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2012 Nov.5
Money Goes On ~わたしとおカネの付き合い方~ Vol.5

「自分たちの生んだソーシャルランチを1つの文化にしたい」
―上村康太の「攻めるための資金調達」―

どんな人でも毎日必ず食べるのが、お昼ごはん。「そのランチの時間を利用して、社外の人と交流してみてはどうだろう」。そんな発想からはじまったのがネットサービス「ソーシャルランチ」。事業化したのはシンクランチ株式会社の代表取締役副社長・上村康太さんと、そのパートナーで社長の福山誠さん。もともとは大企業に勤めていたご両名にとって、25歳という若さでの起業には相当な勇気とチャレンジスピリットが必要だったはずです。上村さんたちをベンチャーの道に駆り立てたものは何か?
そして「ソーシャルランチ」の魅力とは?
ビジネスパーソンの朝活ならぬ昼活として世の中に広まりつつある「ソーシャルランチ」について、またその実践者であり提唱者である上村さんご自身について、たっぷりとお話を伺いました。

聞き手 スルガ銀行d-laboスタッフ 高野裕太

「自分たちの生んだソーシャルランチを1つの文化にしたい」 ―上村康太の「攻めるための資金調達」―

自分たちの生み出したサービスを世の中に広めたい

上村康太さん

d-labo「ソーシャルランチ」とはいったいどういったものか、簡単に説明していただけますか?

上村一言であらわすと「昼休みを利用した社外交流を促進するサービス」といったところでしょうか。社会人になると、どうしても人間関係が会社中心になってしまいますよね。社外の人と付き合いたくても、なかなかそういった場やサービスがない。それなら、誰もが必ずとるランチタイムを利用して会えばいいのではないかと、そういった発想からスタートしたサービスなんです。

d-labo現在では1日30件ほどの「ソーシャルランチ」が行われていると聞いています。スタートされて1年数か月ですが、かなりの広がりを見せていますね。

上村実は、アイデア自体は何年も前からあったんです。代表の福山の頭の中には学生時代から「ネットを通じてこんなサービスが提供できたら」という思いがずっとあったのですが、そのためにはFacebookのように実名で登録できて、なおかつ多くの人が利用するSNSが必要だったんです。それで、去年あたりから日本でもFacebookが注目されてきたのを見て、事業化に踏み切ったというわけです。

d-labo事業化する前は、上村さんと福山さんはGoogleの社員だったんですよね?

上村同期入社で、彼はエンジニアで僕は営業と部署は違いましたが、それこそランチタイムにはよく一緒に食事をしながら新しい事業について話をしていました。ただ、こんなに早く自分たちの事業を持って起業することになるとは思っていませんでした。ネット業界は動きが速いし、新しいものをつくるなら若いうちだろうと肌で感じてはいたので、ゆくゆくは転職というのも漠然とは考えていたのですが、まさか入社3年目で辞めることになるとは(笑)。

d-laboGoogleのような社会的インフラである企業をやめて独立するのは、大変勇気のいることだと思います。お二人を動かすこととなった直接のきっかけは何だったのでしょうか?

上村2人とも「いつかは自分たちの生み出した事業を世の中に広めたい」という思いはあったんです。それで、つくるだけではなく、まずはどこかで発表して反応を見てみようということで、とりあえず形になった時点で起業家と交流できるイベントに参加してみました。当日、現場での評価はいまひとつだったのですが、帰りに居酒屋で酒を飲みながら「これからどうしようか」と話し合ったことで、先が見えてきて。僕も福山も「このサービスには何かがある」と感じていたので、思い切って起業することにしたんです。1人だと不安ですけど、お互い一緒にやるパートナーがいたのは大きかったですね。

「ソーシャルランチ」が文化として定着すればいい

上村康太さん インタビューの様子

d-labo上村さんご自身も、起業する前に開かれた第1回目のソーシャルランチに参加されていますよね。やはりその時に「いける」という手応えを得られたんでしょうか?

上村初めての相手はシスコシステムズの方でした。同じIT業界でも、システムとウェブとでは全然中身が違う。「へえ〜」と感心してしまう話ばかりでした。「これはおもしろいなあ」と。

d-labo昼休みというと普通は1時間程度。短いようにも感じるし、一方ではそんなに長い間話すことがあるのかなという気もするし、実際のところはどうなんでしょう?

上村初対面の人同士が話をするにはちょうどいい時間だと感じます。異業種交流などのパーティだと名刺交換をしながら二言三言話しておしまい、ということが多いと思うのですが、それに比べると1時間というのは十分に長い。話すことも意外と多いんですよ。食事をしながらというのも、雰囲気がやわらかくなってプラスに働くみたいです。利用者の方々に話を聞くと「最初は不安があったけれど、体験してみると楽しかった。いい刺激になった」という声がもっとも多いですね。それと、基本的に2対2という設定がいいのだと思います。やはり1人だと気楽に、というわけにはいきませんから。

d-labo利用者の年齢層や男女比、使われるお店などは?

