社長メッセージ

お客さまにとって
真にお役にたてる存在を目指し、
地域の豊かで実り多き未来の実現に
貢献してまいります。

社長 嵯峨行介

お客さまにとって
真にお役にたてる存在を目指し、
地域の豊かで実り多き未来の実現に
貢献してまいります。

 新型コロナウイルス感染症の影響を受けておられる皆さま、本年7月1日からの大雨による災害により被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。併せて、治療や感染拡大防止、災害復旧にご尽力されている関係者の皆さまに、深く感謝申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症の終息時期が見通せない状況が続く中、当社は、地域金融機関の使命である金融仲介機能を全うすべく、皆さまの資金繰りなどのご相談に迅速かつ柔軟に対応してまいりました。また、今回の大雨により被害に遭われた皆さまへの物資や義援金による支援に加えて、ご返済に関するご相談や新たなお借入れのご要望等、様々なお取引に関するご相談について、皆さまのご事情を考慮のうえ、柔軟に対応しております。今後とも地域の皆さまへの支援と経済活動の回復を最優先課題として取り組む所存です。

経営環境の変化と当社のビジョン

 世界的な新型コロナウイルス感染拡大によって各国でロックダウン等の措置がとられ、人の移動や経済活動が制限され、国内外の経済は大きな打撃を受けました。さらに、新型コロナウイルス感染症は生活様式にも影響を与え、人々のライフ・ワークスタイルにも変化を迫り、テレワーク市場やインターネットを通じた非対面サービスを活用した消費行動の拡大をはじめ、様々なサービスのデジタルシフトが進んでおります。また、金融緩和政策の長期化、少子高齢化・人口減少、デジタル技術の急速な進展、異業種の参入などにより、私ども地域金融機関を取り巻く経営環境は大きく変化し、またその変化のスピードは一層増しております。
 こうした環境変化の中、当社は2019年11月に策定した中期経営計画“Re:Start 2025”(以下、「中期経営計画」といいます)において、コアビジネスであるリテールバンキングを通じた独自の価値をご提供し、お客さまに心から満足していただき、社会への価値提供も実現できる“新しいスルガ銀行の創出”をビジョンとして掲げ、ビジネスモデルの再構築に取り組んでおります。

中期経営計画の進捗状況

 中期経営計画では、2022年度までを第1フェーズとして、シェアハウス関連融資問題など重点課題への対処と、店舗業務改革をはじめとした経営資源配分の最適化を進めるとともに、コアビジネスであるリテールバンキングや、市場性運用、新規事業などを推進しております。

信用回復に向けた取組み

 最初に、重点課題への対処ですが、創業家との関係解消は2020年2月に完了いたしました。シェアハウス関連融資等の問題につきましては、2020年3月と2021年3月に東京地方裁判所の調停委員会の調停勧告に基づき、シェアハウスローン債権の一括譲渡の実施にて延べ500名以上のお客さまとの解決に応じ、シェアハウス関連融資等の問題の早期解決に向けた対応を進めております。引き続き、本年8月末までに調停を申立ていただきましたお客さまの債権一括譲渡には対応させていただき、また、期限後もお客さまお一人おひとりの状況に応じたご返済相談等に真摯に取り組んでまいります。

経営戦略を推進するための事業基盤の整備

 次に経営資源配分の最適化につきましては、店舗の統廃合や店舗の営業・業務の効率化と人財のリアロケーションにより、多様な営業スタイルによるお客さま接点の拡大と、業務・店舗運営コストの削減を両立させるべく構造改革を進めております。地元の静岡県・神奈川県においては、お客さまの利便性への影響、店舗の近接性、自治体との関係性などを総合的に勘案し、2020年度・2021年度(6月末時点)で3店舗の統廃合を進め、首都圏・広域エリアでは営業力の強化とコンプライアンス管理の徹底を目的として、2020年度に6店舗の統廃合を行いました。
 また、当社グループ機能を見直し、経営資源の最適化を図るため、グループ内の子会社3社に重複していた保証業務とリース事業を「ダイレクトワン株式会社」に統合しました。また、不採算であった「LNP株式会社」(保険募集業務)と「中部債権回収株式会社」(債権管理回収業務)は事業を清算しました。

