スルガ銀行|SURUGA bank

コロナ禍の今だからこそ考えたい
~愛するわんちゃん・ねこちゃんと飼い主の適正な距離~

コロナ禍でおうち時間が増えた今、新たな家族としてわんちゃん・ねこちゃんを迎え入れるご家庭が増えているのではないでしょうか。彼らは私たち人間にたくさんの癒しを与えてくれるかけがえのない存在です。そんな家族の大切な命を守るため、日頃から適正な距離で触れ合うことが重要だと、日本動物高度医療センター 取締役 石川さん、獣医師 吉川さんが語ってくださいました。

吉川

石川隆行さん(以下、石川)

取締役 管理部長 
銀行、ベンチャーキャピタル出身。
2012年より経営参画。

吉川

吉川昌克さん(以下、吉川)

診療本部 医事担当部長 獣医師
2002年より獣医師として横浜、千葉、
北海道の町の動物病院で勤務。
2013年より同社入職。

日本動物高度医療センター(JARMeC)とは

2005年9月、3人の獣医師が「人間に提供しているような高度医療を動物にも提供したい」という思いのもと設立した、犬猫向けの高度医療を行う二次診療施設。川崎の本院のほか、東京、名古屋の分院の全3拠点あり、かかりつけ医院からの紹介により受診が可能。

◎近年の動物医療の傾向について

スルガ

スルガ

近年の継続したペットブームや、一昨年より現在もなお続いている新型コロナウイルス感染拡大などの背景により動物医療の傾向に変化などはセンターでありましたか?

吉川

吉川

最近の傾向としては、一般の動物病院でも当センターでもねこちゃんの診療数が増えてきているのがひとつの傾向だと思います。動物医療の観点では、コロナ禍で急増した疾患というのは実はありませんが、密を避けるために一般の動物病院でも予約制にする病院が増えていると聞きます。

石川

石川

当センターでは、犬猫限定で診療を行っていますが、近年ではねこちゃんの診療数が開設当時に比べ伸びており、全体の3割近くに及びます。
日本ペットフード協会によると、ねこちゃんの飼育数がわんちゃんを抜いたそうです。センターでの診療数はわんちゃんの方が圧倒的に多いですが、ねこちゃんの診療数が増加傾向である理由として、飼育数の増加が関係していると思います。

吉川

吉川

最近ではねこちゃん専門の病院もできています。過去に比べ、動物を適正に飼おうという考えのなかで、病院に連れて行こうという意識が強くなっているのかもしれませんね。

◎JARMeCの利用・相談のタイミングについて

スルガ

スルガ

次に、センターの利用について伺います。
センターへはかかりつけ医院からの紹介により飼い主さまが来院されると伺いましたが、まだまだなじみがない方も多くいるかと思いますので、改めて、相談方法や相談するタイミングなどがあれば教えてください。

石川

石川

まず当センターは、かかりつけ医院の先生と飼い主さまの間で相談があり、かかりつけ医院からの紹介先の二次診療施設の1つとして存在しています。
あくまでも飼い主さまのお住まいにあるかかりつけ医院では治療できない場合に、医院から当センターをご紹介していただき、飼い主さまが来院される形となります。

吉川

吉川

最近の傾向として、以前にも増して、ペットを家族・伴侶として考えている方が増えており、自身のわんちゃん・ねこちゃんの具合が悪くなった時に、何が起きているのか、なぜこうなったのか、どうすれば治るのか、ということをしっかりと知りたい飼い主さまは増えていると思います。
詳しく知るためには、普段から、動物の状態を把握し、飼い主さまの動物との接し方や考え方を理解してくれるかかりつけ医院の先生と良い関係性を築くことが大事であると思います。当センターはそのかかりつけ医院の先生が、最良の治療を考えた結果、当センターを紹介するといった形で来院されますので、センターへの相談のタイミングはあくまでもかかりつけ医院の先生と相談することが一番だと思います。

スルガ

スルガ

ただ治してほしいだけではなく、なぜこうなったのかということをしっかりと知りたい飼い主さまが増えているのですね。
そのために、日ごろから相談できるかかりつけ医院が必要で、そこでの診察結果に応じてセンターへ紹介いただけることもよく分かりました。

吉川

吉川

そうですね。飼い主さまとして、治るなら治してあげたい、治らないとしても、できるだけ苦痛を少なく、生活の質を保つように過ごさせてあげたい、という思いもあるのではないかと思いますので、相談できるかかりつけ医院があることは大切だと思いますし、当センターも支えになれればと思います。

