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2016 May.10
コレクターズRoom Vol.18「飛行機グッズ」

中学生の頃から飛行機グッズを集め続ける元客室乗務員、
意外なこだわりのアイテムとは?

hane-cafe 店内

愛するモノに囲まれた暮らしは、豊かさと刺激に溢れているはず。「コレクターズルーム」では毎回、さまざまなコレクターを取材。コレクションする楽しさや自慢の品、収集に必要なお金のやりくり術などをご紹介します。

今回は飛行機グッズコレクターの守屋明さん。守屋さんは少年時代に飛行機に魅せられグッズ収集を始め、ついには航空会社に就職。ドイツのルフトハンザ航空の客室乗務員など、飛行機の周りで仕事を長年続けたのち、飛行機グッズを展示するカフェ「hane-cafe」を清澄白河にオープンしました。

hane-cafe

今回はそんな守屋さんに、飛行機の魅力や、カフェ開店の経緯を伺います。

テレビからはじまった飛行機への憧れ

7年前、清澄白河に「hane-cafe」を開いて以来、多くの飛行機グッズを店内に並べてもなお、自宅に数えきれないほどのコレクションが積み重ねられているという守屋さん。そもそも守屋さんが飛行機に惹かれたのは、いつ、どのようなきっかけからなのでしょうか。

「テレビの影響がいちばん大きいですね。小学校3年生のときに『アテンション・プリーズ』という、客室乗務員が主人公のテレビドラマを観たのがはじまりです。これを観て、『飛行機はかっこいいな』と最初に思い、子どもながらに、『パイロットになれたらかっこいいのかな』と仕事にも興味を持ち始めました。

守屋さん

小学5~6年の頃にも『兼高かおる世界の旅』という、ジャーナリストの兼高かおるさんが世界を回ってその国の文化を紹介するという内容の番組があり、毎回冒頭に飛行機が離陸するシーンが入るんですね。そのシーンを観て、『海外に行くなら飛行機だ』と、飛行機への憧れを強くしたんです」

テレビ番組の影響により、飛行機への興味を持ち始めた当時の守屋さん。しかしその頃の飛行機は今と異なり、「高嶺の花」だったと言います。

「当時、飛行機に乗るということは今のように日常的なことではなかったのです。ですが、それでも飛行機に乗りたいと思い、親に頼んでみたんです。そうしたら『自分のお小遣いからだったら乗っていい』と言われたので、名古屋から東京まで念願の飛行機に乗りました。

初めて飛行機に乗ってみて、『やはり飛行機は良い』と思いましたね。その少し後、中学生の頃に『白い滑走路』という、パイロットを主人公にした映画が公開され、それが私にはとても衝撃的で、『やっぱり自分はこういう仕事をしたい!』と強く思うようになりました」

飛行機フィギア

こうして、飛行機に関わる仕事がしたいと決意を固めるとほぼ同時に、守屋さんは飛行機グッズのコレクターとしてのキャリアを歩み始めます。

「その頃母親と買い物に行った時に、旅行代理店のカウンターに国内の航空会社の時刻表が置いてあるのを見つけたんです。それをもらって、帰り道に眺めているうちに『こんなところを飛行機が飛んで、こんな時間に飛んでいるんだ』と夢中になって、それから時刻表を集めるようになったんです」

旅行代理店のカウンターから国内航空会社の時刻表をもらうようになった守屋さんは、次第に空港へと足を運ぶようになったそう。

「空港の航空会社のカウンターには、時刻表のほかにパンフレットや荷物のタグがあったりして、頼むと『どうぞ』とくれるんです。荷物のタグなども、航空会社ごとにロゴやデザインが違うので、集めがいがあるんですよね」

「大学生の頃、日本の空港に乗り入れていない海外の航空会社に『グッズをください』と英語で手紙を書いて、返信用の切手も同封して送りました。すると9割以上は返信があって、グッズを送ってきてくれるんです。海外とつながっている気がして、『いつか飛行機で海外に行きたいな』と夢が広がっていくのを感じていました」

■守屋’s 飛行機グッズコレクション 高額商品■

日本国内航空のキャンペーンガールを鰐淵晴子さんという女優がやっていた頃の絵はがき

「日本国内航空という、のちに東亜国内航空、日本エアシステムになっていく航空会社があったのですが、その日本国内航空のキャンペーンガールを鰐淵晴子さんという女優がやっていた頃の絵はがきです。ネットオークションで手に入れたのですが、寝ぼけてケタを間違えて、千円にすべきところを1万円で落札してしまったため、高額になりました(笑)。でも、手に入れてよかったと思っています」