上村今のところは20代、30代が多いですね。男女比は男性が65%、女性が35%。Facebookの利用者とほぼ同じ割合です。仕組みとしては、登録していただくとシステムが条件の合う相手を紹介してくれて、その相手に申請をして承認されればランチが実現できるという流れです。店には、4人がけのテーブルがあることや清潔感が求められるので、イタリアンレストランやカフェを利用される方が大半ですね。変わったところでは、どんぶり飯屋さんに行きましたとか、昼から餃子を食べていますとか、そういったケースもあります。ランチの代金は個別に払っていただくのが基本的なポリシーです。

d-labo皆さん、どんなお気持ちで参加されるんでしょうね。

上村あまり大げさなものではなく、単純に社外の人と話をしてみたいという気楽なスタンスの方がほとんどです。特に転職とかに利用されることもないようです。中には「ソーシャルランチで30人の人と会いました」というリピーターの方もいます。参加者同士で集まろうといった話などもありますし、我々とは直接関係のないところで「ソーシャルランチ」と銘打ったイベントなども開催されているようです。

d-labo上村さんたちのつくったサービスが、だんだんと1人歩きをはじめているみたいですね。

上村自分たちの生んだ「ソーシャルランチ」という言葉が社会に広まっていくのは光栄です。おかしな捉え方をされると困りますが、これが1つの文化に育ってくれればと願っています。

原動力は「人への好奇心」

上村康太さん インタビューの様子

d-labo起業というと、切っても切れないのが資金の問題です。サービスをはじめられたのが去年の5月で、会社を設立されたのが8月、そして12月には資金調達を受けていますね。

上村ベンチャーをやるからにはとことん攻めたいけれど、この事業は軌道に乗せるのに時間がかかる。そして今、目の前にあるものに集中するためにはお金がいる。というわけで3,200万円の資金を調達、これでスタッフを増やすことができました。

d-labo資金調達を受けるには審査の壁がある。慣れないことでご苦労もあったと思います。

上村事業計画書の作成は、まだないものを形にするわけですから大変でした。外部の公認会計士さんなどのアドバイスを聞きながら必死で作りました。資金調達だけでなく、自分で会社をはじめてみてわかったことは多いですね。世の中の多くの企業というのは、組織として本当にうまくできている。昇進制度にしても庶務的なことにしても、一つひとつあらためて考えるとすごい仕組みがしっかりしているなと。こういうものをイチから生み出した経営者というのは、それだけで本当に尊敬できます。

d-labo上村さんご自身は、学生時代から起業をされたいと考えていたんですか?

上村そういうベンチャースピリットのようなものは全然なくて、むしろ堅い道を選ぶほうでした。今現在にしても、事業をやりたいからそのために起業しただけのことであって、初めから起業ありきといった感じではないんです。福山にしても、そこは同じです。

d-labo「ソーシャルランチ」を事業化された原動力は何なのでしょう? また、今後の「夢」についてお聞かせいただけますか。

上村自分について言えば、人に対する好奇心ですね。僕は特に趣味はないのですが、人間というものに対する興味がすごく強いんです。電車の中でまわりの人を見て、「この人はどんな生き方をしているのかな」とよく考える。それが、社外の人と会うソーシャルランチというサービスにつながっていったのだと思います。もちろん、常に新しい波がきたらそれに乗れるようスタンバイはしていますが、とにかく今は、このソーシャルランチをもっと世の中に広げていきたい。それが「夢」であり「目標」ですね。

Information1

「ソーシャルランチ」

シンクランチ株式会社が提供するネットサービス。本文でも説明されているように、ランチというカジュアルなシチュエーションで異業種交流が楽しめる。Facebook登録者なら誰でも利用可能。会員数は2012年10月現在で約6万人。

公式サイト
http://www.social-lunch.jp/

 

Information2

SURUGA Visaデビットカード

毎日のランチタイムを異業種交流に使おうという上村さんのお話はいかがでしたでしょうか? 食事の他にもいろいろと忙しいのが昼休み。ATMでお金を引き出す時間も惜しいという時がありますよね。そんな時、現金のかわりになってくれて便利なのが「SURUGA Visaデビットカード」。使うと即時に口座から利用額が引き落とされるシステムなので「使いすぎ」がなくて安心。Visa加盟店ならばどこでも使える利便性も魅力。もちろん海外でも利用できます。

SURUGA Visaデビットカード

詳しくはこちらから。
https://www.surugabank.co.jp/d-bank/services/visa_debit.html

文 中野渡 淳一
撮影 大井 成義