スルガ

スルガ

かかりつけの医院で治せない病気の場合は、すぐにあきらめず、飼い主さまがセンターの存在を知っておくと安心ですね。

◎治療費用のお支払いのタイミング

スルガ

スルガ

次に、治療費用のお支払いのタイミングについて伺います。
高度医療と聞くと少し金額に不安を覚えますが、お支払いする金額などは 事前にわかるものなのでしょうか?
センターに来院し金額がわかるのか、それともかかりつけ医院の先生から概算金額を聞いたうえでセンターに来る飼い主さまが多いのかなど教えてください。

吉川

吉川

当センターに来院する動物は、状態が悪かったり、発生が稀な病気であったりすることもありますので、一概に費用をお伝えするのは難しいことが多いです。
それぞれの動物を診ることで初めて、必要な検査や治療が提案されますので、十分にご説明し、併せて概算費用をお伝えするようにしています。

石川

石川

概算の金額によっては、治療をしたい思いはあっても、支払いができるか迷われる飼い主さまもいらっしゃいます。その場合は、ご希望の金額に応じた治療方法もご提案し、わんちゃん・ねこちゃん、飼い主さまにとって最良の治療ができることを心掛けております。

スルガ

スルガ

検査後に手術するパターンが多いのでしょうか?
それともその場ですぐに手術するパターンが多いのでしょうか?

石川

石川

基本的には、動物の状態や病気を確認するために検査をします。そのうえで、綿密に治療計画を立てる必要があるので、すぐに手術することは多くありません。
ただし、緊急性の高い疾患の場合には、その日に手術することもあります。

吉川

吉川

すぐに手術してもらえるイメージで来院されても、獣医学的にそうすべきではない場合もあります。その際はその理由もしっかりと説明します。
わんちゃん・ねこちゃんの状態や疾患に合わせて適切な方法をご提案させていただいております。

スルガ

スルガ

診療にあたり一番気を付けていることはありますか?

吉川

吉川

かかりつけ医院の先生が安心して当センターに任せられ、飼い主さまにも希望を持ってもらえたり、満足してもらえるように心がけています。
当センターに来るわんちゃん・ねこちゃんたちは見た目は普通でも実は重度の病気を抱えていて具合が悪い子が多く、飼い主さまも不安を抱えていらっしゃいます。安心感を持ってもらうためにはしっかりとした説明が大事になってきます。もちろん経験上や獣医学上の限界もありますが、まずはしっかりとした診断の根拠をつかまえて、飼い主さまに必ず担当医から説明しています。

スルガ

スルガ

センターとして、世の中でどういった存在となることを目指しているのか教えてください。

吉川

吉川

当センターの獣医師はペットと飼い主さまのためにできることがしたい、幸せになってもらいたいという想いで診療をしています。当センターとしては、私たちだけが頑張れば良いというわけではなく、動物医療全体として飼い主さまの期待に応えていく必要があると思っています。
私自身も町の動物病院で勤務していた経験がありますが、ペットの健康を守るという使命のなか、地域の病院だけでは設備やスタッフ数の問題など様々な限界があるのも実情です。高度な医療を希望する飼い主さまがいたときに、また、獣医師としてより高度な医療が必要と考えるときに、それを担う二次診療施設があることは、かかりつけ医院としても安心につながると考えています。
そういった役割を持つ二次診療施設は、動物医療界を広く見た中での一つのピースであり、私たちはペットを飼ううえでの一つの支えでありたいと思っています。

スルガ

スルガ

動物医療界は、一次診療、二次診療の施設で構成されているイメージとなりますか?また、高度な動物治療はセンターのような施設だけで行われるものなのでしょうか。

吉川

吉川

当センターだけではなく、動物医療界をけん引している大学病院も含めて二次診療を行っています。また、いわゆる二次診療施設でない、一般の動物病院でも高い水準の動物医療を提供しようと努力されているところもあります。一次と二次の診療施設の連携がしっかりと機能することで支えがより広くなると思っております。

ペットブーム以降の、わんちゃん・ねこちゃんと飼い主の適正な距離

◎近年のペットブームについて

スルガ

スルガ

近年のペットブームの中、生体価格の高騰や飼育数の増加などが話題になっておりますが、実際にわんちゃん・ねこちゃんを「飼育する」観点で注意すること等はあるのでしょうか。

吉川

吉川

近年のペットブームというよりも、ここ数十年間でペットを飼う文化が醸成されてきていると思います。これまでも、それぞれ色々なきっかけでその雰囲気が盛り上がり、ブームのように見えてきたのでしょう。コロナ禍で外に出られなくなったことはそのきっかけの一つになったかもしれませんね。
そのような中で、動物の適正飼養の観点では法改正もあり、ブリーダーやペットショップからペットを迎え入れる場合には、ペットにとっての適正時期を考慮するようになってきています。
例えば、わんちゃん・ねこちゃんは、早いうちに親から離すのは良くないこともあります。免疫が十分に整わないこともありますし、特にわんちゃんは社会性のある動物で社会化期があるため、早く母親と離してしまうと精神的に発達できないこともあります。
そういう観点では、生まれたばかりのわんちゃんを飼うことは決して良いことではないことを知っておく必要があります。
特に飼育する観点では「命を大事にする、最後までしっかりと連れ添う」気持ちでペットを迎え入れてほしいのが獣医師側の願いです。
法律のうえでは「愛護動物」ですとか「愛玩動物」という用語が用いられていますが、一般的には「伴侶動物」という言葉もあります。
長い時間ペットと一緒の時間を過ごすため、「人生の伴侶」として寄り添い、そして純粋にペットと共に生きることを楽しんでほしいと思います。