独自の個人ローンによる価値提供

 コアビジネスと位置付けるリテールバンキングでは、当社が長年築き上げてきた独自のインフラとノウハウを活用した個人ローンを柱と位置づけ引き続き推進しております。投資用不動産ローンはこれまでよりもリスクを抑えたミドルリスク・ミドルリターンの事業モデルへ転換し、ローンポートフォリオの「質」の転換を目指しております。具体的には、接点のほとんどなかった富裕層・準富裕層のお客さまへローンをご提供すべく、これまでお付き合いのなかった不動産業者さまなどを加えた営業チャネルの再構築や、定量的な指標による審査の導入、リスク管理強化を進めています。コロナ禍においても電話・メール・TV会議、名刺管理システムの活用などの非対面リレーションにより、新たな営業チャネルと関係を構築することができ、富裕層や準富裕層のお客さまからのローンのお申込みが増加しています。
 住宅ローンは従来から強みとしているオーダーメイド対応と長年蓄積したデータベースに基づく審査ノウハウによって、多様化する社会から生まれる新しいセグメントのお客さまに当社独自のご提案をしております。また、ウィズ・コロナにおけるライフスタイルの変化を受け、セカンドハウス購入ニーズが高まっている中、首都圏へのアクセスも良好な静岡県東部・神奈川県西部のリゾート地を抱える当社の地の利を活かし、セカンドハウス・リゾート購入用の専用商品を投入し、投資でのご用命にもお応えしながら、積極的に取り組んでおります。
 中期経営計画において新たなビジネス領域としてスタートしたストラクチャードファイナンスにつきましては、営業面・管理面ともに順次経営資源を追加配賦しながら、案件種別や物件地域の分散なども図り、順調にミドルリスク・ミドルリターンのポートフォリオ構築が進んでいます。

ソリューション型営業モデルへの進化に向けて

 個人ローンに加えて、これからのリテールバンキング戦略の方向性として、「あってよかった、出会えてよかった、と思われる存在でありたい。」の企業理念のもと、地域のお客さまへの提案力の「質」の向上と最適なタイミングとチャネルによる最適な課題解決策のご提案により、真にお客さまのお役に立てる存在を目指し様々な取組みを推し進めています。具体的には、静岡県・神奈川県において、お客さまのニーズや地域の特性に合わせたきめ細やかな対応ができるよう、組織を8エリア制から30エリア制へ細分化したうえで、各店舗をハブ店舗とサテライト店舗に区分します。ハブ店舗に営業機能を集約させ、サテライト店舗ではご来店いただくお客さまが当社をメインバンクとしてご利用いただけるよう、預金や決済サービス等のご提案を中心に行います。また、主にサテライト店舗において、フロントラインの人財とお客さまとのコミュニケーション時間の創出を目的に、店舗のバックオフィス業務の本部集約と業務のデジタル化による効率化を進め、お客さまとの接点を「質」「量」ともに高め、ソリューション営業の高度化と業務・店舗運営コストの削減の両立を目指します。

持続可能な社会の実現に向けて(ESG/SDGsへの取組み)

 このたび、当社グループでは持続可能な地域社会の実現と企業価値の維持・向上を目指し、当社グループが優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)の策定を行いました。ステークホルダーから求められる社会的責任や、多様化する社会・環境課題を鑑み、「盤石なガバナンス基盤の確立」「社員が活躍・成長できる環境の整備」「サステナブルな地域経済・社会の構築」「環境保全への貢献」の4つの領域をマテリアリティとし、SDGsとの関係性を整理しました。今後、グループ全体でSDGsの達成に向けた取組みを高度化させてまいります。さらに、今後は、SDGsを共通言語として、地域の皆さまとともに持続可能な社会の実現を目指してまいります。

ステークホルダーの皆さまへ

 コロナ禍により社会のあり方や経済環境が激変する中、私どもスルガ銀行グループは、「お客さまのお役に立てることは何か」を常に考え、役職員のスキルアップや商品・サービスメニューの拡充に努めるとともに、外部連携先のネットワークも活用したコンサルティング機能の強化により、お客さまや地域の豊かで実り多き未来の実現に向けて全力でサポートしてまいります。
 皆さまにおかれましては、今後とも温かいご支援と、変わらぬご愛顧を賜りますよう心よりお願い申し上げます。