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2012 Aug.31
d-laboロケットニュース24 Vol.4

金融危機の後でも「世界全体の幸福度は上昇している」との調査結果 幸せはいったいどこにある?

海外、国内問わず、おもしろいニュースやネット上での出来事などを独自の切り口で紹介するロケットニュース24。
その中からd-laboが“お金”にまつわるニュースをセレクトしてお届けします。

今回お届けするのは、世界各国の幸福度のお話。2008年に発生した金融危機後も上がっている!?経済的な豊かさという点では低~中程度の国の方が高い!?など、興味深い調査結果が出ています。是非ご覧ください。

ロケットニュース24 2012年3月1日掲載記事

金融危機の後でも「世界全体の幸福度は上昇している」との調査結果 幸せはいったいどこにある?

2008年に発生した金融危機は世界中の多くの国とその国民に甚大な被害を与えた。家や職を奪われた人も多く、各地で反格差デモが起きた。世界中に憂鬱な空気が広がっている、そう感じている人は少なくないと思う。しかし、フランスの調査会社イプシスから意外な調査結果が発表された。なんと世界の幸福度は金融危機以前の2007年と比べて上がっているというのだ。

イプシスは24カ国の成人1万9000名を対象に過去5年間、同じ方法で幸福度調査を実施してきた。「総合的に見ると、あなたは『とても幸せ、結構幸せ、あまり幸せでない、全く幸せでない』のどれに当てはまりますか?」という質問に対する回答をまとめたところ、「とても幸せ」と答えた人が2007年には20パーセントだったのに対して、2011年は22パーセントと上昇する結果となった。

今回の調査によると、いくつかの巨大な新興国の幸福度の伸びが特に顕著だ。トルコでは「とても幸せ」のポイントが16ポイント、メキシコでは10ポイント、インドでは5ポイント、アップした。一方で、インドネシアやブラジル、ロシアなど幸福度のポイントが下がっている新興国も存在する。ちなみに、日本においても「とても幸せ」の割合は6ポイントアップした。

政治科学の世界では、国が豊かになるほど、国民の幸福度は上がり、国民一人当たりの収入が2万5000ドル(約200万円)に達すると、それ以降の幸福度は安定すると信じられてきた。しかし、今回の幸福度調査ではそれが当てはまらない。

「とても幸せ」と回答した人の割合はインドネシア51パーセント、インド43パーセント、メキシコ43パーセントと、経済的な豊かさという点では低~中程度の国において高い幸福度が見られた。反対に経済的に豊かなオーストラリアやアメリカでは、「とても幸せ」という回答率は28パーセントと、上位国よりも大きく下回った。

ヨーロッパを見てみると、「とても幸せ」と回答したのはイタリアでは13パーセント、スペインでは11パーセントだった(深刻な債務問題を抱えているギリシャは今回の調査対象に含まれていない)。多くのヨーロッパ諸国では、世界の中でもとりわけ暗く憂鬱な空気が流れている。

今回の調査結果に基づくと、国の経済的な豊かさと国民の幸福度は必ずしも結びついていないようだ。英国のキャメロン首相やフランスのサルコジ大統領(当時)が「国民総幸福」を研究するプロジェクトを起ち上げるなど、幸福度を追求する動きも見られ始めている。

幸せはいったいどこにあるのか? その答えは簡単には見つからないが、少なくとも経済成長や物質的な豊かさだけに頼ることはできないということを、今回の調査結果は示している。

Very Happyと回答した人の割合

文 佐藤ゆき
撮影 ロケットニュース24
参照元 The Economist(英文)

ロケットニュース24より転載