社長メッセージ

長期的にありたい姿“Waku Waku Only One”

はじめに─“Wasabi”とスルガのDNA

  静岡県が誇る名産品Wasabiは、スルガのDNAにも通じるものです。なぜそう考えるのかについては、後でお話ししますが、私は個人的にもWasabiが大好きで、特に、本ワサビは少し値が張りますが、これだけは節約せず、自宅ですりおろしてワサビごはんやワサビを添えた焼き鳥などを堪能しています。
  さて、Karaoke(カラオケ)、Kawaii(カワイイ)、Matcha(抹茶)など、世界でそのまま通用する日本語はいくつかありますが、Wasabiもその一つです。「お茶」と「Matcha」の違いが世界中で理解されてきているように、「本ワサビ」と「西洋ワサビ(ホースラディッシュ)」の違いについても、グローバルレベルで認識が広がりつつあります。
  私たちが日常的にスーパーマーケットで目にするチューブ入りワサビの多くは、西洋ワサビに緑の着色をしたものですが、辛味が強く、鼻にツンとくる鋭い風味が特徴です。一方、日本古来の本ワサビは、口に含んだ瞬間の上品な甘みと、その後に広がる穏やかな辛味が特徴です。
  ここで重要なのは、どちらが良い・悪いということではありません。消費者が「価格だけで判断」するのではなく、「同じワサビでも違いがあるのだから、価格が違って当然。料理によって使い分けよう」と、本質的な価値への理解が進むことが大事なのです。この理解の深化こそが、結果としてWasabi全体の市場を世界へ広げる原動力となっていると、私は考えています。
  私たちの地元である静岡県には、Matchaに続き、このWasabiのように、お客さまがその「違い」を深く理解し、そこにワクワクする価値を見いだし、結果として市場が世界へと広がっていくスター商品を数多く生み出してきた実績があります。このように「違いを追求し、お客さまにワクワクを届け、市場が広がる好循環」を大切にする価値観は、「違いの創造」を経営方針に掲げるスルガのDNAと通じていると私は考えています。

前中期経営計画
─貸出2倍、利益3倍、株価4倍、そして社員の明るさ5倍の達成

  前中期経営計画において私たちが掲げたテーマは、「スルガ再成長軌道の本格始動」でした。結論から申し上げますと、この目標は達成できたと考えています。
  3年前のスタート当時の状況を振り返ると、私たちを取り巻く環境は厳しいものでした。過去に取り組んだ融資(Oldポートフォリオ)の返済圧力が高く、新たな融資を積み上げても、貸出金残高が減少するというマイナス成長から抜け出せずにいました。しかし、この3年間で再成長(V字回復)を遂げ、将来の展望を確実なものにすることができました。
  前中期経営計画の開始前(2022年度)の当社単体の貸出実績(ローン等の新規実行額)は2,362億円でしたが、2025年度には4,527億円に達し、法人向け貸出も含めると5,367億円という結果になりました。すなわち、この3年間で貸出は約2倍の成長を達成したことになります。
  利益については、2022年度の経常利益112億円に対し、2025年度は345億円となり、3倍以上の成長を遂げることができました。株価についても、前中期経営計画開始前(2023年3月末)と比較して2026年3月末には4倍以上へと上昇しました。このように、「貸出2倍、利益3倍、株価4倍」という前中期経営計画3年間の業績は、「スルガが確固たる再成長軌道に乗った」ことを示す結果であると考えています。
  そして、私が業績以上に誇りに思い、最も重要と考えているもう一つの成果は、「スルガの将来は明るい」というメッセージを、全社員が信じ、日々の行動で実践し続けてくれたことです。私の実感としては、「貸出2倍、利益3倍、株価4倍」に続き、社員の明るさは5倍になったと肌で感じています。この明るさ5倍を裏付けるエピソードがあります。前中期経営計画が開始してからの3年間、当社に入社した新卒社員が一人も離職しなかったのです。入社後3年以内の新卒離職率が一般的に30%程度と言われている中、この実績は「明るいスルガ」の象徴であり、今後は「明るさ」を超え、「最もワクワクする銀行」へと進んでいきたいと思っています。