PANAMの機内カート

「PANAMの機内カートです。1台14万円程度と高かったのですが、清水の舞台から飛び降りる気持ちで、『今しか手に入らない』と2台購入しました。店をやめたらこれに飛行機グッズのコレクションを詰め込んで、地震が起きたときにはこれごと逃げようと思っています。私が買ったあと、値段が25万円まで高騰したので、当時買って良かったです」

■守屋’s 思い入れのある飛行機グッズコレクション■

全日空の737-200の模型

「全日空の737-200の模型です。小学校の頃に乗ったことがある機体なので、思い入れがありますね。当時の全日空は設立して20年ほど経った航空会社でしたが、その頃から好きな航空会社でした」

飛行機の時刻表

「1974年の5月、中学1年生の頃の私が最初に手に入れた時刻表。ここからコレクションがはじまったという、思い入れのある品です。

内容を見てみると、当時は国内線にも機内食があって、時刻の横にその記載があるんです。朝食・昼食・夕食・軽食のほかにDS(デラックス・スナック)というものがあって、子どもながらに『どんなものだろう?』と夢を膨らませて楽しんでいました」

■守屋’s 変わり種の飛行機グッズコレクション■

航空会社の人からもらった手紙

「まずこんなものをコレクションしている人はいないと思うのですが、航空会社の人からもらった手紙です。これは『時刻表などのグッズをください』と連絡したときにもらった返事が中心です。便箋にもロゴが入っていますし、『これも航空会社のグッズだ』と思ってコレクションしていました」

憧れをかなえたコレクター生活。
いまも変わらないあのときの気持ち

守屋さんのコレクションはお店だけでは収まらず、自宅にもグッズが無数に積み重ねられているそうですが、気になるその集め方は?

「高校大学時代は、平日に学校が休みになると、大きな袋を持って家を出て、9時過ぎくらいから赤坂~新橋~有楽町という航空会社の事務所が集中しているエリアをまわり、各航空会社の時刻表などをいただく、ということをしていましたね。

ですが、今はネットオークションがあるのでオークションで手に入れることが多いですね。また、今ではお店をやっていることもあり、いらなくなったグッズを持ってきてくださる方も多いです」

異国語が書かれた飛行機グッズ

今では模型や雑貨など、色々なグッズを集めている守屋さんですが、それでも自らのコレクションのルーツである“紙もの”を大事にしているようです。

「集めるグッズの種類はどんどん広がっていきましたが、あくまで時刻表やチケットなどの“紙”が基本ですね。今でも時刻表は集めています。どちらかといえば、飛行機グッズの中でも価値を見出す人が少ないものなんですけどね」

守屋さんは飛行機への愛を実らせ、実際に航空会社2社で務めてきた経験を持っています。ドイツのルフトハンザ航空でも客室乗務員を務めた守屋さんは、どうしてお店を開こうと思ったのでしょうか?

「ルフトハンザ航空に勤めていた頃はドイツに住んでいたのですが、海外に住んでいると日本では手に入らないような飛行機グッズも手に入るし、コレクター同士の交換販売会があって、どんどん物が増えていくんです。徐々に置く場所がなくなっていくし、飾る場所もないので、飛行機グッズもたまに箱から出して眺めるだけ、という感じになってきてしまいました。

ある時期から、自分が一生懸命集めてきたものがそういう状態なのが嫌だと思って。できるだけ人目に触れる場所に展示したいと考えるようになりました。老後にでも経済的に余裕があれば、私設のミュージアムみたいなものを作りたいと思っていたのですが、それも難しいなと思い、好きな人たちが集まってお茶でも飲みながら飛行機について話せる場所とし『hane-cafe』をオープンさせたんです」

hane-cafe 店内hane-cafe 店内

こうして飛行機ファンのみならず、地元のお客さんや清澄白河に遊びに来た人たちの憩いの場となっている「hane-cafe」のオーナーとなった守屋さん。最後に、今ほしい飛行機グッズはありますか?

「60年代~70年代の航空会社の紙ものが欲しいですね。私が飛行機を好きになった頃のものです。当時は子どもだったので、そこまでアンテナが広がらず手に入らなかったものや、知れなかったものがあるんですよ。そういうものをまめにオークションなどをチェックするようにしていますね」

三つ子の魂百まで。最初に飛行機に夢中になったときの気持ちが、今も守屋さんを動かしているようです。

■コレクター's データ■
  • コレクション:飛行機グッズ
  • コレクション数:数え切れない
  • コレクション歴:30年以上

文・照沼健太

Information

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