってあれくらい絞り込まないといけないんだとか、これは服作りだけではなくて、個人的なトレーニングでも参考にさせていただいています。やはりプロの第一線でやっている方なんで、言葉の端々まで勉強になるんですね」

服作りをしているときの木島さんは「西さんに似合うかどうかを意識しています」。「すごく強い意志を持っていらっしゃるんですが、接しているとふっと笑えるところもあるんですよね。やっぱりチャーミングな方だと思います」と、その人柄を伝えてくれました。

渡邊さんや木島さんなど、西さんを知る人が共通して願っているのはその活躍。女子ロードレースではベテランの域に達している西さんに、周囲は「東京オリンピックの年までは現役で走っていてほしい」と口にしているといいます。西さん本人に尋ねると「現状維持で勝負の世界を生き残れるほど甘くはありませんが、現在の状態を維持するだけならそれほど難しくない」とのこと。昨年、一昨年は怪我をしたものの、これまでの現役生活で手足の骨折は皆無。これは事故の多い自転車競技の世界では奇跡に近いこと。大きな怪我さえなければ、この先も競技選手としての西さんの勇姿を見ることはできそうです。

自分自身の勝負とは別に、西さんが最近気になっているのは一般のサイクリストの間での「レース中の事故の多さ」。大勢の人がレースに参加している現在、それに出場するサイクリストには「安全に走る方法を覚えてほしいですね」。

「集団で走るというのは、へたをするとほかの人の人生を変えてしまうことになります。勝負は勝負ですけど、自分がどう動くとまわりがどう反応するか、それを想像してもらいたい。みなさん選手が本業じゃないんだし、あくまでも翌日には仕事があることを忘れずに、余裕をもって勝負を楽しんでほしいと思います」

ロードレースを始めた20年前と比べると、今は「より競技に対して真剣に取り組んでいます」と話す西さん。

「スポンサーに対しての責任感もありますし、来年も同じように出られるかどうかわからないという思いもありますから、悔いなくやりたいですね」

『ジャパンカップ』後の11月には、昨年もゲスト参加した『ツール・ド・おきなわ』にも出場予定。今年もd-laboとスルガ銀行サイクリングプロジェクトはシーズン終了まで西さんを応援しつづけます!

Information

西加南子さん 公式サイト

http://www.kanakonishi.com/

TYPE FACE

http://dtp.to/

CCP

http://ccp.fm/

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