ローン等の新規実行額・経常利益・スルガ銀行株価推移

経営環境
─規模より「違い」を追求。お客さまへワクワクを届けることが最優先

  現在、地方銀行業界では、経営統合や再編による大規模化の波が急速に進んでいます。大規模化の追求は、システムコストの低減や業務の効率化など、確かなメリットをもたらすものであり、将来を見据えて経営モデルの改革に取り組む銀行が増えていることは、地方銀行業界全体にとって健全な動きであると考えています。
  一方で、私たちスルガにおいては、規模の前に、ワクワク感を追求することが、当社の企業価値を高めるために大切だと私は考えています。私たちは、「あってよかった、出会えてよかった、と思われる存在でありたい。」を企業理念として掲げています。この理念を実現するためには、他にはない私たちだけの「違い」を創造し続けることが不可欠です。規模を拡大し、均質化された巨大組織の中で効率化を追求する経営モデルの下では、「違いの創造」をし続けることは簡単ではありません。そのような経営モデルより、社員一人ひとりが「違いの創造」を最優先に位置づけ、新しい挑戦にワクワクできる企業風土を育んでいく方が、スルガらしい持続的な成長につながると考えているためです。
  ただし、規模を優先しないことが、経営効率等の基礎体力を疎かにすることを意味するものであってはなりません。独自のビジネスモデルを貫くためには、それを支える基礎体力が求められます。当社はコスト構造改革を進め、経費率を示す コアOHR(コア・オーバーヘッド・レシオ)は既に 50%程度に低下し、業界の中でも高い水準の効率性を達成しています。バランスシート品質についても、2025年度末の有価証券の評価損益はプラス373億円、国内債券のデュレーションは1.8年と金利ある世界におけるレジリエンスが高い水準にあります。このように、コスト効率やバランスシート品質といった基礎体力が堅持できてこそ、スルガが独自性ある経営モデルを選択することができると考えています。

新中期経営計画の始動
─長期的にありたい姿“Waku Waku Only One”

  こうした環境認識と過去3年間で築いた確固たる経営基盤を礎に、2026年4月に新しい中期経営計画を発表しました。そして、この新中期経営計画の策定にあたり、当社は、初めて「長期的にありたい姿」を明確にしました。この「長期的にありたい姿」は、多くの若手・中堅社員と時間をかけて侃々諤々の議論を重ね、未来への想いを形にしたものです。様々な部署の社員と、どんな時、どんな仕事をしている時にワクワクするのか、もっとワクワクするためには、会社として、個人としてどんな行動をすべきか、といったテーマでディスカッションを繰り返してきました。その結果、私たちの根底にある強い想いとして結晶化したのは、次の3点です。
  第一の想いは、「違いの創造」です。私たちのビジネスモデルは、他の地方銀行とは大きく異なります。その結果として、私たちは業界トップクラスのROA(総資産利益率)を実現しています。しかし、競合もすぐに追いついてきますから、これまでのやり方に安住はできません。これからも、軸足をしっかりと保ちながら、目線を変えて新たな領域へ踏み出す Pivot(転軸)にチャレンジし続けること。過去の成功体験にとらわれず、常に新たな「違いの創造」を追求することへのコミットメントが、この第一の想いに込められています。
  第二の想いは、「社員が主人公」であるということです。会社を動かすのはヒトであり、社員を組織の歯車として扱うような職場環境からは、「違い」は生まれません。そうではなく、社員一人ひとりが自律的に考え、リスクを恐れず挑戦するファースト・ペンギンを志向する企業風土を育むことが不可欠です。そのために当社はヒトへの投資を最も重要な成長投資と位置づけ、積極的に行う方針を明確にしました。
  第三の想いは、「規模よりワクワク感」の追求です。スルガの持続的な成長モデルはどうあるべきか、徹底的に議論を重ねた結果、多くの社員から、規模を優先する銀行ではなく、お客さまにとっても、そして自分たち自身にとっても、「ワクワク」を感じる銀行にしていきたい、という力強い想いが浮かび上がりました。
  これら3つの想いを集約し、私たちが目指すべき「長期的にありたい姿」として策定したのが、次のビジョンです。
  「社員一人ひとりが『違いの創造』に本気で取り組み、お客さまのワクワクにつなげ、それを誇らしく社員が語り合う。そんな、最もワクワクする銀行を私たちは目指す」そして、このビジョンを象徴するキーワードが “Waku Waku Only One(ワクワク オンリーワン)” です。私自身も、スルガが “Waku Waku Only One”を自負できる銀行になることを確信し、日々の経営判断の揺るぎない軸としていく考えです。

