スルガ銀行サイクリングプロジェクトを始動

ローン商品の開発・営業としてロードバイク購入ローンを立ち上げ、今ではスルガ銀行の「自転車担当」になった夢先案内人がいる。サイクリングを通じてお客さまとの新たな接点を生むまでに至ったきっかけは、自身の自転車体験だという。

「自転車好きの友人に誘われて、いきなりレースに出場したんですよ。でも、何も知らないから、街乗りのクロスバイクで参加しちゃって(笑)。会場にいたのは、本格的なロードバイクにピッチピチのユニフォームを着たサイクリストたち。圧倒的なスピードの差に打ちのめされて、翌週にはロードバイクを買いにいきましたね」

こうしてロードバイクの爽快なスピード感を楽しむようになったことから、自転車好きを応援しようとロードバイク購入ローンを企画。しかし、趣味の世界に金融サービスを提案したことは、手放しで歓迎されるものでもなかったようで……。

「最初は申込みもほとんどなく、賛否は半々でした。純粋なサイクリストには、自転車を心なく利用しているように映ったんでしょうね。だったら、自分自身がサイクリングを楽しむ姿を発信していかないとダメだと思い、スルガ銀行サイクリングプロジェクトを始めたんです」

始めは個人的なサイクリング報告をSNSに投稿するだけだったが、活動に共感したサイクリストたちの後押しもあり、スルガ銀行のユニフォームを作成し、「スルガ銀行チーム」として大会に出場するなど、活動の輪を広げていった。

「たくさんの大会に出場するうちに、だんだん風向きが変わってきたと感じるようになりました。『投稿見てますよ、スルガさん』なんて、声をかけてもらえるようになったんです。うれしかったのは、SNSで『スルガさんのローンで自転車買いました!』と書き込んでもらえるようになったこと。やっと認められたんだ、って実感しましたね」

自転車を通じて、「好き」と言われる銀行に

サイクリングの喜びを発信していたプロジェクトは、次第にその喜びを提供するようにもなる。御殿場東支店、湯河原支店に設置されたサイクルステーションを活用してもらおうと開催したサイクリングイベントが、年間30回近く行なわれる人気イベントになったのだ。

「アテネオリンピックプレーヤーの田代恭崇さんが主催するサイクリングツアーがあるんですけど、それが10~20人規模で。大きな大会と違って、カリスマ的な存在の田代さんとお話もできるし、参加者同士も仲良くなれる。すごくいいなと思って、田代さんに監修をお願いして、スルガ銀行でもイベントを開催するようになったんです」

伊豆・箱根の地形や風景が堪能できるコースは、初心者向けから上級者向けまで、安全で充実度の高いものばかり。中でも「Tour de SURUGA(ツール・ド・スルガ)」と銘打ったスペシャルステージは、上級者も舌をまくハードなコースだが、その分達成感も大きい看板イベントだ。

「忘れられないのは、強風の中、泣きながら坂道を登っていた女性ですね。それでも『絶対に完走証がほしいからがんばる』と言って、2日間の行程を走りきったんです。そこまでの思いで参加してもらえたことがうれしかったし、自分への刺激にもなりました」

現在も自転車を通じたコミュニケーションを広げている夢先案内人。地元の市町村や地方公共団体とともにツール・ド・スルガのスペシャルステージを開催するなど、地域創生にも協力できるようになった。これから先は、どんな夢を届けようとしているのか。

「やっぱり、『このイベント、すごくいいね』とか『好きですね』と言ってもらえるのが一番うれしい。これからも『好き』と言われる銀行、プロジェクトでありたいと思います。まずは東京オリンピックに向けて、自転車王国・伊豆で大きな大会を実現し、皆さんに楽しんでもらえたらいいですね」