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笑顔が絶えない、楽しいお店をつくる

接客中の筒井さん

 筒井さんが店長になって実現したいことは、誰もが笑顔になれる店をつくること。来店したお客さまに満足いただき、また、従業員も働いていて楽しい店にしたいと語ります。

「『三ツ星マート』は多くの店舗がありますが、その一つひとつに違った個性があります。そこには店長をはじめそこで働くスタッフのアイディアや考え方が色濃く出ています。最近では一般客として『三ツ星マート』のいろんな店舗に足を運んで、料理の盛りつけ方の工夫、お店づくりのアイディアなどを見てまわることが自分の趣味のようになっています(笑)。幅広い勉強ができてありがたいですね」

 またカフェやレストランなど、どんな種類の飲食店を訪れても、そこで働くスタッフの所作や対応、気遣いや料理の盛りつけ方などに目がいってしまうそう。

「実際に自分がお店で働くようになってから、他の飲食店に足を運ぶといろいろな気づきが得られるようになりました。良いと思ったところは取り入れながら、誰もが笑顔になれるお店づくりを目指しています」

自分自身の店を、いつかオープンしたい

インタビューに答える筒井さん

 今は飲食業を1から学んでいる最中と話す筒井さん。ゆくゆくは自分自身のお店をオープンさせたいと話します。

「お酒と味や素材にこだわった創作料理を提供する居酒屋をつくりたいと思っています。お客さまと話をしながら、ゆったりと楽しんでいただけるお店にしたいですね。お客さまとコミュニケーションを大切に考えています」

 現在勤務している『三ツ星マート』は、筒井さんの一つの目標になっているそう。

「『三ツ星マート』は、地元の方々にとても愛されているんですね。学生さんのグループが毎週いらっしゃったり、子連れのファミリーで来店される方も多かったり。このお店が、いろんな笑顔をつなぐ役割を果たしているんです。自分の店も、そのように地域や地元の人たちに愛される場所にしたいです」

 現在の職場の周囲の方々も、筒井さんの夢を応援してくれています。

「今は何でもチャレンジして学ぶ修行の身です。まわりにたくさん目標となる人がいますし、いろんな経験をさせてもらっています。一つひとつしっかりと勉強して、早く自分の理想とするお店を開店させたいですね」

 筒井さんのお店が実現されるのは、そう遠い未来ではないのかもしれません。

Mini column

これから飲食店を出すなら、「都心と地方」どっちを選ぶ?

人口と飲食店数の比較

 カフェやレストラン、居酒屋など、街を歩くと数多くの飲食店に出会います。総務省統計局の「経済センサス(2012年度)」によると、飲食店が最も多い都道府県は、3,480,473軒の東京都(全国に占める割合18.1%)。一方で最も少ないのが、78,302軒の鳥取県(同0.4%)。その2つには、約45倍もの差があります。しかし、飲食店の出店には一概にどちらが良いとは言えないようです。人口と飲食店数を比較してみましょう。人口13,216,221人(2012年、東京都調べ)の東京の場合は、約4人に対して飲食店1軒という計算に。それに対し、人口581,870人(2012年、鳥取県調べ)の鳥取県では、約7人に対して飲食店が一軒になります。つまり、鳥取県の方が一店舗あたりの人口が多い換算になるのです。もちろんこの他にも、商圏内の人口や賃料、競合店舗数といったさまざまな要素が影響しますが、興味深い数字です。人口や飲食店数の多い都心部か、または地域密着の地方か。これから飲食店をオープンするなら、あなたはどちらを選びますか?