◎医療の観点から、飼い主がわんちゃん・ねこちゃんとの関わり⽅で 気を付けるべきこと

スルガ

スルガ

飼い主さまがわんちゃん・ねこちゃんとの接し方で注意するべきことはありますか?

吉川

吉川

ペットそれぞれの習性を理解したうえで、適正な距離感で接することは大事なことの一つだと思います。

スルガ

スルガ

習性とは何ですか?

吉川

吉川

例えばわんちゃんは社会性を必要としている動物です。社会性や自立心がないと、かえってわんちゃんにとっても不幸になってしまいます。飼い主さまとの距離が近すぎても、依存心が強くなってしまいます。これは分離不安とも言われています。
逆にねこちゃんは他人に構われ過ぎてしまうとストレスを感じてしまう子もいます。
このようにペットの習性に合わせた距離感を保つことは大事です。
人獣共通感染症と呼ばれる動物と人の共通感染症があり、動物から人にうつる病気もあります。口移しで食べ物をあげるなどの接触は避けた方が良いです。
また、お世話をしてあげなければいけない対象だと意識することは大事です。
動物は具合が悪いとは自分では言えないため、人が見てあげなければなりません。目の輝きが違う、元気がない、排せつの状況がおかしい、体にできものがあるなど、わんちゃん・ねこちゃんをよく見たり、触ったりすることでさまざまなことがわかります。ペットは私たちに命の温かさや、癒しを与えてくれますが、適正な距離を保ちつつ、しっかりとお世話をしてあげる意識を持つことが大切です。
あと先ほどにも通ずるところですが、客観的な目で見ることができるプロフェッショナルであるかかりつけ医院の先生とよくコミュニケーションをとることが重要だと思っています。
かかりつけ医院を作って、健康診断で病気を予防したりすることで、かかりつけ医院の先生と一緒にわんちゃん・ねこちゃんと向き合うことも大事だと思います。
ペットは人と一緒に生活するために、何万年もの間一緒に歩んできた仲間です。
関係性をしっかりと築くことでお互いが幸せになることを大事にしてほしいと考えています。

スルガ銀行どうぶつ医療ローンについて

スルガ

スルガ

どうぶつ医療ローン」の取扱いをする中で、最近では全国のお客さまからの申込みが増えてきております。改めて医療の立場から、ローンの活用についてご意見をいただけますでしょうか。

吉川

吉川

保険に入っていない方や保険だけではカバーできない方にとって、支払い方法の選択肢の一つとして良いと思っています。選択肢が幅広くあることも支えの一つになると思います。

石川

石川

ご相談がある際には、どうぶつ医療ローンをご紹介させていただいています。
商品に関する問い合わせはスルガ銀行から説明いただけるのも助かっています。
クレジットカードのリボ払いは一般的に金利が高いとか・・・このローンがあると飼い主さまはありがたいのではと思います。
金利は低い方が良いですからね。

スルガ

スルガ

どうぶつ医療ローン」は、原則翌営業日に仮審査の結果を飼い主さまにお伝えしております。動物医療の専用ローンでは、業界の中でも最低水準に近い金利でご案内しておりますので、飼い主さまにとってご利用していただきやすいかと思っております。

◎最後に

吉川

吉川

わんちゃん・ねこちゃんとの距離を保ちつつ、しっかりと関係性を作り、わんちゃん・ねこちゃんに触れることはとても大事だと思います。
また、その子との出会いは「縁」だと思いますので、一緒に過ごす時間を純粋に楽しんでほしいですね。ただし色々な楽しみをくれる分、責任をしっかりと持ってあげてお世話をする、ペットの幸せにも関わっていくことが大切です。
ペットにとっても一緒にいることが幸せと感じるような人になることを意識して一緒に生活してほしいですね。

スルガ

スルガ

世の中が大きく変わり、ストレスを感じる私たちの日常に癒しを与えてくれるわんちゃんやねこちゃんの存在に助けられている方も多くいらっしゃると思います。そんな大切な家族の命を守るために、御社の取組みを事前に知っておくことは大事なことだと思いました。
本日はありがとうございました。

どうぶつ医療ローン

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