長期的にありたい姿

新中期経営計画のKPI
─ROE11.0%以上

  新中期経営計画において一貫しているテーマは、「違いの創造による質の向上」です。ここで言う「質」とは、生産性などの効率性や健全性だけを指すものではありません。第一に、スルガを動かす主人公である社員一人ひとりのエンゲージメントの向上。第二に、スルガ独自のビジネスモデルがもたらす高い RORA(リスクアセット対比のリターン)。そして第三に、それらの結果としてもたらされる資本効率、すなわち ROE の向上を意味しています。
  私たちは、新中期経営計画の最終年度にあたる 2028 年度において、ROE11.0%以上という、高い目標を掲げました。これまでの目標であった 8%から見ると大きな飛躍に見えるかもしれませんが、決して無理な水準ではありません。当社の強固な基礎体力と社員の持つ無限のポテンシャルを慎重に見極め、十分に達成可能な目標であると確信しています。
  この目標達成に向けて、私たちは「量」から「質」への転換を加速させていきます。前中期経営計画では、一つの事業領域に依存する「富士山モデル」から、4つの自律型プロフィットセンターがそれぞれ独自の強みを発揮する「八ヶ岳モデル」への転換を進めました。これからの3 年間は、この八ヶ岳モデルをさらに深化させ、Pivot(転軸)に挑戦することで、違いをさらに磨き上げ、「質」の向上による持続的な成長を実現していきます。

ROEの推移と中期目標

クレディセゾンとの協業
─アライアンス戦略による持続的成長

  当社が持続的に成長し、企業価値を最大化していくために、外部パートナーとの連携は不可欠です。新中期経営計画においては、既存の 4つの自律型プロフィットセンターに加え、「アライアンス事業」を第5 番目のプロフィットセンターとして新たな収益成長領域に位置づけました。
  2023 年にスタートしたクレディセゾンとの資本業務提携は、両社の強みを融合させ、相互に化学反応を起こしながら順調に進捗しています。これまでの協業では主に、新規のお客さまに対する住宅ローンや不動産ファイナンスといった貸出関連ビジネスが中心でしたが、今後は、この提携を第 2ステージへと進めていきます。
  具体的には、貸出関連ビジネスから調達関連ビジネスへと協業の幅を広げます。2026 年度下期にはセゾン支店を開設し、セゾンカード会員向けのバンキングサービスを提供する計画です。クレジットカードと銀行口座をシームレスに連携させ、お客さまの利便性を飛躍的に高める独自の金融ソリューションを提供し、粘着性の高い預金基盤の拡大を図っていきます。また、将来的には、中堅・中小法人向けのビジネスも視野に入れた第 3 ステージへの展開も検討していく予定です。

今年度(2026年度)の業績見通し
─成長を牽引する4つのポイント

  2026年5月に公表した今年度の業績見通しですが、単体の経常利益が前期比 36.1%増加の 470億円と、力強い成長を見込んでいます。この収益成長を牽引するのは、主に 4つのドライバーです。
  1つ目は、ローン等の新規実行額です。足元の不透明な金融・経済環境を踏まえ、リスク・リターンの質にこだわって、堅実な積み上げを計画しています。特に、コミュニティバンクにおいては地元の法人・個人事業主のお客さまへの事業性融資に積極的に取り組んでいきます。
  2つ目は、「金利ある世界」における資金利益の拡大です。2025年度末時点において、当社の貸出金は 83%が変動金利で構成されており、金利上昇は当社業績にとって追い風となります。この変動金利比率は業界内でもトップクラスです。
  3つ目は、政策保有株式の計画的な縮減です。資本業務提携先であるクレディセゾン以外の政策保有株式についてはさらに削減を進め、2028 年度末を目途に、連結純資産の 2.5%程度まで縮減する計画です。
  そして 4つ目は、「ヒト・AX(AI トランスフォーメーション)・地元」への積極投資です。これらへの投資により経費の絶対額は増加しますが、トップラインの伸長により、経費率を示すコアOHR(コア・オーバーヘッド・レシオ)は引き続き 50%程度という高い効率性を堅持していく計画です。

