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ヘルメットを磨く長谷川さん

足元を固めながら、夢をカタチにする!

セレクトショップオーナー
長谷川 高志さん

東急東横線新丸子駅(神奈川県川崎市)近くの住宅街にある、ファッションやヘルメットなど幅広い商品を扱うセレクトショップ『King Kong Helmets(キングコングヘルメッツ)』。2011年にこのお店をオープンさせたオーナーの長谷川高志さん(37)に、開店のきっかけや苦労点、また仕事のやりがいや、これからの夢などについてうかがいました!

いつか何かを発信したいと、学生時代から考えていました

長谷川さん

 大学生のときから「いつか自分のものを世の中に発信したい」と常に考えていたという長谷川さん。大学卒業後に就職した菓子メーカーでは、営業や販売促進を経験。商品をいかに世の中に広げるかに苦心しながらも、モノをつくり情報を発信することの楽しさに魅せられていたといいます。

 転機が訪れたのは、30歳を目前にしてのこと。「もっとモノづくりや販促の知識を深めたくて転職を決意しました」と、広告業界に転身。ネットやマス広告などを手がけると、もっと制作の部分にも携わりたいとデザイン・プロダクションに入社。広告のプランニングからプロデュース、さらに実制作までのスキルを実践で学びました。

「いつか何かを発信したいとずっと思っていたので、まずはモノをつくることや情報を発信することのスキルや経験を積もうと思いました。キャリア形成も、自然とその流れになって行ったのだと思います」

 最初から具体的な展開が見えていた訳ではなかったと語る長谷川さん。「いつか何かを…」の夢に現実性が帯びてきたのは、35歳のときでした。

夢は追うだけではなくビジネスとのバランスが大切

長谷川さん

「自分の何かを発信したいという夢があっても、ビジネスが成立しない夢物語ではいけません。だから経験を積んで知識やスキルを身につけながら、その夢を成立させるタイミングをずっとうかがっていました」

 独立に至る経緯をこう話す長谷川さんが、中学生時代から大好きだったファッションやバイク・グッズを扱う自分のセレクトショップをオープンさせようと思い立ったのは、35歳のときでした。

「しかしただ商品を並べるだけでは、誰も見向きもしてくれません。だから、まずは知名度のあるブランドを取り扱おうと考えました」と、あまり世間に出回ってはいないけれど、自分が本当に良いと思うブランドに直接交渉をスタート。「お店を開くので取り扱わせてくださいって、自己紹介から始めて地道にコンタクトしていきました(笑)。大変な作業ではありましたが、とても好意的に受け入れてもらいました」

 運良く軸となる数ブランドと契約ができたことで、夢とビジネスのバランスを両立させることに成功した長谷川さん。いよいよ自分のセレクトショップをオープンさせることになりました。