Job-labo file 8

食や栄養面から、元気を届けたい!

管理栄養士
阿部 菜奈子さん

管理栄養士として、一般の方への栄養アドバイスやアスリートのサポートなど行っている阿部菜奈子さん(31)。元々は「栄養面で人を元気にする仕事があるとは知らなかった」という阿部さんが、管理栄養士の仕事と出会ったのは大学生のとき。大学を卒業すると専門学校で学び、働きながら資格を取得。そんな阿部さんに、仕事のやりがいや、これからの夢などについてうかがいました!

いつかスポーツに関わる仕事がしたい

インタビューに答える阿部菜奈子さん

 小さな頃から水泳や体操などさまざまなスポーツに触れ、中学からは硬式テニス部で活動していたという阿部さん。高校卒業後の進路を考えた際に、いつかスポーツや運動に携わる仕事をしたいと考え、体育学部のある大学への進学を決心しました。

「将来この職業に就きたい! といった明確なイメージは特になかったのですが、スポーツの分野を目指したいと思ったんです。いろいろと調べるうちに、自分が選手になるとか教えるというのではなく、選手をサポートすることへの興味が広がるようになりました。それで大学の体育学部への進学を決意したのです」

 大学では学業から得ることももちろんですが、それよりも部活動に参加したことが大きな収穫になったといいます。

「大学に入学すると、たまたま陸上部が学生トレーナーを募集していたんです。すぐに応募して、トレーナーの活動を見よう見まねでスタートしました。陸上の知識もあまりなかったので勉強の毎日でしたね。テーピングやマッサージなど日々の選手のサポートが中心ですが、とてもやりがいを感じました」

 オリンピック選手なども在籍する陸上部での活動は、「大きなことをする訳ではありませんが、一緒に成長していくのを実感しとても嬉しかったです」と阿部さんは笑顔で語ってくださいました。

栄養面から選手を支える仕事との出会い

阿部菜奈子さん愛用の道具

 陸上部でのトレーナーとしての活動では、「試合直前まで調子が良かったのに本番で体調を崩して…といったこともあり、楽しさと同時にスポーツの難しさも学びました」という阿部さん。大学3年になると、これまで選手のカラダの“外側”からのサポートが中心だったのですが、“内側”から栄養面で支えるプロフェッショナルな仕事との出会いが待っていました。

「陸上部の合宿に、ある有名なアスリートが参加されたんです。その方は食事や栄養面にもとても気を使われていて、そのときに栄養面のサポートをしていたのが、今私が所属している管理栄養士のオフィス『LAC-U』の代表である石川三知でした。そこで初めて“栄養サポート”という仕事の存在に出会うことができたんです」

 カラダを内側から健康に、そして強くすることに惹かれ、大学卒業後にはその道を進むことを決意。石川三知さんにアドバイスをもらいながら仕事をすると同時に、栄養士の専門学校にも通いました。

「管理栄養士の国家資格を受験するには、短大や専門学校の場合は2年間の単位取得と、3年間の実務経験が必要なんです。そこで専門学校に通いながら、『LAC-U』で実務経験を積みました。科学や物理、栄養や食品管理など学ぶことはたくさんあり、仕事と勉強の両立は、本当にキツかったですね(笑)」

 しかしその努力は報われ、管理栄養士の資格を取得。阿部さんの管理栄養士としての活動は、さらに本格化するのでした。