持続的成長のカギ
─未来を拓く「ヒト・AX・地元」への積極投資

  私たちが持続的に成長し、かつ高い資本効率を維持していくための鍵は、「違いの創造」をし続けることに他なりません。そして、その推進力となるのは間違いなくヒトです。さらに、今のビジネスにおいて「違いの創造」を加速させるためには、最新のテクノロジー、特に AIを新しいアイデアの壁打ち相手として共創していくことが、ますます重要になっています。
  そして、私たちが「違い」をお届けするコアマーケットは、地元である静岡県・神奈川県のお客さまです。だからこそ、地元の皆さまと共に歩み、地域経済の発展に向けて、私たちも一企業として汗をかき、全力で貢献していきたいと考えています。
  「ヒト」、「AX(AI トランスフォーメーション)」、「地元」。この 3つの領域が、当社にとって最優先の成長投資領域であり、この 3 本の柱に経営資源を集中投下することが、スルガの未来を盤石なものにすると確信しています。

成長投資領域Ⅰ
─プロフェッショナル人財の育成

  ヒトへの投資において私たちが軸としているのは、「ベテラン社員の活躍」、「女性や多様な人財の活躍」、そして「個の専門性を活かす組織」の構築です。特に、銀行ビジネスでは、専門性の高い人財の活躍がますます重要になっています。当社のビジネスモデルは、複数の事業領域が連なる「八ヶ岳モデル」へと発展しており、各事業領域で求められる専門性は異なります。個の専門性を活かす組織へと進化させるため、事業戦略と人的資本投資をリンクさせて強力に推進します。この「個の専門性を活かす組織」への進化を推し進めるため、新中期経営計画では「プロフェッショナリティ認定者3年累計 500 名以上」という人的資本指標を掲げました。
  また、プロフェッショナル人財の育成と並行して、風通しの良い組織風土づくりにも、当社は積極的に取り組んでいます。その一例ですが、社員の家族や子どもたちを職場に招くオープンオフィスを本店・スルガ平・東京の各本部で昨年開催しました。家族の職場見学や子どもたちが社長の椅子に座って写真を撮るなど、アットホームで温かい光景がオフィスに広がりました。こうした手作りのイベントを通じて、社員が笑顔になり、家族や友人に自社のことを誇らしく語ることのできる組織への変革が進んでいることを実感する機会となりました。

成長投資領域Ⅱ
─「違いを共創するパートナー」としてのAI

  経営戦略の柱の一つとして重要視している AX(AI トランスフォーメーション)についても、スルガ独自の取組みを進めています。金融機関が AI を導入する際、ともすればコールセンターの効率化や生産性向上といった文脈で語られがちです。当社も、全社を挙げて AX を進め、「業務効率化 30%」という目標に挑んでいます。ただし、私たちが目指す AX の本質は、効率化に留まりません。私たちの DNA である「違いの創造」を研ぎ澄ますための「共創のパートナー」として AI を活用していくことが重要です。
  例えば、社員同士がアイデアを出し合うブレインストーミングの場に AI も参加し、「AI はどう思うか」と壁打ち相手として問いかける。まさに共創の仲間として AI を迎え入れ、AI を単なるツールではなく、「違いを共創するパートナー」と位置づけています。
  先日も役員向けの AI 勉強会を実施しました。経営陣を含め全社で、積極的に AI に触れ、ワクワクしながら新しい可能性を探求するカルチャーが着実に広がっています。AI の進化のスピードはあまりに速く、10 年後を見通すことは困難ですが、人が AI と共存し、積極的に活用していくことが不可欠であることだけは間違いありません。

