お店の中でも外でもみんなを楽しませる

　『スポジック・カフェ・ドゥ』では料理やお酒づくり、さらにお客さまとの会話や音楽のセレクトなど幅広い業務に携わっている中谷さん。

「お店でサッカーは一つのインテリアのようになっていて、女性を中心にさまざまなお客さまがいらっしゃいます。いろんな人と知り合えて勉強にもなるし、とても刺激をもらっています。飲食業の仕事はとても楽しいですね」

　やりがいを感じる毎日の業務の中で、中谷さんにはあるこだわりがあるそう。

「料理の味や空間の心地よさだけでなく、客層やそのときの状況を見ながら音楽を変えるなど、見えないところにもこだわっています」

　また、「澤田さんと、ビーチサッカーや音楽イベント、バーベキュー大会などを企画して、年に数回実施しています」

　このような行動の根底にあるのは、地元や仲間そしてサッカーや音楽などを、少しでも多くの人に楽しんでもらいたいという気持ち。中谷さんは、「すべて自分たちで運営を行なうので大変ですが、みんなが喜んでいる姿を見ると、本当に自分も嬉しいんです。お店の中でも外でも、みんなが楽しんでくれれば、それで成功だと思っています」と明るい笑顔で話します。

良い影響を与えられる組織でありつづけたい

　中谷さん自身が今、もっとも大切にしていることは、「求められる人間、必要とされる人間になる」ということ。「僕は誰かに影響を与える人間ではないけれど、影響を与える組織ではありたいと思います」と熱く語ります。

　そういった強い気持ちは、浜松エリアのみならず日本各地でのイベントの開催、また、地元の子供たちを対象としたサッカー教室の開催など、着々と具現化しているようです。

「子供たちにも、ただサッカーを教えるというのではなく、一人ひとりが持つ発想力や創造力を育むことを一番の目的にしています。いろんな場所で自由に遊びを考えたり、音楽をかけながらの練習でリズム感を養ったりと、サッカーを通してよりクリエイティブに人生を楽しめる子供を育てるのに、自分も貢献できたらいいなって思っています」

　地元・飲食業・サッカー。そんなキーワードを自在に繋ぐ活動をつづける中谷さん。

「周囲には地元愛の強い人がいっぱいいます。この場所に自分や自分たちのやりたいことが揃っているので、これからも地元をもっともっと元気にし、楽しんでいきたいと思います」