特集
2016 Aug.10
コレクターズRoom Vol.19「ザ・ビートルズグッズ」
10代から「ザ・ビートルズ」を追って、50年以上!
コレクションには、時代と青春の軌跡が詰まっている
愛するモノに囲まれた暮らしは、豊かさと刺激に溢れているはず。「コレクターズルーム」では毎回、さまざまなコレクターを取材。コレクションする楽しさや自慢の品、収集に必要なお金のやりくり術などをご紹介します。
今回はザ・ビートルズグッズコレクターの西原道雄さん。西暦1818年に開業し、3代目と4代目が初代アメリカ大使「タウンゼント・ハリス」の髪を切った、現存する日本最古の理容室だという『麻布I.B.KAN』の店主でもある西原さんは、いかにしてザ・ビートルズと出会い、そして惹かれていったのか。そのエピソードを伺いました。
デビュー間もないザ・ビートルズから、
全身に電流が走るような衝撃を受けた
「私がザ・ビートルズと出会ったのは、1962~3年の彼らがデビューしたばかりの頃でしたね。友だちに『“プリーズ・プリーズ・ミー”という曲を聴いたことがあるか?』と言われて、聴いてみたらすごく良かったんです」
西原さんがデビュー間もないザ・ビートルズに出会ったのは、14~15歳の頃。当時からすでに日本のラジオでもザ・ビートルズはよくかかっていたのだそう。
「“プリーズ・プリーズ・ミー”の次に聴いたのが“抱きしめたい”という曲だったのですが、全身に電流が走るような衝撃を受けたのを覚えています。本当に今まで聴いたことがないような音楽だったんです。本格的にザ・ビートルズにのめり込んだのはそこからですね」
当時の主流はもちろんアナログレコード。ラジオで“抱きしめたい”を聴いて衝撃を受けた西原さんは、はじめてのザ・ビートルズグッズである同曲のシングルをレコード屋さんに買いに行きました。
「本当に擦り切れるくらいに“抱きしめたい”のシングルを聴きましたね。そして他の曲も聴きたくて夢中でラジオを聴くようになりましたし、“ミュージック・ライフ”なんかの音楽雑誌も買うようになりました」
そしてザ・ビートルズに夢中になったのはもちろん西原さんだけではありません。
「『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』という映画があったのですが、女の子たちはスクリーンの前まで行って、好きなメンバーが映るとスクリーンにキスしちゃうんですよ(笑)。だからもうスクリーンがキスマークだらけ。もっとも私もお弁当を持って映画館に行って、1日3回くらい観てましたけどね(笑)当時の映画館はまだ入れ替え制じゃなかったんです」
西原さんは当時まだ学生だったため、なかなか買えないレコードも多かったそうですが、その貴重なコレクションをご紹介いただきました。
■西原’s ザ・ビートルズグッズコレクション お気に入りベスト3■
プリーズ・プリーズ・ミー
「これはザ・ビートルズの1stアルバムなのですが、友だちが持っていたので、ぜひ譲ってくれと頼んで譲ってもらったのがこの1枚です。私はコレクターとして過去に遡って集めてきたというよりも、最新作をリアルタイムに集めていったタイプ。当時は新作が出るたびに話題になっていたのを覚えています。学生時代、どうしても買えないときは母親に頼んで買ってもらっていました」
ザ・ビートルズ日本武道館公演のチケット半券
「1966年に行なわれた日本武道館公演は高校1年生のときに観に行きました。でも、正直なところ当時はがっかりしたんですよね。というのも、ザ・ドリフターズなどの前座が終わって、ようやくザ・ビートルズが出てきたと思ったら、30分で終わっちゃったんですよ。
それに当時一番好きな曲だった“ロックンロール・ミュージック”を1曲目にやったんですけど、レコードよりもテンポが遅くて『あれ?』と思いました。また曲目もヒット曲をたくさんやるのかと思っていたら、当時まだ出ていない新曲をやったりしていて。当時2公演のチケットを持っていたんですけど、弟に頼み込まれて1枚譲っちゃったんですよね。今思えば観に行けばよかった…」
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドのフィギュア
「これは私がザ・ビートルズを好きだということを知っている方にいただいたものなんです。“サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド”というアルバムのリリースを記念して当時作られたフィギュアですね。これを持っている人は少ないんじゃないかと思います」
■西原’s ザ・ビートルズグッズコレクション 思い入れベスト■
リアルタイム時代の雑誌
「なんといっても当時の熱量が一番伝わってくるのは雑誌ですね。ザ・ビートルズの写真が出てるのが嬉しくてなんでも買っちゃうんですよ。というのも、今みたいにネットもないから情報がとにかく少なくて、雑誌だけが頼りだったんですよ」
■西原’s ザ・ビートルズグッズコレクション
手に入れるのに苦労したベスト■
「未完成」作品第一番 トゥー・ヴァージンズ
「これはジョン・レノンとオノ・ヨーコが1968年に出したアルバムです。全裸の2人が写ったジャケットが物議をかもして、当時日本では発売されなかったんです。知り合いが、私が苦労して探しているのを知って、レコード屋で見つけて教えてくれた1枚ですね」
リアルタイムで追いかけた軌跡こそが最大のコレクション
思春期の頃にリアルタイムでザ・ビートルズに衝撃を受けた西原さん。やはりザ・ビートルズグッズは当時のものが一番だそう。
「ザ・ビートルズは今でも新しいアイテムが発売されますが、それが一番困るんですよ。リマスターとかリミックスとか。『それもう持ってるから!』と思いつつ買っちゃうんですけど(笑)。でも、やっぱりリアルタイムで買っていたものが一番ですね」
しかしそんな西原さんにも欲しいザ・ビートルズグッズはあるのだそう。
「もうどこかお店に行ってグッズを探すということは特にしないですが、当時持っていたのにいつのまにか無くなっちゃってた雑誌は欲しいですね」
ザ・ビートルズが現役で活躍していた頃、リアルタイムで追いかけて購入したアイテムの数々が自然とコレクションになった、というコレクターである西原さんへ最後の質問を。ザ・ビートルズと出会って得たものや、人生が豊かになった実感などはありますか?
「人生が豊かになったかどうかは分かりませんが、私のすべての原点がザ・ビートルズだったかもしれないと、最近になって思いますね。それと私がザ・ビートルズ好きということを知って、お客さんがたまにグッズをくれたりするんですよ。それはすごくうれしいですね」
- ■コレクター's データ■
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- コレクション:ザ・ビートルズグッズ
- コレクション歴:50年以上
- コレクション数:100以上(取材したスタッフが予測!)
- 最高額:お金だけでは手に入らない、超レア品多数(レコードの付録・譲り受けたアイテムなど)
Information
- コレクターズローン
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