成長投資領域Ⅲ
─地域社会との共生

  そして、私たちが忘れてはならないのは、過去の厳しい時代に、当社を支えてくださったのは、地元である静岡県や神奈川県のお客さまの存在です。この深いご恩に対する感謝の念こそが、経営の根幹です。
  その想いを具体的な行動に示すべく、これまで東京本部に集中していた企画や広報部門といった本部機能を、2026 年 4 月に三島へ移転しました。日本橋の東京本部は依然として当社最大の営業拠点ですが、経営の司令塔となるスタッフ機能を地元の沼津・三島へ原点回帰することで、地域に深く根ざし、地域と共生していく姿勢を明確にしました。
  また、地域貢献を組織的に推進するため、2025年4月に地域創生室を設置しました。この部署は、自転車を軸にした地域協働を通じ、持続可能な地域経済の発展に貢献することをミッションとしています。新中期経営計画では、「地元経済への波及効果3年累計10億円以上」という目標を掲げ、持続可能な地域経済の発展に貢献する新しい価値創造に挑戦しています。

ガバナンスとコンプライアンスの徹底

  ガバナンスとコンプライアンスの徹底についても、私たちは歩みを止めることはありません。アパマン問題等の不祥事を反省し、同じ過ちを二度と繰り返さないよう、堅確なガバナンスとコンプライアンス態勢を徹底しています。
  コンプライアンスの徹底と言うと、「厳しいルールを作る、浸透させる」ということだけに留まりがちですが、私たちが過去から学んだのは、「スピークアップ(声をあげること)ができる職場環境の整備」が、同様に大切だということです。
  このスピークアップできる職場環境を醸成するために、コンプライアンス統括部が主導している「いいね!ポスト」という取組みは象徴的です。通常、内部通報といえばネガティブな内容が中心ですが、それだけでは社員が気軽にスピークアップできる環境づくりには限界があります。そこで、内部通報の枠組みを称賛の声にも広げ、社員同士が相手の良いところを褒め合う仕組みとして「いいね!ポスト」を立ち上げました。この取組みのキャラクター「ほめぴよ」も、社員からの募集によって生まれました。
  内部通報の仕組みを、問題事案を報告する場だけで終わらせず、良いことを伝え合う場へと広げていく発想は、コンプライアンス統括部が率先し、社員がワクワクする施策として企画してくれました。このように、スルガらしい「違いの創造」と「ワクワク」が全ての組織に広がっていることを、日々の中で感じています。

結びに
─“Wasabi”をお手本に違いを創り続ける

  本メッセージの締めくくりとして、私たちが何よりも大切にしている企業理念「あってよかった、出会えてよかった、と思われる存在でありたい。」について改めて触れたいと思います。
  この理念は、単なる耳当たりの良い「お客さま第一主義」で止まるものではありません。平凡なサービスを提供するだけでは「あってよかった」とは思われても、「出会えてよかった」という感動体験には至りません。お客さまの想像を超える価値をお届けするためには、他にはない「違いの創造」に本気で取り組む必要があります。そして、その違いを生み出すのは、自律的に動く主人公である社員一人ひとりです。
  冒頭で触れたWasabiは、その象徴です。本ワサビは「違い」が際立つ一方で、大量生産には向きません。もしWasabiが、高級寿司店で使われれば十分だと満足していたら世界中で愛される存在にはなり得なかったでしょう。しかしWasabiは、目線を変え、さまざまな料理とのコラボレーションを生み出すなど、違いの創造に挑み続けました。
  このように、自らの「違い」という軸足をしっかり据えながら、新たな領域へ果敢に挑戦するPivot(転軸)の精神こそ、スルガのDNAそのものです。“Wasabi” をお手本に、Pivot による「違いの創造」を続けていくことが、私たちの進むべき針路だと考えています。
  私たちは、これからの3年間、“Waku Waku Only One” を旗印に、「ヒト・AX・地元」に積極的に投資し、違いの創造に挑戦し続けることで、持続的な成長と高い株主還元を実現していきます。
  ステークホルダーの皆さまにおかれましては、新しいステージへ向かうスルガ銀行に対し、引き続きの温かいご支援とご指導を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

  • 本稿に記載の計数は、原則としてスルガ銀行(単体)のものです。ただし、新中期経営計画のKPIであるROEなど、一部の指標には連結決算の計数を記載しております。
  • コアOHR(%)=経費÷コア業務粗利益(投資信託解約益は除く)×100

2026年7月