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2017 Sep.6
Topic on Dream ~夢に効く、1分間ニュース~ Vol.204

『相撲ファン』編集長に聞く大相撲観戦講座!
初心者でも120%楽しむ方法とは

『相撲ファン』編集長に聞く!初心者も120%楽しめる、大相撲観戦講座

日本出身力士としては19年ぶりとなる稀勢の里の横綱昇進に始まり、髙安の大関昇進、大横綱白鵬が歴代最多勝記録を更新するなど、ますます盛りあがりをみせる大相撲。今、日本の伝統競技である相撲を生で観戦してみたい!という人が増えています。初心者のための相撲観戦の楽しみ方を、『相撲ファン』編集長の安田洋明さんに伺いました。

国技館はテーマパーク!
非日常に浸れる相撲ワールドへどうぞ

『相撲ファン』編集長の安田洋明さん

国技館で相撲を観戦する――。まずはその醍醐味から、安田編集長に教えていただきましょう。

「力士の存在感や会場の熱気といった臨場感もさることながら、相撲の世界にどっぷり浸るテーマパーク的な楽しみ方ができるところです。取組は朝8時半頃からスタートし、18時まで行なわれます。その間、好きな時間に来場し、途中で席を立ってもOK。相撲観戦は敷居が高いと思われがちですが、食べたり飲んだりしながら、取組を観る。そんなふうにゆるりと楽しめる、庶民の娯楽なのです」

大相撲は、東京・大阪・名古屋・福岡で奇数月に開かれ、東京場所(両国国技館)は1・5・9月。今年の9月場所は9月10~24日まで連日熱戦が繰り広げられます。安田編集長によれば、初めての大相撲観戦をめいっぱい楽しむには「段取りが大切」とか。初心者に知っておいてほしい“5つの心得”を教えていただきます。

『相撲ファン』編集長がレクチャー!
相撲観戦の楽しみ倍増 “5つの心得”

心得その1
ご贔屓力士を見つけよう——昼下がり観戦スタートが断然面白い

本場所のスケジュール

「力士は横綱を筆頭に、大関、関脇、小結などという『番付』があるのはご存知かと思います。下位の力士の取組から行なわれるので、ビギナーの方があまり早い時間に行くと、夕方には疲れてしまうかもしれませんね。オススメは昼過ぎごろ。幕下あたりの時間帯から見始めれば十分楽しめるでしょう。

なぜなら、彼らは『十両』目前。力士は、十両に昇進して、初めて一人前とみなされます。十両になれば、付け人がついたり、化粧回しを締められたり。そもそもお給料がもらえるのは十両以上です。だからこそ、幕下の力士たちは死に物狂いで勝負に挑んでいく。ここをトントン拍子で駆けあがる力士もいれば、何年も幕下を抜けられない力士もいる。そんな悲喜こもごものドラマが、土俵上で垣間見えてきます」

ポテンシャルの高いご贔屓の力士を見つければ、大相撲ウォッチングの楽しみが一つ増えそうですね。

心得その2
知識ゼロでも大丈夫———関連書籍やラジオ、学べるツールが豊富

国技館

観戦のために、改めてルールや技を覚えておく必要はあるのか、気になる人も多いはず。

「とくに必要ないと思います。相撲の技(決まり手)は、寄り切りや押し出しといったポピュラーなものから、三所攻めや居反り(いぞり)などめずらしい技まで82手に及びますが、知識がなくとも、誰でも勝敗がわかるのが相撲の良さです。しかも、多くの取組は10~20秒で勝負がついてしまうので、テンポよく潔い。この単純明快さが、相撲が古くから愛されてきた理由の一つだと思います。

ただ、この先も相撲を楽しんでいくのであれば、決まり手の種類や力士の来歴も知っておいていいかもしれません。取組ごとに、力士のしこ名や所属する部屋、出身地などが館内アナウンスされますし、勝負が決まると決まり手も放送されます。館内の売店では、弊誌『相撲ファン』をはじめ相撲関連の書籍も多数販売していますし、相撲協会が発行するパンフレットには、幕内・十両力士の写真と略歴などが掲載されています。これらをお土産気分で購入して、取組の合間に眺めているだけでも十分詳しくなれると思いますよ」

観客の中には、ラジオを聴きながら観戦する人も。解説を詳しく聞きたい場合は、国技館内で放送される「どすこいFM」(2017年9月場所を最後に放送終了)やNHKの大相撲中継を聴くのも手です。

心得その3
大相撲グルメを堪能しよう———相撲部屋特製ちゃんこが狙い目

ちゃんこ鍋

国技館内には、鮨屋やレストラン、軽食・弁当売り場、スイーツなど食の娯楽も充実しています。初めて訪れる人に、一押しのグルメとは…。

「ぜひ味わっていただきたいのは、地下の大広間で提供される相撲部屋特製のちゃんこ(税込300円)。当番制で部屋が変わるので、行くたびにガラリと変わる。塩ちゃんこ、カレーちゃんこ、だんご鍋など、部屋の伝統や郷土料理に根ざした“現役ちゃんこ”が登場します」

部屋オリジナルのちゃんこが食べられるとは…!毎日2,000杯以上売れる国技館の人気メニューだそうです。

心得その4
せっかくなら力士に会おう——国技館・南門で力士の出待ち

国技館に来たなら、間近で力士を見たいもの。力士と触れ合うチャンスがあるのかは、気になるところです。

「横綱、大関以外の力士は、国技館の南門から徒歩で出入りします。場所入りは、力士も気が張っていますから、サインや記念撮影を求めるのはマナー違反。でも、取組後なら、力士に直接声をかけるチャンスがあるかもしれません」

生で見る力士は、迫力満点!出入りのピークは14時前後だそうです。

心得その5
日本史に触れてみよう———古代史にまでさかのぼる大相撲の伝統

土俵

安田編集長は、日本の歴史や伝統文化を深く理解することができるのも、相撲の魅力の一つと言います。

「相撲の歴史は古く、『古事記』や『日本書紀』にも記述があります。平安時代には宮中行事となり、戦国時代には織田信長など武将たちから愛されてきました。江戸時代には寺社建立修繕の資金集めとして勧進相撲が行なわれ、これが現在の大相撲の原型とされています。筋骨隆々とした力士は、江戸時代庶民のアイドル的存在で、相撲絵(今でいうブロマイド)も飛ぶように売れました。

相撲は、日本の歴史とともに進化してきたともいえます。所作や土俵、化粧廻しなどすべてに古い云われやルーツがあり、知れば知るほど日本の歴史にも造詣が深まる面白さがあります」

館内には相撲博物館もあるので、観戦の合間にのぞいてみるといいかもしれません。競技としてだけでなく、食文化や歴史探訪まで堪能できてしまうのが、相撲観戦の楽しさ。みなさんも一度、国技館に足を運んでみませんか?

※観戦チケットは、日本相撲協会公式販売サイトなどから買うことができます。最前列のタマリ席(税込 以下同 14,800円)、1~6人用のマス席(9,500円/1人あたり~、ファミリー・シニア除く)、イス席(3,800円~)があります。この他、自由席(2,200円)は、国技館切符売り場で当日販売されています。

Information

相撲愛を深めるStyle&Lifeブック『相撲ファン』(大空出版)
相撲ファン

力士や親方のインタビューから相撲にまつわる文化紹介、名所めぐり記事まで、コアなファンからなりたてのファンまで楽しめる相撲カルチャー本。2017年11月上旬、vol.06刊行予定。