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理想のレストランを、一緒につくりあげる!

オーナーシェフ
今井 恒夫さん  高木 寿夫さん

世田谷区三軒茶屋の住宅街に、ひっそりとたたずむイタリアン・レストラン『OTTO(オット)』。2010年12月にこのお店をオープンさせたのは、オーナーシェフを共同で務められている今井恒夫(37)さんと高木寿夫さん(34)。お二人にシェフを志したきっかけや仕事のやりがい、開店の経緯やこれからの夢などについてうかがいました!

イタリアで武者修行、すべての経験が今の味をつくっています

今井恒夫さん

 小さな頃からモノをつくることが大好きだったという今井恒夫さん。小学生時代には図画工作に夢中になったり、休みの日にはオムライスやパスタなどを自分でつくっては食べるのが趣味だったそう。
「何かをつくるのが本当に好きなんです。特に洋服と料理をつくるが好きで、どちらの道に進むか悩みました。学生時代にアルバイトしたメキシコ料理店でキッチンを経験したことが、料理の道を選ぶきっかけになりました」
 ずっと興味を持っていたイタリアン・レストランでの仕事をスタートさせると、「本物のイタリアンをしっかり学びたいと思ったんです」と、航空券の片道チケットだけを手に単身イタリアへ。現地で見て気に入ったイタリアン・レストランに行き、「ちょっと無茶ではあったのですが、働かせてくださいって突然お店に行って直談判したんです(笑)」と大胆な行動を見事成功させ、今井さんは自らの未来を切り拓きました。
「それまで自分は細かい人間だったのですが、現地では料理も生活もおおらかで、それでいいんだって学びました。もちろん技術や味に関しても、現地で学んだことはとても大きいですね。『OTTO』のメニューや味に生かされていると思います」

いつか自分たちの店を開く。その思いはずっと不変でした

高木寿夫さん

 大学では福祉系の学部に所属していたという高木寿夫さん。小学校の頃から料理の趣味を持っていたこともあり、大学時代はイタリアン・レストランでのアルバイトを経験しました。
「僕とシェフの2人だけで運営する小さなお店で、料理やサービスなど、いろんな経験をさせてもらいました。料理への関心はさらに強くなって、もっと勉強したいと考えて大学と平行して料理の専門学校にも通い始めました」
 料理の世界に進むことを決心していた高木さんは、大学と専門学校を卒業すると、興味を持っていた港区西麻布にあるイタリアン・レストランに行き「この店で働かせてください! って飛び込みで行ったんです。運良く採用していただき、憧れのイタリアンのお店での仕事をスタートさせることが出来ました」。さらに、「このお店の厨房で働いていたのが、『OTTO』を一緒にオープンさせた今井だったんです」と高木さん。二人はすぐに意気投合し、「いつか一緒にイタリアン・レストランをやりたいね」と夢を語り合う仲に。しかし、高木さんは地元の福岡に戻り、公務員としての日々を送ることに。それでも「いつかは今井とレストランをやるんだ、という思いは持ちつづけていました」と高木さん。
 二人の夢が再び動き始めたのは、出会いから数年が経過した2009年のことでした。